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1章
3 どうしようもない道中と不意打ち
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オレは新たに【武器ドロップ1】【防具ドロップ1】【食料ドロップ1】【殴る1】【刺す1】を新規取得し、【数量増加】を2に上げた。
地面には小さな小瓶が一つ転がっていた。
外傷ポーションといって、傷を治すものらしい。どうやら低級のようだ。上位のものになればなるほど効果が高いらしい。低級ではちょっとした擦り剥き程度までならば瞬時に治せると【鑑定】では語られている。
外傷ポーションを【空間収納】に片すと、また奥からこちらを覗く目が見える。
オレは先程のゴブリンのように口元をゆがめた。
「来いよ!」
盾を突き出し、そのまま駆け出した。
ゴブリンが振り下ろす間もなく、そのゴブリンの振り上げた右ひじに盾でストッパーをしてそのまま押し倒す。直前で一段階速さを上げるのがコツだ。流れるままショートソードを心臓の位置に突き刺した。
よし、一体……。
ゴンっ!!
気を抜きかけた瞬間、頭に強い衝撃を受けた。
衝撃と痛みに目がちらつく。
ショートソードから手が離れ、何とか横に転がり、盾を衝撃のあった方に向ける。
そこにはしてやったりと言いたげな声をあげて歪にどこまでも醜悪に笑うゴブリンの顔があった。
「くそっ! 最初から囮だったのか」
左ひざを立てて、盾を構えつつショートソードを回収。盾の後ろにショートソードを構える。
無策にもゴブリンが突っ込んできたのでギリギリまで引き寄せる。
ゴブリンが振り上げる瞬間、ショートソードで貫く。
緊張からの解放に吐息を吐く。
何とかなった。
オレにのしかかる重さを下ろし、ショートソードを引き抜く。ゴブリンは消えていった。
あとには何も残らなかった。最初のゴブリンも見てみるが消えた後には何もない。運が悪かったのだろう。
仕方ないと思い、【空間収納】から低級外傷ポーションを取り出して飲む。飲んだ感じは片栗粉を解いたような液体だった。味はしない。飲み終えるとその瓶は消えた。
「謎の仕様だ……。」
オレは痛みが消えたのでリフレッシュし、水を一口飲んだ。
この時初めて自分の喉が渇いていたことを自覚した。
先程のも目の前の敵に集中し過ぎたのが原因だ。
広く全体を見られるように改善しよう。意識新たに大きな深呼吸をして先に進む。
相変わらの黒色気味の地面は歩くだけでその部分が砂になるほどだ。かなり滑りやすい。某考古学者がアドベンチャーする映画のように壁を破って出てくる敵がいたら厄介でしかない。
最早警戒のしようがないではないか。
オレは幾度かショートソードで壁を叩いてその脆さを確認する。多少は前兆があることを期待したい。
「さて、大部屋だな」
暫くするうちに左手の方向に大部屋があった。
部屋の外から見た限り中学校の教室4部屋分くらいだろうか。
持ってきた懐中電灯で照らすと部屋の中の壁の色が所々違うことがわかる。
部屋の外で待っていても仕方がないか。オレはその一歩を踏み出した。
地面には小さな小瓶が一つ転がっていた。
外傷ポーションといって、傷を治すものらしい。どうやら低級のようだ。上位のものになればなるほど効果が高いらしい。低級ではちょっとした擦り剥き程度までならば瞬時に治せると【鑑定】では語られている。
外傷ポーションを【空間収納】に片すと、また奥からこちらを覗く目が見える。
オレは先程のゴブリンのように口元をゆがめた。
「来いよ!」
盾を突き出し、そのまま駆け出した。
ゴブリンが振り下ろす間もなく、そのゴブリンの振り上げた右ひじに盾でストッパーをしてそのまま押し倒す。直前で一段階速さを上げるのがコツだ。流れるままショートソードを心臓の位置に突き刺した。
よし、一体……。
ゴンっ!!
気を抜きかけた瞬間、頭に強い衝撃を受けた。
衝撃と痛みに目がちらつく。
ショートソードから手が離れ、何とか横に転がり、盾を衝撃のあった方に向ける。
そこにはしてやったりと言いたげな声をあげて歪にどこまでも醜悪に笑うゴブリンの顔があった。
「くそっ! 最初から囮だったのか」
左ひざを立てて、盾を構えつつショートソードを回収。盾の後ろにショートソードを構える。
無策にもゴブリンが突っ込んできたのでギリギリまで引き寄せる。
ゴブリンが振り上げる瞬間、ショートソードで貫く。
緊張からの解放に吐息を吐く。
何とかなった。
オレにのしかかる重さを下ろし、ショートソードを引き抜く。ゴブリンは消えていった。
あとには何も残らなかった。最初のゴブリンも見てみるが消えた後には何もない。運が悪かったのだろう。
仕方ないと思い、【空間収納】から低級外傷ポーションを取り出して飲む。飲んだ感じは片栗粉を解いたような液体だった。味はしない。飲み終えるとその瓶は消えた。
「謎の仕様だ……。」
オレは痛みが消えたのでリフレッシュし、水を一口飲んだ。
この時初めて自分の喉が渇いていたことを自覚した。
先程のも目の前の敵に集中し過ぎたのが原因だ。
広く全体を見られるように改善しよう。意識新たに大きな深呼吸をして先に進む。
相変わらの黒色気味の地面は歩くだけでその部分が砂になるほどだ。かなり滑りやすい。某考古学者がアドベンチャーする映画のように壁を破って出てくる敵がいたら厄介でしかない。
最早警戒のしようがないではないか。
オレは幾度かショートソードで壁を叩いてその脆さを確認する。多少は前兆があることを期待したい。
「さて、大部屋だな」
暫くするうちに左手の方向に大部屋があった。
部屋の外から見た限り中学校の教室4部屋分くらいだろうか。
持ってきた懐中電灯で照らすと部屋の中の壁の色が所々違うことがわかる。
部屋の外で待っていても仕方がないか。オレはその一歩を踏み出した。
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