90 / 147
2章
18 死亡‥‥! 3
しおりを挟む
ガイはゾウムシ型運搬機の背中に駆け込み、中で横たわる機体に乗り込む。モニターに火を入れると同時に、ゾウムシの背中が開いた。
そこから立ち上がるガイ機。それに花吹雪が吹き付け、装甲が増設されてパンドラキマイラへと変形した。胸の獅子、両肩の蛇と山羊、そして兜を被った人の頭の、八つの目が輝く。
その時には、敵……古代竜を改造した怪獣ジュエラドンは目前に迫っていた。
(俺一人でやれるか? だが敵はあくまで兵隊……これより強力な本体を倒す必要があるんだ。負けていたら先は無い!)
ガイは操縦席に差し込んだ聖剣に珠紋石をセットする。
そんなパンドラキマイラへ怪獣が口から破壊光線を吐いた。
セットしたのは炎領域の結晶。聖剣が呪文を読み込む。
『スーパーノヴァ。』
【スーパーノヴァ】炎領域6レベルの呪文。術者を中心に全方位へ数千発の焦熱光線を放ち、範囲内の全てを焼き貫く。
以前、魔王軍親衛隊時代のマスターキメラを倒した極めて強力な攻撃呪文。ガイは今の手持ちで最強の札を開幕直後にきった。
機体胸部の獅子が口を開き、そこから無数の熱線が怪獣へとシャワーのように放たれる!
怪獣の吐いた破壊光線と、それは正面からぶつかった。
熱線は確かに怪獣の全身へ命中し敵を穿った。
だが怪獣の破壊光線もまた、熱線の束の中を突き破ってガイ機にブチ当たった!
装甲が砕け、煙を上げながらキマイラは吹っ飛び、山の斜面へ叩きつけられる。たまらずイムが「ひゃあぁっ!」と悲鳴をあげた。
激震する操縦席で、ガイはモニターに映ったダメージを読み取る。
(この威力! 以前食らった、全身から撃つ光線の雨より遥かに強力だ! 収束させているぶん、口から吐く方が威力が上がるってわけか)
一方、怪獣へのダメージや敵のコンディションもまた表示されるのだが……
(期待したほど効いてない!? 熱だからか、光線だからか?)
だからといって倒れているわけにはいかない。この場で怪獣と戦えるのはガイのキマイラだけなのだ。外の様子を見れば、レレンが一人で魔物兵の群れと戦っている。
ガイは機体を立ちあがらせた。
だがその隙にも怪獣は地響きを会ってながら接近していた。
キマイラを敵の剛腕が殴打する。
かと思えば太い尻尾も!
表示された攻撃力は、量産機なら無傷でも粉々になりかねない威力だ。
やはり不利であった。聖剣には【自動回復能力】があり、その機能もまた増幅されてパンドラキマイラを支えているのだが、もしそれがなければ撃破されていかもしれない。
ガイは急いで次の珠紋石をセットする。
呪文が読み込まれ、キマイラは怪獣の首を掴んだ。
無論、怪獣はキマイラをねじ伏せようと振りほどきにかかった。
だがしかし。
キマイラの全身が不気味でさえある紫の輝きを帯びると、装甲に負った破損が高速で修復されてゆくではないか。
逆に怪獣の全身、結晶のような鱗が次々とひび割れた!
【ライフスティール】魔領域第6レベルの攻撃呪文。敵の生命力を吸収し、己への活力に変換する。
ガイが選んだ呪文は魔領域の高位呪文――以前、マスターボウガスに何故か逆流させられ敗れた呪文である。だが今度こそ、ガイの狙い通りに形勢をひっくり返してくれた。
苦悶の声をあげるジュエラドン。
ガイは聖剣に珠紋石をセットする。だが先刻までに比べ、魔法のレベルは落ちていた。
強力な珠紋石は素材も希少だし、製作に時間もかかる。ガイは村の地主になり金まわりは良くなったが、それでも高レベルの珠紋石をいくらでも揃えられるわけではないのだ。
聖剣が二つの呪文を読み込む。
『ライトニング。ファイアーボール』
パンドラキマイラが剣を抜いた。
天から稲妻が落ち、それを受けた剣が燃え上がる。
(これで決まってくれ……!)
ガイはすぐ目の前にいる怪獣へ、キマイラを斬りかからせた。
「雷火・一文字斬りぃ!」
炎の剣がジュエラドンを切り裂き、食い込んだ。
そして敵の体の中程で、火炎と電撃が爆発を起こす!
体内から爆破された怪獣の体が破裂し、結晶のような鱗がキラキラと宙に飛び散った……。
大ダメージを受けて所々破損しているパンドラキマイラ。
それでも勝利……人造巨人は剣をしまう。
ガイは改造古竜ジュエラドンに勝った。
その頃には敵兵士も半数ほどがレレンに倒されていた。その残りも怪獣が倒されたのを見て一目散に逃げだす。
機体に膝をつかせ、ガイはハッチを開けて縄梯子で降りた。
ただ一人取り残された元副隊長は、疲労困憊しながらもゆっくりと迫るガイを見て悲鳴をあげた。
「ななな、なんで!? アンタの村はあれに負けたのに? なんであれに勝てるの!」
腰を抜かしてブッたまげ、地面にへたり込む元副隊長。もはや戦意の欠片も無い。
「グーズ……」
彼の名を呼びつつレレンも迫った。
多少の手傷を追っているものの、彼女もまだ戦闘は可能だ。
一転、尻もちをついた姿勢から鮮やかな動きを見せる元副隊長。
くるりと体勢を変え、額を地に擦り付けて土下座した。
彼の実に無様な泣き声が響く。
「参りました! 降参です! 私が間違っていた、貴方達が正しい、話し合いましょう、話せばわかる!」
尻を高々と上げながら泣いて伏せる元副隊長の、途方も無く惨めな姿。それを前にガイとレレンは顔を見合わせ……呆れて溜息をついた。
だが――元副隊長は、伏せた顔でニヤリとほくそ笑んだのだ。
「……と見せかけて、今だァ!」
土下座は油断を誘うための演技にすぎなかった。
素早く身を起こすと、その手にはポケットから取り出した毒々しい玉。それをガイへと投げつける。
いや、投げつけようとはしたのだ。
だが元副隊長の手を離れる前に、玉へ細い針のような棒手裏剣が飛んで来て突き刺さる。
玉が爆発した!
毒々しい爆煙が辺りを一瞬で呑み込む。
「ウギャアァァ!?」
元副隊長の断末魔があがった!
もし玉が投げられてから爆発したなら、ガイとレレンなら跳び退って逃げる事ができただろう。
だが爆発があまりに早く……二人は煙に捉えられた。
煙の中で激しく咽るレレン。
「一体何が?」
そう呻いた途端に吐血した。
ぎょっとした彼女は、煙が相当に有害な毒である事を悟る。
慌てて煙から転がり出るも、体内を襲う痛みに膝をついたまままた咳き込む。すぐには立つ事もできない。
人間を大きく超える生命力の彼女がそんなザマであった。
ならばガイは……?
そこから立ち上がるガイ機。それに花吹雪が吹き付け、装甲が増設されてパンドラキマイラへと変形した。胸の獅子、両肩の蛇と山羊、そして兜を被った人の頭の、八つの目が輝く。
その時には、敵……古代竜を改造した怪獣ジュエラドンは目前に迫っていた。
(俺一人でやれるか? だが敵はあくまで兵隊……これより強力な本体を倒す必要があるんだ。負けていたら先は無い!)
ガイは操縦席に差し込んだ聖剣に珠紋石をセットする。
そんなパンドラキマイラへ怪獣が口から破壊光線を吐いた。
セットしたのは炎領域の結晶。聖剣が呪文を読み込む。
『スーパーノヴァ。』
【スーパーノヴァ】炎領域6レベルの呪文。術者を中心に全方位へ数千発の焦熱光線を放ち、範囲内の全てを焼き貫く。
以前、魔王軍親衛隊時代のマスターキメラを倒した極めて強力な攻撃呪文。ガイは今の手持ちで最強の札を開幕直後にきった。
機体胸部の獅子が口を開き、そこから無数の熱線が怪獣へとシャワーのように放たれる!
怪獣の吐いた破壊光線と、それは正面からぶつかった。
熱線は確かに怪獣の全身へ命中し敵を穿った。
だが怪獣の破壊光線もまた、熱線の束の中を突き破ってガイ機にブチ当たった!
装甲が砕け、煙を上げながらキマイラは吹っ飛び、山の斜面へ叩きつけられる。たまらずイムが「ひゃあぁっ!」と悲鳴をあげた。
激震する操縦席で、ガイはモニターに映ったダメージを読み取る。
(この威力! 以前食らった、全身から撃つ光線の雨より遥かに強力だ! 収束させているぶん、口から吐く方が威力が上がるってわけか)
一方、怪獣へのダメージや敵のコンディションもまた表示されるのだが……
(期待したほど効いてない!? 熱だからか、光線だからか?)
だからといって倒れているわけにはいかない。この場で怪獣と戦えるのはガイのキマイラだけなのだ。外の様子を見れば、レレンが一人で魔物兵の群れと戦っている。
ガイは機体を立ちあがらせた。
だがその隙にも怪獣は地響きを会ってながら接近していた。
キマイラを敵の剛腕が殴打する。
かと思えば太い尻尾も!
表示された攻撃力は、量産機なら無傷でも粉々になりかねない威力だ。
やはり不利であった。聖剣には【自動回復能力】があり、その機能もまた増幅されてパンドラキマイラを支えているのだが、もしそれがなければ撃破されていかもしれない。
ガイは急いで次の珠紋石をセットする。
呪文が読み込まれ、キマイラは怪獣の首を掴んだ。
無論、怪獣はキマイラをねじ伏せようと振りほどきにかかった。
だがしかし。
キマイラの全身が不気味でさえある紫の輝きを帯びると、装甲に負った破損が高速で修復されてゆくではないか。
逆に怪獣の全身、結晶のような鱗が次々とひび割れた!
【ライフスティール】魔領域第6レベルの攻撃呪文。敵の生命力を吸収し、己への活力に変換する。
ガイが選んだ呪文は魔領域の高位呪文――以前、マスターボウガスに何故か逆流させられ敗れた呪文である。だが今度こそ、ガイの狙い通りに形勢をひっくり返してくれた。
苦悶の声をあげるジュエラドン。
ガイは聖剣に珠紋石をセットする。だが先刻までに比べ、魔法のレベルは落ちていた。
強力な珠紋石は素材も希少だし、製作に時間もかかる。ガイは村の地主になり金まわりは良くなったが、それでも高レベルの珠紋石をいくらでも揃えられるわけではないのだ。
聖剣が二つの呪文を読み込む。
『ライトニング。ファイアーボール』
パンドラキマイラが剣を抜いた。
天から稲妻が落ち、それを受けた剣が燃え上がる。
(これで決まってくれ……!)
ガイはすぐ目の前にいる怪獣へ、キマイラを斬りかからせた。
「雷火・一文字斬りぃ!」
炎の剣がジュエラドンを切り裂き、食い込んだ。
そして敵の体の中程で、火炎と電撃が爆発を起こす!
体内から爆破された怪獣の体が破裂し、結晶のような鱗がキラキラと宙に飛び散った……。
大ダメージを受けて所々破損しているパンドラキマイラ。
それでも勝利……人造巨人は剣をしまう。
ガイは改造古竜ジュエラドンに勝った。
その頃には敵兵士も半数ほどがレレンに倒されていた。その残りも怪獣が倒されたのを見て一目散に逃げだす。
機体に膝をつかせ、ガイはハッチを開けて縄梯子で降りた。
ただ一人取り残された元副隊長は、疲労困憊しながらもゆっくりと迫るガイを見て悲鳴をあげた。
「ななな、なんで!? アンタの村はあれに負けたのに? なんであれに勝てるの!」
腰を抜かしてブッたまげ、地面にへたり込む元副隊長。もはや戦意の欠片も無い。
「グーズ……」
彼の名を呼びつつレレンも迫った。
多少の手傷を追っているものの、彼女もまだ戦闘は可能だ。
一転、尻もちをついた姿勢から鮮やかな動きを見せる元副隊長。
くるりと体勢を変え、額を地に擦り付けて土下座した。
彼の実に無様な泣き声が響く。
「参りました! 降参です! 私が間違っていた、貴方達が正しい、話し合いましょう、話せばわかる!」
尻を高々と上げながら泣いて伏せる元副隊長の、途方も無く惨めな姿。それを前にガイとレレンは顔を見合わせ……呆れて溜息をついた。
だが――元副隊長は、伏せた顔でニヤリとほくそ笑んだのだ。
「……と見せかけて、今だァ!」
土下座は油断を誘うための演技にすぎなかった。
素早く身を起こすと、その手にはポケットから取り出した毒々しい玉。それをガイへと投げつける。
いや、投げつけようとはしたのだ。
だが元副隊長の手を離れる前に、玉へ細い針のような棒手裏剣が飛んで来て突き刺さる。
玉が爆発した!
毒々しい爆煙が辺りを一瞬で呑み込む。
「ウギャアァァ!?」
元副隊長の断末魔があがった!
もし玉が投げられてから爆発したなら、ガイとレレンなら跳び退って逃げる事ができただろう。
だが爆発があまりに早く……二人は煙に捉えられた。
煙の中で激しく咽るレレン。
「一体何が?」
そう呻いた途端に吐血した。
ぎょっとした彼女は、煙が相当に有害な毒である事を悟る。
慌てて煙から転がり出るも、体内を襲う痛みに膝をついたまままた咳き込む。すぐには立つ事もできない。
人間を大きく超える生命力の彼女がそんなザマであった。
ならばガイは……?
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。

ヴァイオリン辺境伯の優雅で怠惰なスローライフ〜悪役令息として追放された魔境でヴァイオリン練習し
西園寺わかば🌱
ファンタジー
「お前を追放する——!」
乙女のゲーム世界に転生したオーウェン。成績優秀で伯爵貴族だった彼は、ヒロインの行動を咎めまったせいで、悪者にされ、辺境へ追放されてしまう。
隣は魔物の森と恐れられ、冒険者が多い土地——リオンシュタットに飛ばされてしまった彼だが、戦いを労うために、冒険者や、騎士などを森に集め、ヴァイオリンのコンサートをする事にした。
「もうその発想がぶっ飛んでるんですが——!というか、いつの間に、コンサート会場なんて作ったのですか!?」
規格外な彼に戸惑ったのは彼らだけではなく、森に住む住民達も同じようで……。
「なんだ、この音色!透き通ってて美味え!」「ほんとほんと!」
◯カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました。
◯この話はフィクションです。
◯未成年飲酒する場面がありますが、未成年飲酒を容認・推奨するものでは、ありません。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる