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1.お姉様と国王暗殺未遂事件
17.お姉様と見張り
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夕食が終わると、俺たちは各々の部屋へ帰った。
そして夜の十一時過ぎ、俺は一人で兄さんの部屋の前にやってきた。
夜中寝込みを襲うということも考えられるからな。注意しないと。
曲がり角から兄さんの部屋を見張っていると、ふいに後ろから肩をたたかれた。
「!!??!?ひゃい!!?」
「しーっ、静かにしろ」
振り返ると、そこにいたのは真っ黒な衣装に身を包んだヒイロだった。
「コッチ」
ヒイロは俺の腕をつかんで、兄さんの泊まっている部屋の隣にある空き部屋に引っ張り込む。
「見張るなら天井裏からのほうがいい」
見ると天井にぽっかりと穴が開いている。
「よっ」
ヒイロが本棚によじ登り、そこから天井の穴へジャンプする。
黒いぴったりとした布に包まれたヒイロのお尻がゆらゆら揺れ、穴に吸い込まれる。俺はそれを見ながら「いいケツ」などと思っていたのだが、ふいにそこからヒイロが手を伸ばしこう言った。
「何してる? 早く来い」
「えっ」
俺は狭い天井の穴を見上げた。
「俺、あそこ通れるかなあ」
「大丈夫。私だって通れるんだから」
「だって胸が引っかかるかもしれないし……」
俺は自分の胸を持ち上げると天井の穴と見比べた。ヒイロの顔色が変わる。
「なにそれ? 私へのイヤミか?」
「違う違う! マジで、巨乳って不便なことも多いんだよ!」
俺は力説する。男だったころは巨乳が大好きだったが、いざ自分が巨乳になると意外と不便なことも多い。
狭いところでつっかえるし、走れば揺れるし、肩だって凝る。好きなデザインの服が入らないこともしょっちゅうだ。
いくら巨乳が揉み放題と言っても、自分の体じゃあ、そんなに興奮もしないしな。
「ああそう。 分かったからそのだらしない脂肪の塊を見せびらかしてないでとっとと来い」
だが、ヒイロが暗黒オーラをまとい始めたので、この話題はやめにする。
「まあ、試しに入ってみるよ」
俺は本棚によじ登ると、ていっ! と穴のふちに掴まる。そしてそのまま腕力で体を引き上げる……が。
「ううっ! やっぱり入らん!」
体を右に左によじってみるが、胸がつかえてにっちもさっちもいかない。
そのうち支えている腕が疲れてプルプルしてきた。
「体を斜めにして! こっちからも引っ張るから......」
ヒイロが俺の腕を引っ張る。
「せーの!」
すると体が勢いよく外れ、俺はヒイロ覆いかぶさる形になる。やべー、美少女を押し倒してるぜ。
「ご、ごめん」
少し身を起こすと今度は天井に頭をぶつける。
「いててて」
「何やってる。早くどけ」
ヒイロが俺の胸をぐいぐい押す。イタイイタイ!
「ふん、ちょっと胸が大きいからって、調子に乗らないことだ!」
なんか、胸に対する余計な憎しみがこもってないか!?
そんなことをしていると、下の兄さんの部屋から何やら物音がする。
天井の隙間から兄さんの部屋を覗き込む。
「待て待て……んん? あれ、賊じゃないか!?」
そこにはナイフを構え兄さんの寝ているベッドに近づこうとしている黒い人影があった。うわっ! こんなことしている場合じゃなかった!
そして夜の十一時過ぎ、俺は一人で兄さんの部屋の前にやってきた。
夜中寝込みを襲うということも考えられるからな。注意しないと。
曲がり角から兄さんの部屋を見張っていると、ふいに後ろから肩をたたかれた。
「!!??!?ひゃい!!?」
「しーっ、静かにしろ」
振り返ると、そこにいたのは真っ黒な衣装に身を包んだヒイロだった。
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「えっ」
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「俺、あそこ通れるかなあ」
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「なにそれ? 私へのイヤミか?」
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狭いところでつっかえるし、走れば揺れるし、肩だって凝る。好きなデザインの服が入らないこともしょっちゅうだ。
いくら巨乳が揉み放題と言っても、自分の体じゃあ、そんなに興奮もしないしな。
「ああそう。 分かったからそのだらしない脂肪の塊を見せびらかしてないでとっとと来い」
だが、ヒイロが暗黒オーラをまとい始めたので、この話題はやめにする。
「まあ、試しに入ってみるよ」
俺は本棚によじ登ると、ていっ! と穴のふちに掴まる。そしてそのまま腕力で体を引き上げる……が。
「ううっ! やっぱり入らん!」
体を右に左によじってみるが、胸がつかえてにっちもさっちもいかない。
そのうち支えている腕が疲れてプルプルしてきた。
「体を斜めにして! こっちからも引っ張るから......」
ヒイロが俺の腕を引っ張る。
「せーの!」
すると体が勢いよく外れ、俺はヒイロ覆いかぶさる形になる。やべー、美少女を押し倒してるぜ。
「ご、ごめん」
少し身を起こすと今度は天井に頭をぶつける。
「いててて」
「何やってる。早くどけ」
ヒイロが俺の胸をぐいぐい押す。イタイイタイ!
「ふん、ちょっと胸が大きいからって、調子に乗らないことだ!」
なんか、胸に対する余計な憎しみがこもってないか!?
そんなことをしていると、下の兄さんの部屋から何やら物音がする。
天井の隙間から兄さんの部屋を覗き込む。
「待て待て……んん? あれ、賊じゃないか!?」
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