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5.対岸の町
25.恋の季節は突然に
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「さあシバタ、一緒に子作りしよう」
俺をベッドに押し倒し、のしかかってくるトゥリン。
「ど......どうしたんだトゥリン......発情期か?」
トゥリンは妖しげな笑みを浮かべる。
「そうかも。なんだか体が妙に熱くて......発情したみたいだ」
トゥリンは、クスクス笑いながら服を脱ぎ始める。
こ、これは貞操の危機!
――じゃなくて!!
「おいトゥリン、しっかりしろ! お前、誰かに操られてるんじゃないか!?」
俺は必死でトゥリンの肩を揺すった。
だっておかしいだろ。急に成長したり、それにこの虚ろな赤い瞳。怪しすぎる。絶対誰かに操られてるに違いない。
「ハッハッハッハッ」
なぜかサブローさんまで俺の上に乗ってきて、仲間に入れてとばかりにベロベロ顔を舐めてくる。
「やめろ、これは遊んでるんじゃない! 遊んで欲しくてゴロンしてるんじゃないから!」
トゥリンはキッとサブローさんを睨むと、足で蹴りつけ突き飛ばした。
「邪魔だ、この獣め!」
「きゃん」
ベッドから落ち、地面に転がるサブローさん。
「邪魔なのはお前だ」
トゥリンを押しのけ、サブローさんを抱きしめる
「きゃあ」
尻餅をつくトゥリン。
やっぱりおかしい。
トゥリンがサブローさんをあんな風に扱うなんて。
トゥリンはサブローさんのことを可愛がっていたし、足蹴になんてしたことなかった。
もしかして、誰かに操られてる?
俺はサブローさんの頭を撫でた。黄金のウ〇チシャベルをギュッと手に握りしめる。
「お前は誰だ? トゥリンを操ってるのか? それとも、トゥリンに化けているのか!?」
「くっ」
顔をしかめるトゥリン。
「ククククク……ハハハハハ」
知らない女の声。
「トゥリン?」
トゥリンをじっと見つめていると、口から黒いモヤのようなものが出てきた。そしてモヤはどんどん色を濃くし、人の形となっていく――。
「フフフ、やっぱりそのちんちくりん女じゃダメね。知り合いの方が警戒されないかと思ったんだけど」
トゥリンから現れたのは黒いボンテージを身にまとった金髪のセクシーな女。
「誰だお前は!」
トゥリンの体を抱え思わず後ずさる。
トゥリンは元の小さな体に戻り、ぐっすりと眠っている。
やはりこいつがトゥリンに取り憑いていたのか!?
「ふふん、あたしはここヨルベの地に封印されていた魔王四天王が一人、サキュバスのリルティヤ。あなたが勇者ね? 貴方の精気、死ぬまで絞り取ってあ・げ・る」
リルティヤは真っ赤な口元に妖しげな笑みを浮かべた。
四天王。こいつが。
俺はギュッと拳を握りしめた。
「馬鹿な。誰が魔王の配下と分かっている相手に誰が騙されるって言うんだ?」
「あら、サキュバスと分かっても私を抱きたがる男は沢山いるわ。私は相手の男の好みの姿になれるの。あなたの事も調べてあるわ」
舌なめずりをしながらこちらへにじり寄ってくるリルティヤ。
「何っ!」
リルティヤの体が黒い煙に包まれ、その姿が見る見るうちに変わっていく。
「よ、寄るな!」
「ふふふ、あなたは獣が大好きだと聞いたわ! これでどう!?」
そう叫ぶと、リルティヤはケモ耳と尻尾を生やした姿に変身した。
「ふふふ、どう!? 可愛いでしょこのケモ耳! 人間の男はこういうのに弱いのよね~あたし知ってるんだから!!」
お尻を突き出し尻尾を振るリルティヤ。
「…………えっ」
いやいやいや! 俺の好みがそういうのって……それ凄い誤解なんですけど!?
「あおーん!!」
「きゃあっ!」
俺が混乱していると、突然の悲鳴。
見ると、パタパタと揺れるリルティヤの尻尾にサブローさんが飛びついている。
「ヘッヘッヘッヘッ!!」
リルティヤの足をガッツリ掴み、腰をカクカクさせるサブローさん。
「いやああああ!! な、何よこいつ!!」
もちろん体格が違うからカクカクするだけで別に何も起こらないんだけど、リルティヤは必死で足をバタつかせる。
……そう言えばサブローさん、去勢してなかったんだよな。
「ご主人、どうしたですか!?」
騒ぎを聞きつけて隣の部屋にいたモモがやってくる。
モモはサブローさんを見るなりぎょっとした顔をする。
「さ、サブローさんの彼女ですか!?」
「ンなわけあるかー!!」
青筋を立てるリルティヤ。
俺は叫んだ。
「こいつは魔王四天王の内の一人だ。トゥリンに乗り移ってここに侵入してきたんだ」
「そうなんです!?」
「あの……どうしました!?」
モモの後からひょっこりと顔を出したのはセーブルさんだ。
「セーブルさん!?」
「さっきそこでモモちゃんに会って……鬼ヶ島や獣人たちについて二人で話をしていたの。そしたら凄い物音がして」
リルティヤを見るなり険しい顔になるセーブルさん。
「こいつは……悪魔? サキュバスね!?」
サブローさんに足を掴まれカクカクされながらリルティヤは髪をかき上げる。
「ふふふ、ただのサキュバスじゃないわ! 私はサキュバスの女王にして魔王四天王の一人、リルティヤ。私に落とせない男はこの世に居やしないわ!」
四天王!?
俺をベッドに押し倒し、のしかかってくるトゥリン。
「ど......どうしたんだトゥリン......発情期か?」
トゥリンは妖しげな笑みを浮かべる。
「そうかも。なんだか体が妙に熱くて......発情したみたいだ」
トゥリンは、クスクス笑いながら服を脱ぎ始める。
こ、これは貞操の危機!
――じゃなくて!!
「おいトゥリン、しっかりしろ! お前、誰かに操られてるんじゃないか!?」
俺は必死でトゥリンの肩を揺すった。
だっておかしいだろ。急に成長したり、それにこの虚ろな赤い瞳。怪しすぎる。絶対誰かに操られてるに違いない。
「ハッハッハッハッ」
なぜかサブローさんまで俺の上に乗ってきて、仲間に入れてとばかりにベロベロ顔を舐めてくる。
「やめろ、これは遊んでるんじゃない! 遊んで欲しくてゴロンしてるんじゃないから!」
トゥリンはキッとサブローさんを睨むと、足で蹴りつけ突き飛ばした。
「邪魔だ、この獣め!」
「きゃん」
ベッドから落ち、地面に転がるサブローさん。
「邪魔なのはお前だ」
トゥリンを押しのけ、サブローさんを抱きしめる
「きゃあ」
尻餅をつくトゥリン。
やっぱりおかしい。
トゥリンがサブローさんをあんな風に扱うなんて。
トゥリンはサブローさんのことを可愛がっていたし、足蹴になんてしたことなかった。
もしかして、誰かに操られてる?
俺はサブローさんの頭を撫でた。黄金のウ〇チシャベルをギュッと手に握りしめる。
「お前は誰だ? トゥリンを操ってるのか? それとも、トゥリンに化けているのか!?」
「くっ」
顔をしかめるトゥリン。
「ククククク……ハハハハハ」
知らない女の声。
「トゥリン?」
トゥリンをじっと見つめていると、口から黒いモヤのようなものが出てきた。そしてモヤはどんどん色を濃くし、人の形となっていく――。
「フフフ、やっぱりそのちんちくりん女じゃダメね。知り合いの方が警戒されないかと思ったんだけど」
トゥリンから現れたのは黒いボンテージを身にまとった金髪のセクシーな女。
「誰だお前は!」
トゥリンの体を抱え思わず後ずさる。
トゥリンは元の小さな体に戻り、ぐっすりと眠っている。
やはりこいつがトゥリンに取り憑いていたのか!?
「ふふん、あたしはここヨルベの地に封印されていた魔王四天王が一人、サキュバスのリルティヤ。あなたが勇者ね? 貴方の精気、死ぬまで絞り取ってあ・げ・る」
リルティヤは真っ赤な口元に妖しげな笑みを浮かべた。
四天王。こいつが。
俺はギュッと拳を握りしめた。
「馬鹿な。誰が魔王の配下と分かっている相手に誰が騙されるって言うんだ?」
「あら、サキュバスと分かっても私を抱きたがる男は沢山いるわ。私は相手の男の好みの姿になれるの。あなたの事も調べてあるわ」
舌なめずりをしながらこちらへにじり寄ってくるリルティヤ。
「何っ!」
リルティヤの体が黒い煙に包まれ、その姿が見る見るうちに変わっていく。
「よ、寄るな!」
「ふふふ、あなたは獣が大好きだと聞いたわ! これでどう!?」
そう叫ぶと、リルティヤはケモ耳と尻尾を生やした姿に変身した。
「ふふふ、どう!? 可愛いでしょこのケモ耳! 人間の男はこういうのに弱いのよね~あたし知ってるんだから!!」
お尻を突き出し尻尾を振るリルティヤ。
「…………えっ」
いやいやいや! 俺の好みがそういうのって……それ凄い誤解なんですけど!?
「あおーん!!」
「きゃあっ!」
俺が混乱していると、突然の悲鳴。
見ると、パタパタと揺れるリルティヤの尻尾にサブローさんが飛びついている。
「ヘッヘッヘッヘッ!!」
リルティヤの足をガッツリ掴み、腰をカクカクさせるサブローさん。
「いやああああ!! な、何よこいつ!!」
もちろん体格が違うからカクカクするだけで別に何も起こらないんだけど、リルティヤは必死で足をバタつかせる。
……そう言えばサブローさん、去勢してなかったんだよな。
「ご主人、どうしたですか!?」
騒ぎを聞きつけて隣の部屋にいたモモがやってくる。
モモはサブローさんを見るなりぎょっとした顔をする。
「さ、サブローさんの彼女ですか!?」
「ンなわけあるかー!!」
青筋を立てるリルティヤ。
俺は叫んだ。
「こいつは魔王四天王の内の一人だ。トゥリンに乗り移ってここに侵入してきたんだ」
「そうなんです!?」
「あの……どうしました!?」
モモの後からひょっこりと顔を出したのはセーブルさんだ。
「セーブルさん!?」
「さっきそこでモモちゃんに会って……鬼ヶ島や獣人たちについて二人で話をしていたの。そしたら凄い物音がして」
リルティヤを見るなり険しい顔になるセーブルさん。
「こいつは……悪魔? サキュバスね!?」
サブローさんに足を掴まれカクカクされながらリルティヤは髪をかき上げる。
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