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第5話 多頭飼育崩壊
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「で、どうだったの? イケメンとの食事デートは」
給湯室で項垂れる私に気付いているのかいないのか、莉子はにやにやしながら聞いてくる。
「居酒屋で寝落ちして彼の家に泊めてもらいました……。しかもお姉さんと会いました……」
「あ~、あんたって泥酔したらいきなり寝るもんね」
「嫌われたかも……二度と会ってくれないかもしれない」
言葉にするとこの前の出来事がフラッシュバックして余計に落ち込む。
緊張していたとはいえ、お酒の力に頼ろうと思ったのが馬鹿だった。
あれからお礼のメッセージは送ったけれど、スタンプが返ってくるだけで進展はない。
「嫌われたかどうかは会ってくれるかどうかじゃない?」
「っていう事はこちらから会おうって言った方が良いんですかね」
莉子は力強く首を縦に振る。
「恋愛ってうじうじしている時間が勿体ないよ。こっちが足踏みしているうちにライバルが現れるかも。イケメンって彼女いないの?」
「今はいないって言ってた」
「なら好都合じゃない。嫌われたかもしれないって悩みは後回しにして行動あるのみ! 何も考えずに動かせ!」
莉子に発破をかけられるようにして私はスマホを取り出し、犬飼君へメッセージを書く。私の隣で文面の確認をしていた莉子が『送信』をタップする。
『この前のお礼をしたいので会えませんか?』
犬飼君からの返信はすぐに来た。
『もちろんです。俺も渡したいものがあったので』
スマホを持つ手が喜びと緊張で震える中、莉子はガッツポーズをして『よし行ってこい!』と私の背中を叩いた。
◆◆◆
犬飼君も私もちょうどその日の夜が空いていたので急遽会うことになった。
会社の近くにある洋菓子店で箱詰めされたクッキーを買い、包装してもらう。お菓子の袋を手に、私は足早に向かった。
待ち合わせ場所に行くと既に犬飼君が待っていた。
「ごめんなさい、お待たせしました」
スマホを見ていた犬飼君は私が来たことに気付くと、顔を上げこちらを見た。
にっこりと笑って私に手を振る。この感触は嫌われていないかも。そう思うとぎこちなさがあった私の態度もいつもの感じに戻っていく気がした。
「あの、これ。お礼というかお詫びというか」
お菓子ですと言って袋を差し出す。
犬飼君は嬉しそうに笑いながらお菓子大好きなんですと言って受け取ってくれる。
「俺も犬居さんに。これ、家に忘れていましたよ」
彼が渡してくれたのはイヤリングだった。忘れていた事にすら気付かなかった。
私はイヤリングを受け取ると鞄に入れる。
この後どうしよう。食事に誘ったら来てくれるだろうか。
「この後時間があればご飯でも食べます?」
私がどう切り出そうか悩んでいると犬飼君が誘ってくれた。良かった、大丈夫そうだ。緊張が解けていくのを感じる。今度は泥酔しないようにしなければ。
◆◆◆
「メッセージに返事できなくてすみませんでした」
仕事と団体の活動が忙しくなっていてなかなか返信出来なかったという。
「全然気にしていないので大丈夫ですよ」
嘘だけど。本当はかなり気にしていたけれど。ここは大人の余裕を見せてやろう。
「ずっと前から言おうと思っていたんですけど」
先ほどまでにこにこ笑顔を浮かべていた犬飼君が真剣な表情になる。これは告白が来るかもしれないと自信満々な私が言う。そんなわけがないだろうと冷静な私と争う中、体は意識してしまって拳を作る手のひらが汗ばんでいく。
「下の名前で呼びませんか? あと、犬居さんは敬語なしで」
「あ、はい……」
別に落ち込んではいない。告白される流れかもと思ったのは事実だが、まだそこまでの関係に発展していない。残念だなと思わなくもないけど、下の名前呼び&敬語なしというのは進歩しているので収穫はある。決して落ち込んではいない。
「俺らの苗字って似てるから下の名前の方が呼びやすいですよね」
犬飼君もとい吟君は笑った。彼は私に対して敬語で話すつもりらしい。なぜかと問うと“上下関係ははっきりしないと”なんて犬みたいなことを言う。あんたは犬社会で生きているのかと突っ込みたくなるけど、吟君にとっては自然な事なので敬語の方が良いらしい。
この日はお酒の力を借りずとも吟君と楽しく話せた。二人きりに慣れた事もあるのだろうけど、仲が縮まっている事が分かったから安心したのかもしれない。
「あっ、兎山さんからだ。すみません、少し外します」
吟君のスマホに着信が鳴る。発信元を確認すると吟君は席を外し電話に出た。
少し経ってから彼が戻ってきた。申し訳なさそうな顔を浮かべている。
私がどうしたのと聞く前に彼は言う。
「多頭飼育崩壊からのレスキュー依頼が入ったみたいで手伝いに行ってきます。またこの穴埋めはさせていただきますので……」
「私も行って良いかな?」
手伝えることがあるのかは分からないが、少しでも力になれたら。
吟君は嬉しそうに笑う。もちろんですと答えてくれた。
私達は店を出て吟君の家へ向かい、車に乗り目的地まで向かった。
◆◆◆
現場に到着すると既に何人かが一軒家に出入りをしている。中には兎山さんや同じアニマルハピネスの人もいた。
「あぁ、吟君、奈々子ちゃん。来てくれてありがとう、忙しいのにごめんね」
兎山さんは申し訳なさそうに顔の前で両手を合わせた。手伝うこと自体問題はないのだが、私は顔をしかめる。対象の一軒家からかなりの悪臭が漂っていたからだ。
「奈々子ちゃんは初めてだよね。中には入らなくていいからクレートをワゴンに積み込んでくれる? しんどかったら交代して良いからね」
兎山さんは気を遣ってくれる。私は大丈夫ですと努めて明るく言った。
今日は、一般家庭で多頭飼育崩壊をしてしまったトイプードル60頭をレスキューするらしい。さすがにアニマルハピネスでは全頭を保護出来ないので、複数の保護団体に声をかけ、数十頭ずつ分けて保護するのだという。
飼い主の男性は会社を定年退職した後、寂しさからペットショップでトイプードルを飼ったらしいが、気がつけば数が膨れ上がっていたらしい。最初は数頭しかいなかったと言っているので、去勢・避妊をしなかった数頭が繁殖した結果だろう。
アニマルハピネスを始めとする保護団体から近隣住民よりレスキューの依頼が半年前からあったそうだが、犬を保護するには飼い主が所有権を手放さなければならない。例えどれだけむごい環境で飼育されていたとしても、飼い主の飼育を一時的に停止したり強制的に犬を保護したりする事は出来ないと兎山さんは言っていた。
だから目の前で苦しんでいる犬を見る事しか出来ない時もあると兎山さんや吟君は悲しそうに語る。行政も関与できる範囲が限られている。
保護団体と飼い主が半年間、交渉を重ねてようやく保護に踏み切ることが出来た。きっとその間に失われた命もあっただろう、救えなかったのが無念だよと兎山さんは言いながら家の中へ入って行く。
「多頭飼育崩壊は犬や猫だけじゃなく小動物もあるんだよ。手遅れだと思った時には取り返しのつかない所まで進んでいる。生き物を飼う人間のモラルが問われるね」
家の中からは犬の吠える声が響く。私には彼らの悲鳴のように感じた。
兎山さん達が玄関を開けると、中からたくさんのトイプードルが出てくる。外に出てきたのは、10頭くらいだが家にはまだたくさんの子がいる。
「あれが……トイプードル?」
私は唖然とした。彼らの見た目がトイプードルからかけ離れていたからだ。
ぼさぼさで顔が見えないほどに毛が伸びている。何かの塊を鎧のように纏っていた。かなりの悪臭で呼吸をするのもつらい。
別の保護団体の人が毛玉のように見えるのは糞の塊だと教えてくれた。
糞尿が適切に処理されていないから体に付着し毛が伸びていると。
彼らは飢えているようでおやつを差し出すと、一心不乱に食べている。この子達を見ていると、言葉では言い表せない気持ちが溢れ出てきて涙が止まらなかった。
結局、全頭を家から保護できたのは夜の12時を回ってからだった。
給湯室で項垂れる私に気付いているのかいないのか、莉子はにやにやしながら聞いてくる。
「居酒屋で寝落ちして彼の家に泊めてもらいました……。しかもお姉さんと会いました……」
「あ~、あんたって泥酔したらいきなり寝るもんね」
「嫌われたかも……二度と会ってくれないかもしれない」
言葉にするとこの前の出来事がフラッシュバックして余計に落ち込む。
緊張していたとはいえ、お酒の力に頼ろうと思ったのが馬鹿だった。
あれからお礼のメッセージは送ったけれど、スタンプが返ってくるだけで進展はない。
「嫌われたかどうかは会ってくれるかどうかじゃない?」
「っていう事はこちらから会おうって言った方が良いんですかね」
莉子は力強く首を縦に振る。
「恋愛ってうじうじしている時間が勿体ないよ。こっちが足踏みしているうちにライバルが現れるかも。イケメンって彼女いないの?」
「今はいないって言ってた」
「なら好都合じゃない。嫌われたかもしれないって悩みは後回しにして行動あるのみ! 何も考えずに動かせ!」
莉子に発破をかけられるようにして私はスマホを取り出し、犬飼君へメッセージを書く。私の隣で文面の確認をしていた莉子が『送信』をタップする。
『この前のお礼をしたいので会えませんか?』
犬飼君からの返信はすぐに来た。
『もちろんです。俺も渡したいものがあったので』
スマホを持つ手が喜びと緊張で震える中、莉子はガッツポーズをして『よし行ってこい!』と私の背中を叩いた。
◆◆◆
犬飼君も私もちょうどその日の夜が空いていたので急遽会うことになった。
会社の近くにある洋菓子店で箱詰めされたクッキーを買い、包装してもらう。お菓子の袋を手に、私は足早に向かった。
待ち合わせ場所に行くと既に犬飼君が待っていた。
「ごめんなさい、お待たせしました」
スマホを見ていた犬飼君は私が来たことに気付くと、顔を上げこちらを見た。
にっこりと笑って私に手を振る。この感触は嫌われていないかも。そう思うとぎこちなさがあった私の態度もいつもの感じに戻っていく気がした。
「あの、これ。お礼というかお詫びというか」
お菓子ですと言って袋を差し出す。
犬飼君は嬉しそうに笑いながらお菓子大好きなんですと言って受け取ってくれる。
「俺も犬居さんに。これ、家に忘れていましたよ」
彼が渡してくれたのはイヤリングだった。忘れていた事にすら気付かなかった。
私はイヤリングを受け取ると鞄に入れる。
この後どうしよう。食事に誘ったら来てくれるだろうか。
「この後時間があればご飯でも食べます?」
私がどう切り出そうか悩んでいると犬飼君が誘ってくれた。良かった、大丈夫そうだ。緊張が解けていくのを感じる。今度は泥酔しないようにしなければ。
◆◆◆
「メッセージに返事できなくてすみませんでした」
仕事と団体の活動が忙しくなっていてなかなか返信出来なかったという。
「全然気にしていないので大丈夫ですよ」
嘘だけど。本当はかなり気にしていたけれど。ここは大人の余裕を見せてやろう。
「ずっと前から言おうと思っていたんですけど」
先ほどまでにこにこ笑顔を浮かべていた犬飼君が真剣な表情になる。これは告白が来るかもしれないと自信満々な私が言う。そんなわけがないだろうと冷静な私と争う中、体は意識してしまって拳を作る手のひらが汗ばんでいく。
「下の名前で呼びませんか? あと、犬居さんは敬語なしで」
「あ、はい……」
別に落ち込んではいない。告白される流れかもと思ったのは事実だが、まだそこまでの関係に発展していない。残念だなと思わなくもないけど、下の名前呼び&敬語なしというのは進歩しているので収穫はある。決して落ち込んではいない。
「俺らの苗字って似てるから下の名前の方が呼びやすいですよね」
