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4.コボルトの里
19.犬神様の像
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翌朝、俺たちは伝説の犬神様の像を見るため隣村イスナにやって来ていた。
トゥリンは呆れ果てていたが、昔どうやって勇者が魔王を封印したのか知ることが出来れば、今後何かに役立つかもしれない! と力説して何とか許してもらった。
まぁ本当は像が見たいだけなんだが。
「この辺りは鳥や獣を狩って暮らしているコボルトが多いんだ」
パグ作が教えてくれる。
「へぇ、狩りをして暮らしているのか」
確かに、村の中を見渡すと、狩りに向いているポインターやセター系の犬の姿をしたコボルトが沢山いる。
身長も人間と同じくらいで、皆スラリとして痩せている。同じコボルトでも全然違うんだな。
「他にもウサギや鹿を狩るハウンド村とか、アナグマや野ねずみを狩るテリア村とかもあるよ」
「へー」
俺たちがパグ作と一緒に村を歩いていると、一匹のコボルトに声をかけられる。
「こんにちはパグ作さん! お客様かな?」
「あ、ラブさんこんにちはー」
声をかけてきたのはラブラドール・レトリーバーの顔をしたコボルトだった。
ラブさんと呼ばれた黄色い毛のコボルトは、ニコニコと俺たちに話しかけてきた。
「観光ですか? どこへお出かけですか?」
「犬神様の像を見に行くんだ」
パグ作がサブローさんを指さす。
「ほらこの獣、似てるだろう?」
ラブさんがサブローさんの側にしゃがみ込む。
サブローさんはその大きな体にビクリとしながらも、尻尾をムチのように振ってフレンドリーにするラブさんに気を許したのか鼻をクンクンとして挨拶をした。
「本当ですね!」
ラブさんはぱぁっと目を輝かせる。
「不思議ですね。野の獣なのに、なんだか我々と通じるものを感じる!」
「そうかぁ?」
感激するラブさんを横目に、パグ作はポリポリと頭をかいた。
「では、ここからは私が案内してもいいですか?」
「いいよ。あの像のことはよく分からないし。沢山歩いて疲れたよ」
ゼーゼー言ってへたり込むパグ作。
パグ作の村からここまで大した距離でもないんだけど。
「ではパグ作は置いて、私たちだけで行きましょうか!」
「はい」
ラブさんに連れられて、俺たちは村外れにある登山道へと入っていった。
整備された山道をしばらく登る。今日は雲ひとつない青空。日が昇り、だいぶ暑くなってきた。
「暑いなあ、サブローさん」
俺は舌を出しハアハア暑そうにするサブローさんを撫でた。
ひとしきりサブローさんを撫で顔を上げると、いつの間にかラブさんの姿が無い。
「あれ? ラブさんはどこだ?」
俺の後ろを歩いていたトゥリンに尋ねたが、トゥリンも首を傾げる。
「分からない」
「ボクも分からないです」
「おかしいな。さっきまで俺の前を歩いていたはずなんだけど」
俺たちは声を上げてラブさんを探した。
「ラブさーん!」
「どこですかー!?」
だが返事はない。
「まさか迷った!?」
「置いていかれたんじゃあ……」
不安になって辺りを見回すと、すぐ横を流れる川からジャブジャブと音がする。
「まさか……!?」
川を覗き込むと、ラブさんが気持ちよさそうな顔をしてバシャバシャと水の中を泳いでいる。
「ラブさん??」
「いつの間に泳いでたんだ!」
俺たちが川辺に駆け寄ると、ラブさんはハッと我に返り、水から上がった。
「いや、失敬失敬。ほら、毛皮だから暑くて」
毛から水をポタポタ垂らしながら恥ずかしそうにするラブさん。
「いや、それはいいんだけど」
いきなり居なくなるからビックリしたぞ!
「どうですか? 皆さんも」
「いや、俺はいい」
「サブローさんは?」
ラブさんが言うと、サブローさんは川にソロリと近づいたが、浅瀬に前足をチャプチャプとつけ水を飲んだだけですぐに戻ってきた。
「サブローさんはあまり水が好きじゃないんだ」
俺が言うと、ラブさんは飛び上がって驚く。
「ええっ、そんな! こんなに楽しいのに!!??」
驚愕の表情を浮かべるラブさん。そんなに驚くことか?
「それより先を急ごう」
ラブさんはニッコリと笑う。
「急がなくても大丈夫です。犬神様を祀ってあるお堂ならすぐそこですよ」
ラブさんが指差した先には、古びた木造のお堂があった。
「あそこです」
ラブさんが木の扉を押し開ける。
埃っぽい空気の中、背後の窓から差し込む光を後光のように受け、犬神様の像が現れた。
「これが『拒否する犬神様』像です」
自慢げに胸を貼るラブさん。
目の前にはくるりと尻尾を巻いた立ち耳の犬の石像。
「おお!? ……おお」
が、そのポーズというのが、散歩中、歩くのを嫌がって踏ん張る「拒否犬」ポーズ。
むにっ、と首輪からはみ出た首周りの肉が可愛らしい。
「これが……伝説の犬神様の像?」
「はい! 魔王の誘惑を拒否し、正義を貫いた伝説の犬神様の輝かしいお姿です!!」
ラブさんが感激したように犬神様の像の前に跪《ひざまず》く。
俺は像の横にあった石碑に目を止めた。
そこには伝説の犬神様の功績が刻まれている。
『伝説の犬神様は勇者とともに鬼ヶ島に渡り、魔王四天王のうちの二人、ゾーラとガノフを打ち倒し、魔王討伐にも貢献した英雄である。また、我々の祖であるという伝説もある』
伝説の犬神様は魔王四天王のうちの半分を倒したのか。ひょっとすると勇者より強かったなんてこともありそうだな。
……というかゾーラってどこかで聞いたような?
『犬神様は魔王との最終決戦で命を落とすが、その際、子孫である我々コボルトに加護を下さり、そのおかげで我々の村は繁栄している。その後四天王と魔王の魂は封印石に封じられ、鬼ヶ島と対岸の街ヨルベ、そしてここイスナに安置されている』
熱心に石碑を読んでいると、ラブさんが教えてくれる。
「犬神様が魔王四天王を封印した伝説の封印石もこの近くにあるんですよ。見てみますか?」
「へぇ、それは気になるな」
「向こうの山にあるんで、一旦村に戻って別の登山口から入らなきゃ行けないんですけど、そんなに遠くはないですよ」
そんなことを話しながら山を降りる。
すると、なんだかザワザワと村の中が騒がしい。
「どうしたんだ?」
「さあ、分かりません」
ラブさんも首をひねる。
すると、こんな噂が聞こえてきた。
「大変なことになった……封印石に封じられたはずの四天王の封印が解けたらしいぞ!!」
--------------------------
◇柴田のわんわんメモ🐾
◼ガン・ドッグ
・鳥の猟に使われていた猟犬。獲物を見つけ、居場所を知らせるポインターやセター、水辺で獲物を回収するレトリバーや獲物を巣から追い出すスパニエルなどがそれに当たる
◼ラブラドール・レトリーバー
耳の垂れた短毛の大型犬。毛の色はイエロー、ブラックが多い。盲導犬や水難救助犬でお馴染みだが、穏やかで人懐こく家庭犬としても人気でアメリカでは10年連続人気犬種1位
トゥリンは呆れ果てていたが、昔どうやって勇者が魔王を封印したのか知ることが出来れば、今後何かに役立つかもしれない! と力説して何とか許してもらった。
まぁ本当は像が見たいだけなんだが。
「この辺りは鳥や獣を狩って暮らしているコボルトが多いんだ」
パグ作が教えてくれる。
「へぇ、狩りをして暮らしているのか」
確かに、村の中を見渡すと、狩りに向いているポインターやセター系の犬の姿をしたコボルトが沢山いる。
身長も人間と同じくらいで、皆スラリとして痩せている。同じコボルトでも全然違うんだな。
「他にもウサギや鹿を狩るハウンド村とか、アナグマや野ねずみを狩るテリア村とかもあるよ」
「へー」
俺たちがパグ作と一緒に村を歩いていると、一匹のコボルトに声をかけられる。
「こんにちはパグ作さん! お客様かな?」
「あ、ラブさんこんにちはー」
声をかけてきたのはラブラドール・レトリーバーの顔をしたコボルトだった。
ラブさんと呼ばれた黄色い毛のコボルトは、ニコニコと俺たちに話しかけてきた。
「観光ですか? どこへお出かけですか?」
「犬神様の像を見に行くんだ」
パグ作がサブローさんを指さす。
「ほらこの獣、似てるだろう?」
ラブさんがサブローさんの側にしゃがみ込む。
サブローさんはその大きな体にビクリとしながらも、尻尾をムチのように振ってフレンドリーにするラブさんに気を許したのか鼻をクンクンとして挨拶をした。
「本当ですね!」
ラブさんはぱぁっと目を輝かせる。
「不思議ですね。野の獣なのに、なんだか我々と通じるものを感じる!」
「そうかぁ?」
感激するラブさんを横目に、パグ作はポリポリと頭をかいた。
「では、ここからは私が案内してもいいですか?」
「いいよ。あの像のことはよく分からないし。沢山歩いて疲れたよ」
ゼーゼー言ってへたり込むパグ作。
パグ作の村からここまで大した距離でもないんだけど。
「ではパグ作は置いて、私たちだけで行きましょうか!」
「はい」
ラブさんに連れられて、俺たちは村外れにある登山道へと入っていった。
整備された山道をしばらく登る。今日は雲ひとつない青空。日が昇り、だいぶ暑くなってきた。
「暑いなあ、サブローさん」
俺は舌を出しハアハア暑そうにするサブローさんを撫でた。
ひとしきりサブローさんを撫で顔を上げると、いつの間にかラブさんの姿が無い。
「あれ? ラブさんはどこだ?」
俺の後ろを歩いていたトゥリンに尋ねたが、トゥリンも首を傾げる。
「分からない」
「ボクも分からないです」
「おかしいな。さっきまで俺の前を歩いていたはずなんだけど」
俺たちは声を上げてラブさんを探した。
「ラブさーん!」
「どこですかー!?」
だが返事はない。
「まさか迷った!?」
「置いていかれたんじゃあ……」
不安になって辺りを見回すと、すぐ横を流れる川からジャブジャブと音がする。
「まさか……!?」
川を覗き込むと、ラブさんが気持ちよさそうな顔をしてバシャバシャと水の中を泳いでいる。
「ラブさん??」
「いつの間に泳いでたんだ!」
俺たちが川辺に駆け寄ると、ラブさんはハッと我に返り、水から上がった。
「いや、失敬失敬。ほら、毛皮だから暑くて」
毛から水をポタポタ垂らしながら恥ずかしそうにするラブさん。
「いや、それはいいんだけど」
いきなり居なくなるからビックリしたぞ!
「どうですか? 皆さんも」
「いや、俺はいい」
「サブローさんは?」
ラブさんが言うと、サブローさんは川にソロリと近づいたが、浅瀬に前足をチャプチャプとつけ水を飲んだだけですぐに戻ってきた。
「サブローさんはあまり水が好きじゃないんだ」
俺が言うと、ラブさんは飛び上がって驚く。
「ええっ、そんな! こんなに楽しいのに!!??」
驚愕の表情を浮かべるラブさん。そんなに驚くことか?
「それより先を急ごう」
ラブさんはニッコリと笑う。
「急がなくても大丈夫です。犬神様を祀ってあるお堂ならすぐそこですよ」
ラブさんが指差した先には、古びた木造のお堂があった。
「あそこです」
ラブさんが木の扉を押し開ける。
埃っぽい空気の中、背後の窓から差し込む光を後光のように受け、犬神様の像が現れた。
「これが『拒否する犬神様』像です」
自慢げに胸を貼るラブさん。
目の前にはくるりと尻尾を巻いた立ち耳の犬の石像。
「おお!? ……おお」
が、そのポーズというのが、散歩中、歩くのを嫌がって踏ん張る「拒否犬」ポーズ。
むにっ、と首輪からはみ出た首周りの肉が可愛らしい。
「これが……伝説の犬神様の像?」
「はい! 魔王の誘惑を拒否し、正義を貫いた伝説の犬神様の輝かしいお姿です!!」
ラブさんが感激したように犬神様の像の前に跪《ひざまず》く。
俺は像の横にあった石碑に目を止めた。
そこには伝説の犬神様の功績が刻まれている。
『伝説の犬神様は勇者とともに鬼ヶ島に渡り、魔王四天王のうちの二人、ゾーラとガノフを打ち倒し、魔王討伐にも貢献した英雄である。また、我々の祖であるという伝説もある』
伝説の犬神様は魔王四天王のうちの半分を倒したのか。ひょっとすると勇者より強かったなんてこともありそうだな。
……というかゾーラってどこかで聞いたような?
『犬神様は魔王との最終決戦で命を落とすが、その際、子孫である我々コボルトに加護を下さり、そのおかげで我々の村は繁栄している。その後四天王と魔王の魂は封印石に封じられ、鬼ヶ島と対岸の街ヨルベ、そしてここイスナに安置されている』
熱心に石碑を読んでいると、ラブさんが教えてくれる。
「犬神様が魔王四天王を封印した伝説の封印石もこの近くにあるんですよ。見てみますか?」
「へぇ、それは気になるな」
「向こうの山にあるんで、一旦村に戻って別の登山口から入らなきゃ行けないんですけど、そんなに遠くはないですよ」
そんなことを話しながら山を降りる。
すると、なんだかザワザワと村の中が騒がしい。
「どうしたんだ?」
「さあ、分かりません」
ラブさんも首をひねる。
すると、こんな噂が聞こえてきた。
「大変なことになった……封印石に封じられたはずの四天王の封印が解けたらしいぞ!!」
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◇柴田のわんわんメモ🐾
◼ガン・ドッグ
・鳥の猟に使われていた猟犬。獲物を見つけ、居場所を知らせるポインターやセター、水辺で獲物を回収するレトリバーや獲物を巣から追い出すスパニエルなどがそれに当たる
◼ラブラドール・レトリーバー
耳の垂れた短毛の大型犬。毛の色はイエロー、ブラックが多い。盲導犬や水難救助犬でお馴染みだが、穏やかで人懐こく家庭犬としても人気でアメリカでは10年連続人気犬種1位
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