ほもむかしばなし

halsan

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ぶんぶくおかま

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 昔々、あるところに、まずしいおじいさんが住んでいました。

 おじいさんは、ホモたちがとっても好きでした。
 
 なのでおじいさんは、貧乏に苦労しながらも、わずかな食べ物もホモたちに分け与えていました。
 
 そんなやさしいおじいさんを、ホモたちも大好きでした。
 
 ホモたちは思いました。
 
 おじいさんの手助けができないかと。
 
 すると、タヌキのようなくりくりっとした愛らしい目が特徴の小さなホモが、おじいさんにこう言いました。
 
「おじいさん、ぼくもお手伝いします」

 するとタヌキホモは、木の葉を頭に乗せてから、何やら唱えました。
 
 するとどうでしょう。タヌキホモはオリ○ント工業もびっくりの「リアルなドール」に変身したのです。
 
 その姿のままタヌキホモはおじいさんに続けました。
 
「おじいさん、ぼくをお寺のおしょうさんに売ってください」

 おじいさんは最初はタヌキホモの申し出を丁寧に固辞しましたが、リアルなドールに化けたタヌキホモは首を左右に振りました。
 
「ぼくを売ったお金で、ほかのホモたちと末長く仲良く暮らしてください」

 そこまで言ってくれるのならと、おじいさんはタヌキホモが化けたリアルなドールを担いで、お寺に出向いたのです。
 
「おしょうさん、このリアルなドールはいらないか」

 女人禁制のお寺では、お人形は大人気です。
 
 当然おしょうさんもお人形が大好きです。
 
 なのでおしょうさんは、おじいさんが担いできたリアルなドールをじっくりと観察しました。
 
「ほう、これは見事なお人形だ。ぜひ私に売っておくれ」

「がってんしょうちのすけ」

 おじいさんは、おしょうさんからたくさんのお金をもらうと、大喜びでホモたちが待つ家へと帰っていきました。
 
 さて、いっぽうのおしょうさんもご満悦です。
 
「なんとも美しいリアルなドールが手にはいったことだわい。これはわしの自慢のコレクションにしよう。そうだ、愛好家仲間にも披露するとしよう」

 おしょうさんは床の間に飾ってあった年代物の壺をどけると、そこにリアルなドールを飾ったのです。
 
「予想以上にうまくいったぞ。後は頃合いを見計らって逃げるだけだな」

 リアルなドールに化けたタヌキホモは、おじいさんがたくさんのお金を受け取ったのを見て、ひとまずは安心しました。
 
 ところが、安心したことによって気が抜けたのでしょう。

 タヌキホモはそのままうとうとと居眠りを始めてしまったのです。
 
 するとリアルなドールの股間のところだけが変身が解けてしまいました。
 
 そこへお寺のこぞうさんがやってきました。
 
 こぞうさんは床の間に飾られたリアルなドールに猛烈な違和感を感じてしまいます。
 
「あれ、リアルなドールにちんちんが生えているぞ!」

 びっくりしたこぞうさんは、慌てておしょうさんを呼びに行きました。
 
「おしょうさま、リアルなドールにちんちんがはえています!」

 タヌキホモはこぞうさんの声に目を覚ますと、急いでちんちんをひっこめました。
 
 間一髪です。
 
「どれどれ。ちんちんなど生えていないではないか。それより愛好家の会を開くから、このリアルなドールのために用意した衣装を着せておいておくれ」

 おしょうさんはこぞうさんに豪奢な衣装を渡すと、そう言いつけました。
 
 こぞうさんは首をかしげます。
 
「おかしいなあ。確かにちんちんがはえていたのだけれどなあ」

 こぞうさんはぶつぶつ言いながらもリアルなドールに、まずは派手な下着をつけていきました。
 
 こぞうさんに着替えさせられているタヌキホモは、くすぐったくてたまりません。
 
 なのでつい吐息を洩らしてしまいました。
 
「あん……」

「おや、リアルなドールが喘ぎ声を洩らしたような気がしたぞ。これは疲れているからに違いない。このままでは過労死してしまう」

 こぞうさんはブラックなお寺で過労死はしたくなかったので、さっさとリアルなドールの着替えを済ませてから、部屋に鍵を掛け、自室へと戻っていきました。
 
 部屋に鍵をかけられてしまったタヌキホモは脱出することができません。
 
 なのでもうしばらく様子を伺うことにしました。
 
 しばらくすると、部屋の外から声が聞こえてきました。
 
「おしょうさまが新しいお人形を手に入れたそうだ」

「なんでも、とてもリアルなドールらしい」

 すると部屋の扉があきました。
 
 おしょうさんがおきゃくさんたちを招き入れます。
 
「これはこれはみなさん。ようこそいらっしゃった。これが新しく手に入れたお人形です。どうです。リアルなものでしょう」

 おしょうさんは愛好家仲間にリアルなドールを自慢して見せました。
 
「これは美しいドールですね」

 おきゃくさんたちもリアルなドールを感心しながら見つめています。
 
「それでは、さっそくこのお人形で遊んでみましょう」

 おしょうさんの合図で、こぞうさんは部屋の真ん中に布団を敷きました。
 
「西洋風のメイド衣装をチョイスするとは、さすがはおしょうさん」

 おきゃくさまたちは布団に横たえられたリアルなドールのあちこちへと手を伸ばそうとします。
 
「おっと、その前にアルコール消毒をお願いしますよ」

 おしょうさんはアルコールスプレーを取り出すと、おきゃくさんたちの手に順番に吹きかけていきました。

「これはなめらかな手触りだ」

「生きているようですな」
 
 おきゃくさんたちは口々にリアルなドールをほめたたえながら、あたかも本物の女性にするかのように、リアルなドールを愛撫していきます。
 
(あん、気持いい。でもここで姿を現したら、ホモだってばれてしまう。がまんがまん)

 タヌキホモは歯を食いしばりながら我慢しました。
 
 けれども、複数の手による全身への愛撫から押し寄せる快感を、そういつまでも我慢できるはずもありません。
 
 とうとうタヌキホモは我慢できなくなって、元の姿に戻ってしまいました。
 
「あん、もう我慢できない!」

 おどろいたのはおしょうさんと仲間たちです。
 
「なんと、リアルなドールではなく、本物のタヌキホモであったか!」

 するとおしょうさんと仲間たちの目に淫靡な光が輝きました。

 実はおしょうさんとおきゃくさんたちは、リアルなドール愛好家であるとともに、男色家でもあったのです。
 
「メイド姿の男の娘とは、ストライクど真ん中ですよ」

「おしょうさまも人が悪い」

 当のおしょうさんも困惑からすぐに立ち直りました。
 
「おお、これはサプライズじゃ。それでは皆で美味しくいただくとしよう」

 そうです。お寺は女人が禁制なのです。
 
 なので男の娘は禁制ではありません。
 
 こうして元の姿に戻ったタヌキホモは、おしょうさんとおきゃくさんたちによって、一晩中あんあん言わされました。
 
 その後タヌキホモは、おしょうさんお付きのお稚児さんとして、末長く幸せに暮らしましたとさ。
 
 めでたしめでたし。
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