犬飼君もとい吟君は笑った。彼は私に対して敬語で話すつもりらしい。なぜかと問うと“上下関係ははっきりしないと”なんて犬みたいなことを言う。あんたは犬社会で生きているのかと突っ込みたくなるけど、吟君にとっては自然な事なので敬語の方が良いらしい。
この日はお酒の力を借りずとも吟君と楽しく話せた。二人きりに慣れた事もあるのだろうけど、仲が縮まっている事が分かったから安心したのかもしれない。
「あっ、兎山さんからだ。すみません、少し外します」
吟君のスマホに着信が鳴る。発信元を確認すると吟君は席を外し電話に出た。
少し経ってから彼が戻ってきた。申し訳なさそうな顔を浮かべている。
私がどうしたのと聞く前に彼は言う。
「多頭飼育崩壊からのレスキュー依頼が入ったみたいで手伝いに行ってきます。またこの穴埋めはさせていただきますので……」
「私も行って良いかな?」
手伝えることがあるのかは分からないが、少しでも力になれたら。
吟君は嬉しそうに笑う。もちろんですと答えてくれた。
私達は店を出て吟君の家へ向かい、車に乗り目的地まで向かった。
◆◆◆
現場に到着すると既に何人かが一軒家に出入りをしている。中には兎山さんや同じアニマルハピネスの人もいた。
「あぁ、吟君、奈々子ちゃん。来てくれてありがとう、忙しいのにごめんね」
兎山さんは申し訳なさそうに顔の前で両手を合わせた。手伝うこと自体問題はないのだが、私は顔をしかめる。対象の一軒家からかなりの悪臭が漂っていたからだ。
「奈々子ちゃんは初めてだよね。中には入らなくていいからクレートをワゴンに積み込んでくれる? しんどかったら交代して良いからね」
兎山さんは気を遣ってくれる。私は大丈夫ですと努めて明るく言った。
今日は、一般家庭で多頭飼育崩壊をしてしまったトイプードル60頭をレスキューするらしい。さすがにアニマルハピネスでは全頭を保護出来ないので、複数の保護団体に声をかけ、数十頭ずつ分けて保護するのだという。
飼い主の男性は会社を定年退職した後、寂しさからペットショップでトイプードルを飼ったらしいが、気がつけば数が膨れ上がっていたらしい。最初は数頭しかいなかったと言っているので、去勢・避妊をしなかった数頭が繁殖した結果だろう。
アニマルハピネスを始めとする保護団体から近隣住民よりレスキューの依頼が半年前からあったそうだが、犬を保護するには飼い主が所有権を手放さなければならない。例えどれだけむごい環境で飼育されていたとしても、飼い主の飼育を一時的に停止したり強制的に犬を保護したりする事は出来ないと兎山さんは言っていた。
だから目の前で苦しんでいる犬を見る事しか出来ない時もあると兎山さんや吟君は悲しそうに語る。行政も関与できる範囲が限られている。
保護団体と飼い主が半年間、交渉を重ねてようやく保護に踏み切ることが出来た。きっとその間に失われた命もあっただろう、救えなかったのが無念だよと兎山さんは言いながら家の中へ入って行く。
「多頭飼育崩壊は犬や猫だけじゃなく小動物もあるんだよ。手遅れだと思った時には取り返しのつかない所まで進んでいる。生き物を飼う人間のモラルが問われるね」
家の中からは犬の吠える声が響く。私には彼らの悲鳴のように感じた。
兎山さん達が玄関を開けると、中からたくさんのトイプードルが出てくる。外に出てきたのは、10頭くらいだが家にはまだたくさんの子がいる。
「あれが……トイプードル?」
私は唖然とした。彼らの見た目がトイプードルからかけ離れていたからだ。
ぼさぼさで顔が見えないほどに毛が伸びている。何かの塊を鎧のように纏っていた。かなりの悪臭で呼吸をするのもつらい。
別の保護団体の人が毛玉のように見えるのは糞の塊だと教えてくれた。
糞尿が適切に処理されていないから体に付着し毛が伸びていると。
彼らは飢えているようでおやつを差し出すと、一心不乱に食べている。この子達を見ていると、言葉では言い表せない気持ちが溢れ出てきて涙が止まらなかった。
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