11 / 39
3.敵情視察
11.敵情視察
しおりを挟む
「ここだ。なんでも有名な喫茶チェーンが運営しているお店らしいよ」
「へぇ、広くてお洒落ですね」
古民家を改装したかのようなレトロな店内。爽やかな藍色の暖簾をくぐると、藍色の浴衣に白いエプロンをつけた美人の店員さんが出てきた。
「いらっしゃいませ」
店内は広く、木材がふんだんに使われた粋な作りで、窓にはステンドグラス。見ているだけでワクワクしてくる。
「わー、美味しそう」
並べられた色とりどりの和菓子たちを眺めていると、悠一さんが私を呼んだ。
「果歩さん、ここ喫茶スペースがあるみたいなんだけど行ってみない?」
店内を見ると、確かに隅の方に、木でできた小洒落た椅子とテーブルが並んでいる。
「いいですね。あそこで食べてみましょうよ」
「うん、そのつもりでここに来たんだ」
二人で店を横切り、喫茶スペースへと向かう。店内は混みあっていたけれど、ちょうどお客さんが帰るタイミングと重なり、すぐに席に着くことが出来た。
「わぁ、良い雰囲気」
木でできた落ち着いた雰囲気のテーブルには和柄の布が敷かれていて、古民家的な店内の雰囲気とよく合っている。
江戸切子に入ったお冷をいただきながら、メニューを開く。
「何食べようかなぁ」
ページをめくると、見るからに美味しそうな和菓子たちの写真が目に飛び込んできた。
「美味しそうですね」
白玉あんみつ、抹茶アイス、くずきり、ぜんざい。どれも美味しそうで迷ってしまう。
「僕はこれにしようかな」
「私はこれにします」
しばらく考えた結果、悠一さんが季節の生菓子を、私はクリーム白玉あんみつを頼むことにした。
メニューを閉じると、初夏の爽やかな風がそよぎこんでくる。窓辺では、チリンと風鈴が揺れ、その向こうには庭木の新緑が見える。
メニューの装丁もインテリア、店員さんの制服に至るまで和のテイストが徹底されていて、どこもかしこもお洒落だ。
しかもお洒落なだけではなく、ゆったりとした雰囲気でかなり落ち着く。人気があるのも分かる気がする。
「悠一さん、兎月堂でもこういう喫茶スペースを作ったらどうですか?」
「うーん、実は僕もそのことは考えたことはあるんだけど、本格的な喫茶スペースをやるとなると、うちじゃスペースも人手も足りないし、営業許可とかもいるからね」
「そうなんですか」
「うちもこれくらい広くて資金があったら良かったんだけど」
当たり前だけど、私が考えるようなことは、悠一さんはすでに考えているのだ。
やっぱりお店を切り盛りするというのは色々と大変なんだなぁ。
「お待たせしました」
少しして、お姉さんがあんみつと生菓子を持ってきてくれた。
「わぁ」
目の前に現れたのは、黒の容器に盛られた可愛らしいクリーム白玉あんみつだった。
「んー、美味しい」
ほろ苦い抹茶のババロアに、甘い餡子とクリームが口の中で溶け合う。
そこにもちもちとした食感の白玉と、コリコリの寒天、みかんとさくらんぼのほのかな酸味が加わり、なんとも言えないハーモニーを醸し出している。
「美味しい?」
「はい、とっても。食べてみますか? この抹茶の苦味が何とも言えないんです」
「うん、じゃあ頂こうかな」
悠一さんは、私からスプーンを受け取ると、一口掬って口に入れた。
「うん、美味しいね」
あ。
私は思わず固まってしまう。
これって間接キス?
いや、悠一さんのお皿には和菓子用の小さなフォークみたいなのしかついてないから仕方ないんだけど……でも何だか照れてしまう。
「この抹茶ババロアの苦味もいいし、餡子も上品な甘さで。チェーン店が運営してるって言うからどんなものかと思ってたけど、味は本格的だ」
「そ、そうですねー、あはははは」
笑って誤魔化す私を、不思議そうな顔で悠一さんは見やった。
「果歩さん、何か様子が変だね。どうしたの?」
「いえ、何でもないですっ」
私は動揺を悟られないように下を向いた。いくらなんでも、三十にもなって間接キスでドキドキしているだなんて痛すぎる。高校生じゃないんだから。
「ところで果歩さん、みつ豆とあんみつの違いって分かる?」
悠一さんが真面目な顔をして聞いてくる。
「いえ、知りませんけど」
「みつ豆は茹でた赤えんどう豆や寒天に蜜をかけたもので、浅草の舟和が明治三十六年に生み出したデザートなんだ」
「舟和って、あの芋羊羹で有名な?」
「そう。で、それに対してあんみつはみつ豆のバリエーションのうちの一つで、みつ豆に餡子をトッピングしたものを指すんだ。こちらは銀座の若松という甘味処が発祥で――」
私がドギマギしているだなんて知らないであろう悠一さんが、目を輝かせて説明してくる。
「そ、そうだったんですね。あっ、悠一さんの頼んだのも美味しそう」
私は心臓の鼓動を隠すように、慌てて悠一さんの頼んだ和菓子を指さした。
悠一さんの頼んだ季節の生菓子は、金魚とハナミズキ、紫陽花《あじさい》をモチーフにした季節の和菓子が三つと、お抹茶がついたセットだ。
和菓子は季節感が命。季節はまだ夏には早いけど、金魚や紫陽花の和菓子はいかにも涼しげで、見ているだけで楽しくなってくる。
綺麗だなと悠一さんの和菓子をじっと見つめていると悠一さんが顔を上げた。
「果歩さんも食べてみる?」
「いいんですか?」
じゃあ、と紫陽花のお菓子をちょこっとだけ頂く。
葉っぱを模した緑色の餡の上には白餡が乗り、その周りを青や紫の小さな寒天が花の形を作っている。見ているだけで癒される可愛らしい和菓子だ。
「もっと沢山と取ってもいいよ」
「いえいえいえ。悪いですっ。悠一さんが頼んだものなのに」
私は悠一さんから貰った和菓子をちびちびと口に入れた。ブルーの寒天はソーダの味。白餡は口の中でさっと溶けてべたつかない爽やかな味に、思わずうなり声を上げる。
「うーん、夏らしくて良いですね」
「そうだね。これからの季節にピッタリだ。季節を感じられるのが和菓子の良さだと僕は思うよ」
「そうですね」
春には桜や苺のお菓子。夏には涼しい葛餅や水羊羹。秋には紅葉を象ったり、栗や柿でお菓子を作ったり。冬には雪をモチーフにしたお菓子。
季節ごとに様々な味や形を楽しめる和菓子って、なんて奥が深いんだろう。
二人で和菓子を食べ終わると、会計へと向かう。
「二人一緒で」
悠一さんが言うので慌ててしまう。
「えっ? いいですよ、バラバラで」
「いや、今日は僕が無理やり連れてきたし、これでも一応君の上司みたいなもんだからさ」
「えっ、でも」
私がまごついている間に悠一さんはさっさと支払いを済ませてしまった。
「す、すみません」
「いいって」
スタスタとドアに向かっていく悠一さん。その後ろ姿を、私は必死で追いかけた。
「ありがとうございましたー」
店の前を掃除していた従業員のおばさんに声をかけられる。
「ごちそうさまです」
ぺこりと頭を下げると、おばさんは口に手を当て意味深に笑った。
「ふふっ、あなたの彼氏いい男ね。羨ましいわぁ」
「かっ……かれ……」
私が口をぱくぱくさせていると、悠一さんが呼ぶ。
「どうしたの、何か忘れ物?」
「い、いえっ。今行きますっ」
私は顔から火が出そうになりながら悠一さんの元へと向かったのだった。
「へぇ、広くてお洒落ですね」
古民家を改装したかのようなレトロな店内。爽やかな藍色の暖簾をくぐると、藍色の浴衣に白いエプロンをつけた美人の店員さんが出てきた。
「いらっしゃいませ」
店内は広く、木材がふんだんに使われた粋な作りで、窓にはステンドグラス。見ているだけでワクワクしてくる。
「わー、美味しそう」
並べられた色とりどりの和菓子たちを眺めていると、悠一さんが私を呼んだ。
「果歩さん、ここ喫茶スペースがあるみたいなんだけど行ってみない?」
店内を見ると、確かに隅の方に、木でできた小洒落た椅子とテーブルが並んでいる。
「いいですね。あそこで食べてみましょうよ」
「うん、そのつもりでここに来たんだ」
二人で店を横切り、喫茶スペースへと向かう。店内は混みあっていたけれど、ちょうどお客さんが帰るタイミングと重なり、すぐに席に着くことが出来た。
「わぁ、良い雰囲気」
木でできた落ち着いた雰囲気のテーブルには和柄の布が敷かれていて、古民家的な店内の雰囲気とよく合っている。
江戸切子に入ったお冷をいただきながら、メニューを開く。
「何食べようかなぁ」
ページをめくると、見るからに美味しそうな和菓子たちの写真が目に飛び込んできた。
「美味しそうですね」
白玉あんみつ、抹茶アイス、くずきり、ぜんざい。どれも美味しそうで迷ってしまう。
「僕はこれにしようかな」
「私はこれにします」
しばらく考えた結果、悠一さんが季節の生菓子を、私はクリーム白玉あんみつを頼むことにした。
メニューを閉じると、初夏の爽やかな風がそよぎこんでくる。窓辺では、チリンと風鈴が揺れ、その向こうには庭木の新緑が見える。
メニューの装丁もインテリア、店員さんの制服に至るまで和のテイストが徹底されていて、どこもかしこもお洒落だ。
しかもお洒落なだけではなく、ゆったりとした雰囲気でかなり落ち着く。人気があるのも分かる気がする。
「悠一さん、兎月堂でもこういう喫茶スペースを作ったらどうですか?」
「うーん、実は僕もそのことは考えたことはあるんだけど、本格的な喫茶スペースをやるとなると、うちじゃスペースも人手も足りないし、営業許可とかもいるからね」
「そうなんですか」
「うちもこれくらい広くて資金があったら良かったんだけど」
当たり前だけど、私が考えるようなことは、悠一さんはすでに考えているのだ。
やっぱりお店を切り盛りするというのは色々と大変なんだなぁ。
「お待たせしました」
少しして、お姉さんがあんみつと生菓子を持ってきてくれた。
「わぁ」
目の前に現れたのは、黒の容器に盛られた可愛らしいクリーム白玉あんみつだった。
「んー、美味しい」
ほろ苦い抹茶のババロアに、甘い餡子とクリームが口の中で溶け合う。
そこにもちもちとした食感の白玉と、コリコリの寒天、みかんとさくらんぼのほのかな酸味が加わり、なんとも言えないハーモニーを醸し出している。
「美味しい?」
「はい、とっても。食べてみますか? この抹茶の苦味が何とも言えないんです」
「うん、じゃあ頂こうかな」
悠一さんは、私からスプーンを受け取ると、一口掬って口に入れた。
「うん、美味しいね」
あ。
私は思わず固まってしまう。
これって間接キス?
いや、悠一さんのお皿には和菓子用の小さなフォークみたいなのしかついてないから仕方ないんだけど……でも何だか照れてしまう。
「この抹茶ババロアの苦味もいいし、餡子も上品な甘さで。チェーン店が運営してるって言うからどんなものかと思ってたけど、味は本格的だ」
「そ、そうですねー、あはははは」
笑って誤魔化す私を、不思議そうな顔で悠一さんは見やった。
「果歩さん、何か様子が変だね。どうしたの?」
「いえ、何でもないですっ」
私は動揺を悟られないように下を向いた。いくらなんでも、三十にもなって間接キスでドキドキしているだなんて痛すぎる。高校生じゃないんだから。
「ところで果歩さん、みつ豆とあんみつの違いって分かる?」
悠一さんが真面目な顔をして聞いてくる。
「いえ、知りませんけど」
「みつ豆は茹でた赤えんどう豆や寒天に蜜をかけたもので、浅草の舟和が明治三十六年に生み出したデザートなんだ」
「舟和って、あの芋羊羹で有名な?」
「そう。で、それに対してあんみつはみつ豆のバリエーションのうちの一つで、みつ豆に餡子をトッピングしたものを指すんだ。こちらは銀座の若松という甘味処が発祥で――」
私がドギマギしているだなんて知らないであろう悠一さんが、目を輝かせて説明してくる。
「そ、そうだったんですね。あっ、悠一さんの頼んだのも美味しそう」
私は心臓の鼓動を隠すように、慌てて悠一さんの頼んだ和菓子を指さした。
悠一さんの頼んだ季節の生菓子は、金魚とハナミズキ、紫陽花《あじさい》をモチーフにした季節の和菓子が三つと、お抹茶がついたセットだ。
和菓子は季節感が命。季節はまだ夏には早いけど、金魚や紫陽花の和菓子はいかにも涼しげで、見ているだけで楽しくなってくる。
綺麗だなと悠一さんの和菓子をじっと見つめていると悠一さんが顔を上げた。
「果歩さんも食べてみる?」
「いいんですか?」
じゃあ、と紫陽花のお菓子をちょこっとだけ頂く。
葉っぱを模した緑色の餡の上には白餡が乗り、その周りを青や紫の小さな寒天が花の形を作っている。見ているだけで癒される可愛らしい和菓子だ。
「もっと沢山と取ってもいいよ」
「いえいえいえ。悪いですっ。悠一さんが頼んだものなのに」
私は悠一さんから貰った和菓子をちびちびと口に入れた。ブルーの寒天はソーダの味。白餡は口の中でさっと溶けてべたつかない爽やかな味に、思わずうなり声を上げる。
「うーん、夏らしくて良いですね」
「そうだね。これからの季節にピッタリだ。季節を感じられるのが和菓子の良さだと僕は思うよ」
「そうですね」
春には桜や苺のお菓子。夏には涼しい葛餅や水羊羹。秋には紅葉を象ったり、栗や柿でお菓子を作ったり。冬には雪をモチーフにしたお菓子。
季節ごとに様々な味や形を楽しめる和菓子って、なんて奥が深いんだろう。
二人で和菓子を食べ終わると、会計へと向かう。
「二人一緒で」
悠一さんが言うので慌ててしまう。
「えっ? いいですよ、バラバラで」
「いや、今日は僕が無理やり連れてきたし、これでも一応君の上司みたいなもんだからさ」
「えっ、でも」
私がまごついている間に悠一さんはさっさと支払いを済ませてしまった。
「す、すみません」
「いいって」
スタスタとドアに向かっていく悠一さん。その後ろ姿を、私は必死で追いかけた。
「ありがとうございましたー」
店の前を掃除していた従業員のおばさんに声をかけられる。
「ごちそうさまです」
ぺこりと頭を下げると、おばさんは口に手を当て意味深に笑った。
「ふふっ、あなたの彼氏いい男ね。羨ましいわぁ」
「かっ……かれ……」
私が口をぱくぱくさせていると、悠一さんが呼ぶ。
「どうしたの、何か忘れ物?」
「い、いえっ。今行きますっ」
私は顔から火が出そうになりながら悠一さんの元へと向かったのだった。
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる