14 / 424
二の腕の歯型
1
しおりを挟む
翌日日曜日、美菜は昼間過ぎまでベッドから出る事が出来なかった。
昨晩の〝尋問ごっこ〝の後、座布団から降ろされた美菜は、その後数時間動く
ことが出来ず、明け方になって這うようにして布団に潜り込んだのだった。
例によって、実際に足に怪我をしたりはしていない。
だが、精神的なダメージはてき面だった。
ナミは、動けずに苦しんでいる美菜を見てしばらく楽しんでいたが、やがて
飽きたのか、気が付くといなくなっていた(その方が美菜もありがたかったが・・)。
美菜は、ようやくベッドから抜け出すと、リビングのテーブルの上に昨晩から
置きっぱなしになっていた、冷えた紅茶を飲み干した。体に少し元気が戻る・・
すぐ横には、昨夜〝尋問ごっこ〝に使われた座布団が、そのまま置かれていた。
もちろん、石など入っている様子はない。それどころか、綿すらろくに入って
いなくてペタンコなのだ。
ふと、目線をテーブルの上に移すと、スマホが"メールあり"になっていた。きっと
ナミからだろう。開いてみると予想通りだ。
"おはよう。ボロボロね。今回はね、楽しかったからお前の体に印を残しといた。
確認しときなさいよ。〝
そのメールを読んだ後、美菜は右肩に違和感を感じてTシャツの右袖をめくって
みた。
昨晩の〝尋問ごっこ〝の後、座布団から降ろされた美菜は、その後数時間動く
ことが出来ず、明け方になって這うようにして布団に潜り込んだのだった。
例によって、実際に足に怪我をしたりはしていない。
だが、精神的なダメージはてき面だった。
ナミは、動けずに苦しんでいる美菜を見てしばらく楽しんでいたが、やがて
飽きたのか、気が付くといなくなっていた(その方が美菜もありがたかったが・・)。
美菜は、ようやくベッドから抜け出すと、リビングのテーブルの上に昨晩から
置きっぱなしになっていた、冷えた紅茶を飲み干した。体に少し元気が戻る・・
すぐ横には、昨夜〝尋問ごっこ〝に使われた座布団が、そのまま置かれていた。
もちろん、石など入っている様子はない。それどころか、綿すらろくに入って
いなくてペタンコなのだ。
ふと、目線をテーブルの上に移すと、スマホが"メールあり"になっていた。きっと
ナミからだろう。開いてみると予想通りだ。
"おはよう。ボロボロね。今回はね、楽しかったからお前の体に印を残しといた。
確認しときなさいよ。〝
そのメールを読んだ後、美菜は右肩に違和感を感じてTシャツの右袖をめくって
みた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
終焉の教室
シロタカズキ
ホラー
30人の高校生が突如として閉じ込められた教室。
そこに響く無機質なアナウンス――「生き残りをかけたデスゲームを開始します」。
提示された“課題”をクリアしなければ、容赦なく“退場”となる。
最初の課題は「クラスメイトの中から裏切り者を見つけ出せ」。
しかし、誰もが疑心暗鬼に陥る中、タイムリミットが突如として加速。
そして、一人目の犠牲者が決まった――。
果たして、このデスゲームの真の目的は?
誰が裏切り者で、誰が生き残るのか?
友情と疑念、策略と裏切りが交錯する極限の心理戦が今、幕を開ける。
パラサイト/ブランク
羊原ユウ
ホラー
舞台は200X年の日本。寄生生物(パラサイト)という未知の存在が日常に潜む宵ヶ沼市。地元の中学校に通う少年、坂咲青はある日同じクラスメイトの黒河朱莉に夜の旧校舎に呼び出されるのだが、そこで彼を待っていたのはパラサイトに変貌した朱莉の姿だった…。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
熾ーおこりー
ようさん
ホラー
【第8回ホラー・ミステリー小説大賞参加予定作品(リライト)】
幕末一の剣客集団、新撰組。
疾風怒濤の時代、徳川幕府への忠誠を頑なに貫き時に鉄の掟の下同志の粛清も辞さない戦闘派治安組織として、倒幕派から庶民にまで恐れられた。
組織の転機となった初代局長・芹澤鴨暗殺事件を、原田左之助の視点で描く。
志と名誉のためなら死をも厭わず、やがて新政府軍との絶望的な戦争に飲み込まれていった彼らを蝕む闇とはーー
※史実をヒントにしたフィクション(心理ホラー)です
【登場人物】(ネタバレを含みます)
原田左之助(二三歳) 伊代松山藩出身で槍の名手。新撰組隊士(試衛館派)
芹澤鴨(三七歳) 新撰組筆頭局長。文武両道の北辰一刀流師範。刀を抜くまでもない戦闘の際には鉄製の軍扇を武器とする。水戸派のリーダー。
沖田総司(二一歳) 江戸出身。新撰組隊士の中では最年少だが剣の腕前は五本の指に入る(試衛館派)
山南敬助(二七歳) 仙台藩出身。土方と共に新撰組副長を務める。温厚な調整役(試衛館派)
土方歳三(二八歳)武州出身。新撰組副長。冷静沈着で自分にも他人にも厳しい。試衛館の弟子筆頭で一本気な男だが、策士の一面も(試衛館派)
近藤勇(二九歳) 新撰組局長。土方とは同郷。江戸に上り天然理心流の名門道場・試衛館を継ぐ。
井上源三郎(三四歳) 新撰組では一番年長の隊士。近藤とは先代の兄弟弟子にあたり、唯一の相談役でもある。
新見錦 芹沢の腹心。頭脳派で水戸派のブレインでもある
平山五郎 芹澤の腹心。直情的な男(水戸派)
平間(水戸派)
野口(水戸派)
(画像・速水御舟「炎舞」部分)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる