97 / 139
4.お姉様と水の都セシル
96.お姉様と大人の時間
しおりを挟む
朝起きると隣に寝ている裸同然の美女……かろうじてぱんつは履いているようだが、俺はこの美女となぜ寝て……!?
呆然としていると、美女が色っぽい声で教えてくれる。
「私はネーニャ。ここはおっぱラの近くにある安宿よ」
「そ、そうか」
クスクスと笑う美女。瞳の青がガラス細工のように朝日を反射する。
「あなた、お酒弱いのね。ここに着くとすぐベッドに倒れこんで寝てしまって朝まで起きないんですもの」
「あ――そう、なのか」
ということは、俺はこの美女とは何も無かったのか。ホッとしたような、残念だったような。
……というか、魔法が解けてないし、何もしてないって事は間違いないな。
俺が戸惑っていると、ネーニャはぐい、と俺のズボンを下ろした。
「うおっ!」
思わず声を上げてしまう。
「ふふふ。何もしないわよ。ただ昨日見せてくれたお尻の刺青、また見てみたいなと思って」
ええっ!!? し、尻!? 俺はこの女性に尻を見せつけたのか!?
ネーニャはクスクスと可笑しそうに笑う。
「さっきも言ったけど、何もしてないっわ。ただ、お尻を見せてくれただけ」
本当かよ。というかなんで何もしてないのにお尻を見せつけてるんだよ。逆にそっちの方が変態じゃねーか。
「うーん、何度見ても不思議な刺青。ねぇこれ、どこで入れたの?」
不思議? オディルってばどんな刺青入れてんだよ。
俺は鏡で尻を確認した。
本当だ。何か、魔法陣みたいなのが刻まれてる。何だろう、これ。
「んー、これか? これをどこで入れたかはナイショ」
「えー、イジワル」
意地悪も何も、知らないっつーの!
教会の鐘が鳴り響く。
そういや、外も明るいし、そろそろ戻らないとヤバいかもな。
「俺はそろそろ船に戻んねーと。この宿の料金は?」
美女が提示する金額は然程高くない。良かった。
「わざわざこんな所まで来てもらったのに悪いな。俺はどうも自分で思っていたよりも酒に弱いみたいで、昨日のこと全く覚えてないんだ」
「そのようね」
ネーニャが紫のスケスケのキャミソールとタイツを履きながら答える。すごく色っぽい。
「でも多分、あんたのことが凄く好みだから指名したんだと思う。昨日のことは覚えてないけど、何で昨日あんたを指名したかは分かるよ」
「そう、ありがとう」
そう言うと、ネーニャは立ち上がり、俺の腕を引き――
ドサリ。
ベッドに押し倒した。
「――んンッ!??」
頭が真っ白になる。
目の前にはほぼ裸の美女。
たゆんたゆんなおっぱいが、殆ど服としての体をなしてない薄いキャミソールから透けている。
「――ねぇ、帰る前に、せっかくだから楽しみましょ?」
服の上から俺の下半身を撫でさするネーニャ。
……ああ、何か懐かしい感じ。
俺の男の中心が熱くなって……じゃなくて!
ヤバい。このままだと、魔法が解けてしまうううううう!
そう。この魔法には欠点があり、キスをしたり性行為をしたりすると、元の姿に戻ってしまうのだ!
「ちょ、ちょ、ちょっと待った!」
俺は鉄の意思でネーニャから身を離した。
「ご、ごめん、帰らなきゃ……」
蚊の鳴くような声で俺は荷物を手にあたふたしてしまう?
「うふふ、貴方って、本当に可愛いわ」
上目遣いで俺を見やるネーニャ。
可愛い……? 童貞臭いってことか??
「じゃ、じゃあ、俺、行かないと」
俺はぎこちなく手を挙げて部屋から走り去った。
あ、あ、危なかったーーーー!!
呆然としていると、美女が色っぽい声で教えてくれる。
「私はネーニャ。ここはおっぱラの近くにある安宿よ」
「そ、そうか」
クスクスと笑う美女。瞳の青がガラス細工のように朝日を反射する。
「あなた、お酒弱いのね。ここに着くとすぐベッドに倒れこんで寝てしまって朝まで起きないんですもの」
「あ――そう、なのか」
ということは、俺はこの美女とは何も無かったのか。ホッとしたような、残念だったような。
……というか、魔法が解けてないし、何もしてないって事は間違いないな。
俺が戸惑っていると、ネーニャはぐい、と俺のズボンを下ろした。
「うおっ!」
思わず声を上げてしまう。
「ふふふ。何もしないわよ。ただ昨日見せてくれたお尻の刺青、また見てみたいなと思って」
ええっ!!? し、尻!? 俺はこの女性に尻を見せつけたのか!?
ネーニャはクスクスと可笑しそうに笑う。
「さっきも言ったけど、何もしてないっわ。ただ、お尻を見せてくれただけ」
本当かよ。というかなんで何もしてないのにお尻を見せつけてるんだよ。逆にそっちの方が変態じゃねーか。
「うーん、何度見ても不思議な刺青。ねぇこれ、どこで入れたの?」
不思議? オディルってばどんな刺青入れてんだよ。
俺は鏡で尻を確認した。
本当だ。何か、魔法陣みたいなのが刻まれてる。何だろう、これ。
「んー、これか? これをどこで入れたかはナイショ」
「えー、イジワル」
意地悪も何も、知らないっつーの!
教会の鐘が鳴り響く。
そういや、外も明るいし、そろそろ戻らないとヤバいかもな。
「俺はそろそろ船に戻んねーと。この宿の料金は?」
美女が提示する金額は然程高くない。良かった。
「わざわざこんな所まで来てもらったのに悪いな。俺はどうも自分で思っていたよりも酒に弱いみたいで、昨日のこと全く覚えてないんだ」
「そのようね」
ネーニャが紫のスケスケのキャミソールとタイツを履きながら答える。すごく色っぽい。
「でも多分、あんたのことが凄く好みだから指名したんだと思う。昨日のことは覚えてないけど、何で昨日あんたを指名したかは分かるよ」
「そう、ありがとう」
そう言うと、ネーニャは立ち上がり、俺の腕を引き――
ドサリ。
ベッドに押し倒した。
「――んンッ!??」
頭が真っ白になる。
目の前にはほぼ裸の美女。
たゆんたゆんなおっぱいが、殆ど服としての体をなしてない薄いキャミソールから透けている。
「――ねぇ、帰る前に、せっかくだから楽しみましょ?」
服の上から俺の下半身を撫でさするネーニャ。
……ああ、何か懐かしい感じ。
俺の男の中心が熱くなって……じゃなくて!
ヤバい。このままだと、魔法が解けてしまうううううう!
そう。この魔法には欠点があり、キスをしたり性行為をしたりすると、元の姿に戻ってしまうのだ!
「ちょ、ちょ、ちょっと待った!」
俺は鉄の意思でネーニャから身を離した。
「ご、ごめん、帰らなきゃ……」
蚊の鳴くような声で俺は荷物を手にあたふたしてしまう?
「うふふ、貴方って、本当に可愛いわ」
上目遣いで俺を見やるネーニャ。
可愛い……? 童貞臭いってことか??
「じゃ、じゃあ、俺、行かないと」
俺はぎこちなく手を挙げて部屋から走り去った。
あ、あ、危なかったーーーー!!
0
お気に入りに追加
379
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
強さがすべての魔法学園の最下位クズ貴族に転生した俺、死にたくないからゲーム知識でランキング1位を目指したら、なぜか最強ハーレムの主となった!
こはるんるん
ファンタジー
気づいたら大好きなゲームで俺の大嫌いだったキャラ、ヴァイスに転生してしまっていた。
ヴァイスは伯爵家の跡取り息子だったが、太りやすくなる外れスキル【超重量】を授かったせいで腐り果て、全ヒロインから嫌われるセクハラ野郎と化した。
最終的には魔族に闇堕ちして、勇者に成敗されるのだ。
だが、俺は知っていた。
魔族と化したヴァイスが、作中最強クラスのキャラだったことを。
外れスキル【超重量】の真の力を。
俺は思う。
【超重量】を使って勇者の王女救出イベントを奪えば、殺されなくて済むんじゃないか?
俺は悪行をやめてゲーム知識を駆使して、強さがすべての魔法学園で1位を目指す。
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
俺、貞操逆転世界へイケメン転生
やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。
勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。
――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。
――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。
これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。
########
この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる