ストーカー

Mr.M

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五章 神無月

十月十八日(火曜日)6

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「釈然としないわね。
 他に情報はないの?」
女は天井を仰ぎ見た。
男は腕を組んで首を捻った。
そして何かを思い出したのかポンと手を叩いた。
「そういえば、
 これは些細なことかもしれませんが、
 八木がやったとされている、
 二件の殺人事件と暴行事件では、
 被害者達の身に付けていた服は綺麗だったのに、
 安倍の場合に限っては
 服が破られていたそうです」
「あれ?
 そういえばたしかにさっきの映像でも・・」
そう呟くと女はふたたびタブレットを覗き込んだ。
そしてしばらく画面に集中していたが、
目当てのシーンが見つかったのか映像を止めた。
「やっぱり。
 この映像。
 八木人海が安倍瑠璃の体の後始末をしている時。
 彼女の足元に何かあるでしょ?」
男も画面を覗き込んだ。
「そう言われてみれば。
 もしかしてこれって服ですか?」
「そうね」
「でも目さんは服は破られていたと・・」
そう呟いて男は女の顔を見た。
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