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第2楽章
第13話 中庭
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「おお!」
松平が歓喜の声を上げて外へ飛び出した。
西岡と僕も後に続いた。
そこは中庭だった。
3方向がコンクリートの壁で囲まれていて
もう1方向は
鬱蒼とした木々によって
その行く手が阻まれていた。
つまり、
この中庭は
人工の壁と自然の驚異によって囲まれた
閉鎖空間だった。
この建物は深い森を切り拓いて
建てられたのかもしれない。
建物の形、立地、そして構造。
ここを造った人間は
どこか狂っていると思わざるを得なかった。
そして。
この中庭で最も違和感のあるモノ。
中庭の中央部分に存在しているソレに
僕の目は釘付けになった。
無機質なコンクリートの立方体。
おそらくアレが牢屋なのだろう。
僕達がソレに近づこうとしたその時、
「人が死んでる!」
コンクリートに反響して
女の叫び声が中庭に木霊した。
「あそこだ!」
松平が叫んだ。
松平は正面に見える高いコンクリートの壁を
指差していた。
それは建物の2階部分で、
そこには
5つの窓が等間隔で並んでいた。
その一番左の窓が開いて
菅野が僕達に向かって大きく手を振っていた。
松平が歓喜の声を上げて外へ飛び出した。
西岡と僕も後に続いた。
そこは中庭だった。
3方向がコンクリートの壁で囲まれていて
もう1方向は
鬱蒼とした木々によって
その行く手が阻まれていた。
つまり、
この中庭は
人工の壁と自然の驚異によって囲まれた
閉鎖空間だった。
この建物は深い森を切り拓いて
建てられたのかもしれない。
建物の形、立地、そして構造。
ここを造った人間は
どこか狂っていると思わざるを得なかった。
そして。
この中庭で最も違和感のあるモノ。
中庭の中央部分に存在しているソレに
僕の目は釘付けになった。
無機質なコンクリートの立方体。
おそらくアレが牢屋なのだろう。
僕達がソレに近づこうとしたその時、
「人が死んでる!」
コンクリートに反響して
女の叫び声が中庭に木霊した。
「あそこだ!」
松平が叫んだ。
松平は正面に見える高いコンクリートの壁を
指差していた。
それは建物の2階部分で、
そこには
5つの窓が等間隔で並んでいた。
その一番左の窓が開いて
菅野が僕達に向かって大きく手を振っていた。
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