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第10楽章
第65話 茜の推理 1時
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遊戯室の柱時計が
ボーンと1時を告げた。
松平がこっちを指差していた。
「ぼ、僕・・?」
が、よく見ると松平の指先は
カウンターに座っている
菅野に向けられていた。
「あ、アタシ?
何言ってるの?
あっ、あはははは!」
菅野は一瞬、
呆れた顔になったがすぐに
真顔に戻ると口を開けて笑い出した。
僕は松平の方に目を向けた。
老いた豚がブヒブヒと鼻を鳴らしてした。
「【犯人】は郷田さんじゃないんですか?」
その時、茜が口を開いた。
皆の視線が車椅子の少女に集まった。
茜はやや恥ずかしそうな表情で
その理由を説明したが、
それは僕の思考とほぼ同じだった。
茜はさらに続けた。
「郷田さんも。
平原さんと同じように
六条さんが殺したのではないですか?」
『【市民】である六条が郷田をも殺した』
茜の推理が僕と違うのはその一点だけだった。
遊戯室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
ボーンと1時を告げた。
松平がこっちを指差していた。
「ぼ、僕・・?」
が、よく見ると松平の指先は
カウンターに座っている
菅野に向けられていた。
「あ、アタシ?
何言ってるの?
あっ、あはははは!」
菅野は一瞬、
呆れた顔になったがすぐに
真顔に戻ると口を開けて笑い出した。
僕は松平の方に目を向けた。
老いた豚がブヒブヒと鼻を鳴らしてした。
「【犯人】は郷田さんじゃないんですか?」
その時、茜が口を開いた。
皆の視線が車椅子の少女に集まった。
茜はやや恥ずかしそうな表情で
その理由を説明したが、
それは僕の思考とほぼ同じだった。
茜はさらに続けた。
「郷田さんも。
平原さんと同じように
六条さんが殺したのではないですか?」
『【市民】である六条が郷田をも殺した』
茜の推理が僕と違うのはその一点だけだった。
遊戯室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
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