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第三章 ゲームの世界の再現?いえ、リアルです。
舞踏会へのレッスン
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さすがに男性側が踊れないとなると困るので、その日から2人でレッスンした。
講師はノルド先生。攻略対象でありつつ年齢的な先輩でもあるから、魔法実験室を借りてステップを踏む。
意外にこれがキツいし、ノルド先生の教え方はうまいけど体がついていかなかった。
「弱点発見かな?」
「弱点みたいですねぇ」
人が必死になってるのに、パートナーと講師は暢気に笑い合っている。
くそう、なんでできないんだ?
「肩の力を抜いて、相手に合わせて・・・って、もうこれはマーガレット嬢が手取り足取りするしかないかな?」
「あ、はい~。わかりました。では、よろしくお願いします」
お辞儀をするアリス。
ステップは頭に入れてある、あとは体を動かすだけ・・・。
「ジョーン、私に合わせて?ゆっくりと、私の動きを追って」
いち、に、さん、とアリスが動きに合わせて声を出す。
最初はそのゆったりしたテンポでこけそうになったけど、慣れてくると頭一つ近く低い背がたくましく思えてくる。
「ジョーン、出来てきたら今度は私を見てください。私は今、どんな表情をしていますか?」
声だけでもうわかるけど、今、アリスは笑っている。
でも、そういう事じゃないんだ。
そっと見てみると、やっぱりアリスの緑の優しい瞳が細められていた。
その微笑みは、僕の心までもじんわりと温めてくれるものだった。
講師はノルド先生。攻略対象でありつつ年齢的な先輩でもあるから、魔法実験室を借りてステップを踏む。
意外にこれがキツいし、ノルド先生の教え方はうまいけど体がついていかなかった。
「弱点発見かな?」
「弱点みたいですねぇ」
人が必死になってるのに、パートナーと講師は暢気に笑い合っている。
くそう、なんでできないんだ?
「肩の力を抜いて、相手に合わせて・・・って、もうこれはマーガレット嬢が手取り足取りするしかないかな?」
「あ、はい~。わかりました。では、よろしくお願いします」
お辞儀をするアリス。
ステップは頭に入れてある、あとは体を動かすだけ・・・。
「ジョーン、私に合わせて?ゆっくりと、私の動きを追って」
いち、に、さん、とアリスが動きに合わせて声を出す。
最初はそのゆったりしたテンポでこけそうになったけど、慣れてくると頭一つ近く低い背がたくましく思えてくる。
「ジョーン、出来てきたら今度は私を見てください。私は今、どんな表情をしていますか?」
声だけでもうわかるけど、今、アリスは笑っている。
でも、そういう事じゃないんだ。
そっと見てみると、やっぱりアリスの緑の優しい瞳が細められていた。
その微笑みは、僕の心までもじんわりと温めてくれるものだった。
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