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第7話 挑戦 ◆
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シグルドが仕事から帰ってきたのは夕方だった。太陽が地平線へと沈んで、空を茜色に染めるなか、彼は嬉しそうに城へ戻る。
「おかえりなさいませ」
「ただいま、リア」
シグルドは出迎えた彼女のもとに、一目散に駆け寄ると強く抱き締めた。リアは彼の背中に手をまわしながら温もりを感じていた。少しの間しか離れていなかったのに、数日間も離れ離れになっていたような感覚だ。寂しかったという気持ちはお互い同じようで、シグルドの執事が止めるまで2人は抱き合うのを止めなかった。
それから一緒に夕食をすませた後、湯浴みをするため、浴室へと向かう。
クロエが服を脱がすのを手伝ってくれた。
「午前中にお話しいただきました例の書籍ですが、信頼の出来る商人から取り寄せております。3日後くらいには届くでしょう」
クロエは真剣な眼差しでリアを見つめる。彼女は察しているのだ。未経験同士の夜が成功していないことに。だが、クロエは彼らを応援している。うまくいきますようにと願いながら、クロエは励ますように頷くと、リアも真面目な顔で頷き返した。
(今夜も勝負ね)
リアは昨日より丁寧に、念入りに体の隅々まで洗った。
寝室に行くと、先に風呂に入っていたシグルドが夜着を纏い、寝台に寝転がって眠る準備を済ませていた。彼は入ってきたリアに隣へ座るよう促す。
「シグルド様、お疲れのようですね」
彼の顔には疲労の色が見えていた。きっと仕事が忙しいのだろう。しかし、彼は心配ないというように優しく微笑んだ。
「大丈夫だ、少し疲れただけだから」
今日はもう眠ってしまった方が良いのかもしれない。リアはシグルドの頬にキスをすると、彼と同じように寝そべった。
ふかふかの寝具に包まれていくうちにリアは心地よくなって、うつらうつらする。夢見心地でいると、唇に柔らかい感触があった。目を開けると、シグルドが上目でリアを見つめている。
「シグルド様?」
どうかしたのかとリアは問うが、シグルドは答えない。代わりに、口づけをする。額に、頬に、唇に、そして首筋へ。
「んっ」
首筋をなぞるように彼の唇が滑っていく。くすぐったいような気持ちの良いような、不思議な感覚があった。思わず声を出してしまう。
シグルドの唇は首筋を往復すると、やがて胸元へ降りていく。だんだん胸の膨らみの方へいき、刺激と興奮で尖った花蕾を咥えた。
「あっ」
いきなりの強い快楽に背中を反ってしまう。下腹部が蠢くような感覚があり、愛液がとろりと流れ出る。
音を立ててシグルドはリアの蕾を吸う。吸って、舌先で擦るように刺激を与えていく。だんだんとリアの息遣いが早くなっていき、快楽に足を擦り合わせるようになっていた。シグルドは、彼女の閉じている足を開かせると、蜜がとろりと溢れ出ているそこに指を這わせた。
突出した花芯を指の腹で撫でる。
「んっ、あっ」
動きに合わせて甘い嬌声が漏れる。初めはゆっくりと、だんだん早く。強く、弱く、リズミカルに愛撫していく。昨日よりも強い快楽に思わず意識が飛びそうになる。目の前が真っ白になりそうだった。荒い息遣いと卑猥な水音が響いている。
「リア……我慢できない」
苦しそうに顔をゆがませたシグルドの肉棒は、大きく膨らんでいた。天へと向かうようにそそりたつモノから溢れ出る蜜がいやらしく光っている。
先端を膣口にあてがう。そして、腰を落とす。
(痛い……っ)
思わず苦痛に顔をゆがめる。壺の入り口が狭いのか、シグルドのそれが大きいのか。花芯はモノを受け入れない。シグルドはリアの腰を持ち上げ、片手で肉棒を支えながら、挿入を試みる。先ほどよりも安定しているが、先端部分が少し入っただけで激しい痛みがリアを襲う。痛みからか、花芯が燃え上がるように熱を帯びる。生きたまま体を割かれているような激痛だった。
リアは耐えるが、やはり奥まで入らない。何度か試みるも、しまいにはシグルドのそれがしおしおと小さくなってしまった。
(何で入らないんだろう……)
シグルドの肉棒が離れていっても、じんじんと鈍い痛みは残る。出血しているのではと思うほど、花芯が痛い。
痛みのせいで自然に流れてしまう涙。リアが泣いているのを見て、シグルドは悲しそうに眉を下げた。
「痛かったろう。我慢しなくて良いんだ。嫌だったらしないから」
リアをそっと抱き締めるシグルド。彼の背中に手を回しながらリアは首を振った。
「嫌だなんて。それに昨日よりも痛みは落ち着いていますし。明日はうまくいきますよ」
彼を傷付けまいと小さな嘘をつく。嘘に気付いているのかいないのか、シグルドは無言のままだった。
やがてリアから体を離すと、シグルドはキスをして横になった。
「おやすみ、良い夢を」
「おやすみなさい」
彼が目を閉じてから寝息がすぐに聞こえてきた。やはり仕事で疲れていたのだろう。男女の営みを成功させようと頑張ってくれていたに違いない。リアは心がちくりと痛んだ。
なぜ、こんなにもお互いを愛しているのに体は受け入れないのだろう。営みが出来ないという事実は心にずっしりと重くのしかかる。気にしてはいけない、未経験同士なのだから初めからうまくいくわけがない。そう分かっていても、あと何回試してみれば成功するのだろうと思わずにはいられなかった。
どちらに問題があるわけではないと思っているが、失敗が続くと自信が無くなっていく。リアは重苦しい気持ちになりながら、目を瞑った。
「おかえりなさいませ」
「ただいま、リア」
シグルドは出迎えた彼女のもとに、一目散に駆け寄ると強く抱き締めた。リアは彼の背中に手をまわしながら温もりを感じていた。少しの間しか離れていなかったのに、数日間も離れ離れになっていたような感覚だ。寂しかったという気持ちはお互い同じようで、シグルドの執事が止めるまで2人は抱き合うのを止めなかった。
それから一緒に夕食をすませた後、湯浴みをするため、浴室へと向かう。
クロエが服を脱がすのを手伝ってくれた。
「午前中にお話しいただきました例の書籍ですが、信頼の出来る商人から取り寄せております。3日後くらいには届くでしょう」
クロエは真剣な眼差しでリアを見つめる。彼女は察しているのだ。未経験同士の夜が成功していないことに。だが、クロエは彼らを応援している。うまくいきますようにと願いながら、クロエは励ますように頷くと、リアも真面目な顔で頷き返した。
(今夜も勝負ね)
リアは昨日より丁寧に、念入りに体の隅々まで洗った。
寝室に行くと、先に風呂に入っていたシグルドが夜着を纏い、寝台に寝転がって眠る準備を済ませていた。彼は入ってきたリアに隣へ座るよう促す。
「シグルド様、お疲れのようですね」
彼の顔には疲労の色が見えていた。きっと仕事が忙しいのだろう。しかし、彼は心配ないというように優しく微笑んだ。
「大丈夫だ、少し疲れただけだから」
今日はもう眠ってしまった方が良いのかもしれない。リアはシグルドの頬にキスをすると、彼と同じように寝そべった。
ふかふかの寝具に包まれていくうちにリアは心地よくなって、うつらうつらする。夢見心地でいると、唇に柔らかい感触があった。目を開けると、シグルドが上目でリアを見つめている。
「シグルド様?」
どうかしたのかとリアは問うが、シグルドは答えない。代わりに、口づけをする。額に、頬に、唇に、そして首筋へ。
「んっ」
首筋をなぞるように彼の唇が滑っていく。くすぐったいような気持ちの良いような、不思議な感覚があった。思わず声を出してしまう。
シグルドの唇は首筋を往復すると、やがて胸元へ降りていく。だんだん胸の膨らみの方へいき、刺激と興奮で尖った花蕾を咥えた。
「あっ」
いきなりの強い快楽に背中を反ってしまう。下腹部が蠢くような感覚があり、愛液がとろりと流れ出る。
音を立ててシグルドはリアの蕾を吸う。吸って、舌先で擦るように刺激を与えていく。だんだんとリアの息遣いが早くなっていき、快楽に足を擦り合わせるようになっていた。シグルドは、彼女の閉じている足を開かせると、蜜がとろりと溢れ出ているそこに指を這わせた。
突出した花芯を指の腹で撫でる。
「んっ、あっ」
動きに合わせて甘い嬌声が漏れる。初めはゆっくりと、だんだん早く。強く、弱く、リズミカルに愛撫していく。昨日よりも強い快楽に思わず意識が飛びそうになる。目の前が真っ白になりそうだった。荒い息遣いと卑猥な水音が響いている。
「リア……我慢できない」
苦しそうに顔をゆがませたシグルドの肉棒は、大きく膨らんでいた。天へと向かうようにそそりたつモノから溢れ出る蜜がいやらしく光っている。
先端を膣口にあてがう。そして、腰を落とす。
(痛い……っ)
思わず苦痛に顔をゆがめる。壺の入り口が狭いのか、シグルドのそれが大きいのか。花芯はモノを受け入れない。シグルドはリアの腰を持ち上げ、片手で肉棒を支えながら、挿入を試みる。先ほどよりも安定しているが、先端部分が少し入っただけで激しい痛みがリアを襲う。痛みからか、花芯が燃え上がるように熱を帯びる。生きたまま体を割かれているような激痛だった。
リアは耐えるが、やはり奥まで入らない。何度か試みるも、しまいにはシグルドのそれがしおしおと小さくなってしまった。
(何で入らないんだろう……)
シグルドの肉棒が離れていっても、じんじんと鈍い痛みは残る。出血しているのではと思うほど、花芯が痛い。
痛みのせいで自然に流れてしまう涙。リアが泣いているのを見て、シグルドは悲しそうに眉を下げた。
「痛かったろう。我慢しなくて良いんだ。嫌だったらしないから」
リアをそっと抱き締めるシグルド。彼の背中に手を回しながらリアは首を振った。
「嫌だなんて。それに昨日よりも痛みは落ち着いていますし。明日はうまくいきますよ」
彼を傷付けまいと小さな嘘をつく。嘘に気付いているのかいないのか、シグルドは無言のままだった。
やがてリアから体を離すと、シグルドはキスをして横になった。
「おやすみ、良い夢を」
「おやすみなさい」
彼が目を閉じてから寝息がすぐに聞こえてきた。やはり仕事で疲れていたのだろう。男女の営みを成功させようと頑張ってくれていたに違いない。リアは心がちくりと痛んだ。
なぜ、こんなにもお互いを愛しているのに体は受け入れないのだろう。営みが出来ないという事実は心にずっしりと重くのしかかる。気にしてはいけない、未経験同士なのだから初めからうまくいくわけがない。そう分かっていても、あと何回試してみれば成功するのだろうと思わずにはいられなかった。
どちらに問題があるわけではないと思っているが、失敗が続くと自信が無くなっていく。リアは重苦しい気持ちになりながら、目を瞑った。
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