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第5楽章
第28話 最後の晩餐① 19時
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食堂の柱時計が
ボーンボーンボーンと19時を告げた。
長方形のテーブルの上には
ビーフシチュー、サラダ、
そしてバゲットが並んでいた。
僕の右隣には車椅子の塚本が、
左隣には六条が、
そ向こうには西岡が座っていた。
そして僕の対面に菅野が、
六条の対面に松平が。
そして西岡の対面には平原が座っていた。
「それほど腹は減ってないんだけどな」
西岡が欠伸をしながら両手を上に伸ばした。
どうやら彼は先ほどまで
鍵の掛からない部屋で寝ていたようだ。
図太い神経をしているのか、
それとも自分は殺されないと
高を括っているのか。
それとも。
彼自身が【犯人】なのか。
「別に無理して食べなくてもいいんだよ。
それよりも。
この状況で食事を用意した
あたし達に感謝の言葉を伝えるのが
先じゃないのかい。
これだから。
礼儀の知らない餓鬼は嫌いなんだよ」
すかさず平原が諫めると
西岡は首を竦めてから
スプーンを手にしてシチューを口に運んだ。
魔女と死神は依然としていがみ合っていた。
「酒はないのか?」
その時、松平の濁声が食堂に響いた。
「本当に世話の焼ける男ばかりだねぇ。
飲みたいのなら自分でとってきな。
厨房に沢山あるからさ」
平原が大袈裟に溜息を吐いた。
「悪かったな、婆さん。
そんなつもりで言ったんじゃないんだ。
鈴木くん、ビールを頼む」
松平は頭を掻きながら謝罪した。
豚は魔女には敵わない。
逆らえば大釜で煮られるだけだ。
「鈴木くん!どうした?」
「へっ、あっ!は、はい!」
僕は慌てて立ち上がった。
「あたしも何か飲もうかねぇ」
そう言って平原も腰を上げた。
「ぐ、グラスも必要ですよね?
わたしも手伝います」
続いて六条が立ち上がると、
それを見た菅野までもが渋々と重い腰を上げた。
ボーンボーンボーンと19時を告げた。
長方形のテーブルの上には
ビーフシチュー、サラダ、
そしてバゲットが並んでいた。
僕の右隣には車椅子の塚本が、
左隣には六条が、
そ向こうには西岡が座っていた。
そして僕の対面に菅野が、
六条の対面に松平が。
そして西岡の対面には平原が座っていた。
「それほど腹は減ってないんだけどな」
西岡が欠伸をしながら両手を上に伸ばした。
どうやら彼は先ほどまで
鍵の掛からない部屋で寝ていたようだ。
図太い神経をしているのか、
それとも自分は殺されないと
高を括っているのか。
それとも。
彼自身が【犯人】なのか。
「別に無理して食べなくてもいいんだよ。
それよりも。
この状況で食事を用意した
あたし達に感謝の言葉を伝えるのが
先じゃないのかい。
これだから。
礼儀の知らない餓鬼は嫌いなんだよ」
すかさず平原が諫めると
西岡は首を竦めてから
スプーンを手にしてシチューを口に運んだ。
魔女と死神は依然としていがみ合っていた。
「酒はないのか?」
その時、松平の濁声が食堂に響いた。
「本当に世話の焼ける男ばかりだねぇ。
飲みたいのなら自分でとってきな。
厨房に沢山あるからさ」
平原が大袈裟に溜息を吐いた。
「悪かったな、婆さん。
そんなつもりで言ったんじゃないんだ。
鈴木くん、ビールを頼む」
松平は頭を掻きながら謝罪した。
豚は魔女には敵わない。
逆らえば大釜で煮られるだけだ。
「鈴木くん!どうした?」
「へっ、あっ!は、はい!」
僕は慌てて立ち上がった。
「あたしも何か飲もうかねぇ」
そう言って平原も腰を上げた。
「ぐ、グラスも必要ですよね?
わたしも手伝います」
続いて六条が立ち上がると、
それを見た菅野までもが渋々と重い腰を上げた。
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