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見張りを見守ってて
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野営の見張りをするにあたって、順番を決めようかって時にふと思う。
「そういえば誰か時計とか持ってる?」
「あるわけない」
「高いもんねー」
「だよね~……となると、交代する基準とかってどうしよう? 砂時計とかも無いよね?」
「砂時計も高いから。だから一応これを買っておいた」
「ろうそくか……んー、まあ、他に平等に計れる物もないしそれを使うか」
砂時計に使うガラスの成形には結構高い技術が要求されそうだし、時計に比べて安いだろうけどそれなりの値段はしそう。
機械化されてるわけじゃないから大量生産は出来ないだろうし、そもそもそれを作れるだけの職人自体そう多くはないと思う。
その点、蝋燭は蝋を容器に入れて固めればいいから容器を同じ形状にすればサイズも同じのが出来るわけだ。
サイズが同じなら溶ける時間もほぼ同じだろう。
だから簡易な時間測定用に売られていたと。
きっとそういう事なんだろうな。
……普通に照明道具としてという可能性もあるけど。
「そんじゃまあ、とりあえず1人一本で朝になるまで順番にって事で。このサイズならすぐに順番が回ってくるという事もないだろうし」
「それが無難かね~。順番はどうする?」
「朝食作りたいから俺は最後が……って順番がどれだけ回るか分からないか」
「でも一応最後にした方がいいんじゃない?」
「んー、そうだね。仮に1時間で一本なら2周くらいでちょうどいい感じになるだろうし」
「50分だったら?」
「その時は普通に起こしてもらってから作るよ。別に最後だから作らないといけないわけじゃないし」
「それもそうね」
「それよりも、残りの順番はどうするの?」
「それなら、ボクが最初にやるよ」
「じゃあその次私~。百合は3番目ね」
「別にいいけど、なんでハイネが決めるのよ」
「ん~、一応後衛、前衛、後衛、前衛って交互になるようにって思ってね。これに意味があるのかは分からないけど。でもバランス良くない?」
「確かにバランスはいいけど、本当に意味があるのか分からないわね」
「だね~。でもひとまずはそれでいこっか。駄目そうなら今日の結果を踏まえて再検討すればいいしね」
順番も決まった事だし早速行動開始。
食べた物の後片付けをして、テントで交代しながら体を拭く。
1日くらい別にいいとは思うけど、一応みんな女の子だしね。
俺も元男とはいえ女の子なので身嗜みには気を使うべきだと思うんですよ。
汚くして女の子に嫌われたくないし。
「それじゃあルセアちゃん、1番最初の見張り頑張ってね」
「うん」
「何かあったらすぐに起こしてね。魔物に襲われても自分1人で対処できるとは思わずに、最低でも誰か1人は起こすように。それから、無いとは思うけど仮に同業者とかが近くに来て側で野営してもいいか聞いてきても自分で判断せずみんなを起こすように。相手の見極めもしないといけないからみんなで決めるべき事だから。後は……」
「レン、心配し過ぎ。ちゃんと分かってるから、レンはゆっくり休んで」
「約束だからね」
「うん、約束」
不安は残るものの、これ以上声をかけても良くないだろうし仕方なく俺は寝ることにした。
不安だけど。
心配だけど。
でも自分で決めたことだ。
ルセアちゃんを信じよう。
あ、その前にトイレを済ませとこ。
◇
1回目の見張りでは何事もなく、今現在の2回目でも特にこれといって問題になるようなこと起きていない。
まあ、俺が見張りの時は周囲に人や魔物がいない事を確認してから結界を張っていたから何か起きるはずがないんだけどね。
みんなの時にやらなかったのは俺が居ない時のためにっていうのだから、自分に制限をかける必要がない。
自分の能力なんだし。
なのでのんびりお裁縫なんかしてました。
そうしていると空が明るくなってきて早朝と呼ぶべき時間であると教えてくれる。
と、そこで俺の蝋燭が燃え尽きた。
ここで交代してもいいんだけど、朝食の準備もあるしそんなにゆっくり眠ってなんかいられないだろうしこのまま続行しようかね。
結界もあるから疲れることでもないし。
「というわけで、リン、ラン。みんなの様子はどうだった?」
「百合ちゃんの時にゴースト系が沸いてたから始末しといたよ。百合ちゃんじゃ打てる手がないからね」
「ハイネちゃんの時に虫の魔物が現れたけど難なく倒してたね」
「特に問題はなかったんだよね?」
「「うん」」
なんという事はない。
何かあっても対処できる様にリンとランに見守っててもらっていたのだ。
成長につながらないから存在を明かしたりはしていないけどね。
というかどちらかというと俺の心の安定のためというのが1番かもしれない。
やっぱりみんなに何かあったら嫌だもんね。
「2人ともありがとね。ゆっくり休んでて」
「「うぃ~」」
2人は亜空収納の中に帰っていき、俺は俺で別の亜空収納の空間を開いてそこから食材を取り出して朝食の準備を始める。
んー、朝だしここは昨晩に続いて定番の組み合わせで行こうかね。
あ、でも納豆ないなぁ。
そこは仕方ないか。
ご飯に魚の干物に味噌汁、後は小鉢的なのが欲しいかな……キュウリの浅漬けみたいなのとか?
流石に某有名なキュウリの漬物程ガッツリ漬けられないけど、あれはあれで好みが別れそうだしまずは浅漬けで。
そうと決まれば早速調理開始。
鍋でご飯を炊きつつ味噌汁や小鉢に使う野菜なんかを切っていく。
簡易かまどなんかは簡単に作れても、鍋は1つしかないからなぁ……順番に作っていく必要があるから時間かかるかかる。
その間にキュウリを漬けて置き、魚の干物を焼いていく。
焚き火だから火加減が難しい……あちち。
ほかほかご飯と焼き魚の匂いがあたりに漂い出した頃に百合ちゃんが起きてきた。
「おはよ~。まだもう少しかかるからのんびりしてて」
「そうしゅる~」
おっと、どうやらまだ百合ちゃんはおねむな様だ。
まあ、順番的に俺の前だったからね。
多分まだ眠りが浅かったのだろう。
そこにこの匂いで目が覚めてしまったって感じかな。
ぽけ~っとしている百合ちゃんを尻目に焼けた魚を火から離してお皿に乗せ、また別の魚を焼いていく。
そして焼けた方の魚は亜空収納へ一旦しまう。
生き物が中に入っていなかったら内部時間を操作出来るのって本当に便利だ。
これでいつでも焼き立ての状態を維持出来るんだから。
あ、浅漬けはそろそろいいかな。
「って、蝋燭もう無くなってるじゃない! なんで変わってないの!?」
「うわっ!? っと、と、あっぶなぁ。キュウリ落とすかと思ったよ」
「あ、ごめん……じゃなくて、なんで交代してないの!?」
「いやだってもう朝だし」
「まだ明けたばかりに見えるんだけど……無くなってからどのくらい経ってるの?」
「んー、あ、そろそろご飯が炊けるから50分くらい? でもそのくらいの時間なら寝ても余計に眠気が残るだけだから、それなら起きて朝食の準備でもしようかなって」
「はぁ~……レンちゃんはそういう子だったわね」
「よく分からないけど、多分そういう子です」
なんか、俺はそういう子らしい。
どういう子なんだろうね?
炊けたご飯をよそい、空いた鍋で味噌汁を作っていく。
出来上がる頃には起こすまでもなくハイネちゃんとルセアちゃんも起きてきたのでそのまま朝食になった。
「もう隠す気ないのね」
「何が?」
「なんでもないわ」
変な百合ちゃん。
ちなみに朝食は好評でした。
「そういえば誰か時計とか持ってる?」
「あるわけない」
「高いもんねー」
「だよね~……となると、交代する基準とかってどうしよう? 砂時計とかも無いよね?」
「砂時計も高いから。だから一応これを買っておいた」
「ろうそくか……んー、まあ、他に平等に計れる物もないしそれを使うか」
砂時計に使うガラスの成形には結構高い技術が要求されそうだし、時計に比べて安いだろうけどそれなりの値段はしそう。
機械化されてるわけじゃないから大量生産は出来ないだろうし、そもそもそれを作れるだけの職人自体そう多くはないと思う。
その点、蝋燭は蝋を容器に入れて固めればいいから容器を同じ形状にすればサイズも同じのが出来るわけだ。
サイズが同じなら溶ける時間もほぼ同じだろう。
だから簡易な時間測定用に売られていたと。
きっとそういう事なんだろうな。
……普通に照明道具としてという可能性もあるけど。
「そんじゃまあ、とりあえず1人一本で朝になるまで順番にって事で。このサイズならすぐに順番が回ってくるという事もないだろうし」
「それが無難かね~。順番はどうする?」
「朝食作りたいから俺は最後が……って順番がどれだけ回るか分からないか」
「でも一応最後にした方がいいんじゃない?」
「んー、そうだね。仮に1時間で一本なら2周くらいでちょうどいい感じになるだろうし」
「50分だったら?」
「その時は普通に起こしてもらってから作るよ。別に最後だから作らないといけないわけじゃないし」
「それもそうね」
「それよりも、残りの順番はどうするの?」
「それなら、ボクが最初にやるよ」
「じゃあその次私~。百合は3番目ね」
「別にいいけど、なんでハイネが決めるのよ」
「ん~、一応後衛、前衛、後衛、前衛って交互になるようにって思ってね。これに意味があるのかは分からないけど。でもバランス良くない?」
「確かにバランスはいいけど、本当に意味があるのか分からないわね」
「だね~。でもひとまずはそれでいこっか。駄目そうなら今日の結果を踏まえて再検討すればいいしね」
順番も決まった事だし早速行動開始。
食べた物の後片付けをして、テントで交代しながら体を拭く。
1日くらい別にいいとは思うけど、一応みんな女の子だしね。
俺も元男とはいえ女の子なので身嗜みには気を使うべきだと思うんですよ。
汚くして女の子に嫌われたくないし。
「それじゃあルセアちゃん、1番最初の見張り頑張ってね」
「うん」
「何かあったらすぐに起こしてね。魔物に襲われても自分1人で対処できるとは思わずに、最低でも誰か1人は起こすように。それから、無いとは思うけど仮に同業者とかが近くに来て側で野営してもいいか聞いてきても自分で判断せずみんなを起こすように。相手の見極めもしないといけないからみんなで決めるべき事だから。後は……」
「レン、心配し過ぎ。ちゃんと分かってるから、レンはゆっくり休んで」
「約束だからね」
「うん、約束」
不安は残るものの、これ以上声をかけても良くないだろうし仕方なく俺は寝ることにした。
不安だけど。
心配だけど。
でも自分で決めたことだ。
ルセアちゃんを信じよう。
あ、その前にトイレを済ませとこ。
◇
1回目の見張りでは何事もなく、今現在の2回目でも特にこれといって問題になるようなこと起きていない。
まあ、俺が見張りの時は周囲に人や魔物がいない事を確認してから結界を張っていたから何か起きるはずがないんだけどね。
みんなの時にやらなかったのは俺が居ない時のためにっていうのだから、自分に制限をかける必要がない。
自分の能力なんだし。
なのでのんびりお裁縫なんかしてました。
そうしていると空が明るくなってきて早朝と呼ぶべき時間であると教えてくれる。
と、そこで俺の蝋燭が燃え尽きた。
ここで交代してもいいんだけど、朝食の準備もあるしそんなにゆっくり眠ってなんかいられないだろうしこのまま続行しようかね。
結界もあるから疲れることでもないし。
「というわけで、リン、ラン。みんなの様子はどうだった?」
「百合ちゃんの時にゴースト系が沸いてたから始末しといたよ。百合ちゃんじゃ打てる手がないからね」
「ハイネちゃんの時に虫の魔物が現れたけど難なく倒してたね」
「特に問題はなかったんだよね?」
「「うん」」
なんという事はない。
何かあっても対処できる様にリンとランに見守っててもらっていたのだ。
成長につながらないから存在を明かしたりはしていないけどね。
というかどちらかというと俺の心の安定のためというのが1番かもしれない。
やっぱりみんなに何かあったら嫌だもんね。
「2人ともありがとね。ゆっくり休んでて」
「「うぃ~」」
2人は亜空収納の中に帰っていき、俺は俺で別の亜空収納の空間を開いてそこから食材を取り出して朝食の準備を始める。
んー、朝だしここは昨晩に続いて定番の組み合わせで行こうかね。
あ、でも納豆ないなぁ。
そこは仕方ないか。
ご飯に魚の干物に味噌汁、後は小鉢的なのが欲しいかな……キュウリの浅漬けみたいなのとか?
流石に某有名なキュウリの漬物程ガッツリ漬けられないけど、あれはあれで好みが別れそうだしまずは浅漬けで。
そうと決まれば早速調理開始。
鍋でご飯を炊きつつ味噌汁や小鉢に使う野菜なんかを切っていく。
簡易かまどなんかは簡単に作れても、鍋は1つしかないからなぁ……順番に作っていく必要があるから時間かかるかかる。
その間にキュウリを漬けて置き、魚の干物を焼いていく。
焚き火だから火加減が難しい……あちち。
ほかほかご飯と焼き魚の匂いがあたりに漂い出した頃に百合ちゃんが起きてきた。
「おはよ~。まだもう少しかかるからのんびりしてて」
「そうしゅる~」
おっと、どうやらまだ百合ちゃんはおねむな様だ。
まあ、順番的に俺の前だったからね。
多分まだ眠りが浅かったのだろう。
そこにこの匂いで目が覚めてしまったって感じかな。
ぽけ~っとしている百合ちゃんを尻目に焼けた魚を火から離してお皿に乗せ、また別の魚を焼いていく。
そして焼けた方の魚は亜空収納へ一旦しまう。
生き物が中に入っていなかったら内部時間を操作出来るのって本当に便利だ。
これでいつでも焼き立ての状態を維持出来るんだから。
あ、浅漬けはそろそろいいかな。
「って、蝋燭もう無くなってるじゃない! なんで変わってないの!?」
「うわっ!? っと、と、あっぶなぁ。キュウリ落とすかと思ったよ」
「あ、ごめん……じゃなくて、なんで交代してないの!?」
「いやだってもう朝だし」
「まだ明けたばかりに見えるんだけど……無くなってからどのくらい経ってるの?」
「んー、あ、そろそろご飯が炊けるから50分くらい? でもそのくらいの時間なら寝ても余計に眠気が残るだけだから、それなら起きて朝食の準備でもしようかなって」
「はぁ~……レンちゃんはそういう子だったわね」
「よく分からないけど、多分そういう子です」
なんか、俺はそういう子らしい。
どういう子なんだろうね?
炊けたご飯をよそい、空いた鍋で味噌汁を作っていく。
出来上がる頃には起こすまでもなくハイネちゃんとルセアちゃんも起きてきたのでそのまま朝食になった。
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「何が?」
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