ほもむかしばなし

halsan

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きんたまう

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 昔々、まらかりやまの山奥で「きんたまう」という子供が母親と暮らしておりました。
 
 きんたまうは産まれた時から精力絶倫で、石臼を相手にいきなり射精をしてしまうほどでした。
 
 きんたまうがハイハイから立って歩き始めるようになると、母親は立派ないちもつを保護するために「金」と刺繍をした赤い腹掛けをこしらえました。
 
 これが後のきんたまうのシンボルとなります。
 
 山奥で暮らすきんたまうの遊び相手は、もっぱら動物たちでした。
 
 きんたまうは動物たちにかたっぱしから獣姦を仕掛けていきました。

 そうして、いつの間にかきんたまうには「山奥最凶」の称号が与えられたのです。
 
 それが気に入らないのは、隣の山を根城としていた大きな熊です。
 
 熊はきんたまうに挑戦状をたたきつけました。
 
「どちらが最強なのか明らかにしよう」

「がってんしょうちのすけ」

 しかし結果は無残なものでした。
 
 開始の合図と同時に素早く熊の後ろに回り込んだきんたまうは、じまんのまらを腹掛けの横から取り出すと、問答無用で熊をバックから突いたのです。
 
 この光景はいまでも童謡の一番として歌い継がれています。



 まら 取りだした きんたまう

 くまに またがり バックでレイプ

 はい しい どうどう はいどうどう

 あん あん あんあん あんあんあん



 ちなみに二番は山の日常をほがらかに歌っています。
 


 あしがらやまの やまおくで

 けだものあつめて じゅうかんプレイ

 はっけよいよい のこった

 あんああんあん あんあんあん 



 こうして山の王者となったきんたまうの名声は都にもとどろきました。

 するとある日、おさむらいさんがきんたまうをスカウトにやってきたのです。
 
「きんたまうよ、どうか力を貸してはくれないか」

「尻を貸してくれたら力を貸しましょう」

「それは勘弁してくれ」

 ということで、スカウトは破談になりました。
 
 ところが都のことを知ったきんたまうは、それが気になって仕方がありません。
 
 なのできんたまうは、母親の
 
「都は鬼が出るから危ないよ」

 という忠告も無視して、都へと向かったのです。
 
 さて、まもなく都という道中のことです。
 
 そこにきれいな娘を乗せた牛車が通りかかりました。
 
 精力絶倫なきんたまうは、当然のごとく気になりました。
 
「これはおいしくいただいてしまおう」

 きんたまうは牛車を襲ってしまおうと画策しました。

 ここで注意しなければならないのは、きんたまうが興味を持ったのは、娘ではなく、牛車を引いている牛だというところです。
 
 ところが先客がいたのです。
 
「うわあ、鬼だあ」

 お供の人々が叫びました。
 
 そうです。鬼が現われたのです。
 
 お供の者たちは逃げまどってしまい、娘だけが残されました。
 
「美味しそうな娘だな。早速いただくとしよう」

 鬼は大きな口を開いて、比喩でも何でもなく、娘を美味しくいただこうとしました。

 しかしそこまででした。
 
「ひっ」

 鬼は思わず素っ頓狂な悲鳴を洩らしました。
 
 なぜなら、初めての痛みを伴う快感がお尻を襲ったからです。
 
「悪い鬼め、こうしてくれる!」

 きんたまうは鬼の背後にまわると、山を制覇した必殺技を鬼の尻にも繰り出しました。
 
「痛い気持ちいい勘弁して!」

 鬼は懇願しましたが、絶倫モードに突入したきんたまうは止まりません。
 
 こうして鬼はきんたまうに成敗されてしまいました。

 その光景を目の当たりにした娘は思いました。
 
 次にきんたまうの毒牙にかかるのは私かしらと。
 
 娘は恐れました。
 
 あんなのに突かれたら裂けちゃうと。
 
 なので娘はきんたまうにお願いをしました。
 
「実は私は都のお姫さまなのです。どうかお助け下さい」

 鬼に続けて牛の背後を掘っていたきんたまうは、別に娘には興味なぞありません。
 
 なのできんたまうは、ショックで気を失ってしまった牛の代わりに、右腕で牛車を引き、左腕に縛り上げた鬼を抱えて、都へと向かったのです。
 
 姫さまをエスコートしたきんたまうは、英雄として都に迎えられました。

 姫さまを救ったきんたまうには、お殿さまから立派な屋敷と年金が与えられました。

 こうしてきんたまうは山奥から母親を迎え、きんたまうにすっかりなついた牛と鬼とともに、末永く幸せに暮らしましたとさ。 

 めでたしめでたし。
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