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漫画知識もバカにならないと思うんだよね
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テントに遊ばれていた2人を救出した後、実演しながら2人にテントの組み立て方を教えていく。
今後の冒険者活動の事を考えると、しっかりとテントを建てられるようになってもらわないと困る。
「というか、ルセアちゃんは今までどうしてきたのさ? 少なくとも実家からこの街に来るまでに野営の1つや2つしていると思うんだけど……」
「普通の人は乗合馬車を使ったり、毛布に包まって寝たりするものなの。レンと違って収納系スキルを持ってるわけじゃないから、テントなんて嵩張る物持ち歩かないの」
「あー……」
えろげ世界だったとしてもここは現実なのだから、ゲームのようにどこにそんなでかいもの入ってたんだよ!? とツッコミたくなる謎鞄はそうそうないか。
探せばありそうではあるけどね。
というかいっそ作っちゃうか?
俺なら出来る気がする。
ま、それは後に考えるとして今は野営の準備が先だな。
「理由は分かったけど、今後はちゃんと持っていくように。雨風に晒されたら体温が下がって危ないからね。寒い時期だとそれで死ぬよ? それを避けられるテントはあった方がいい。後は出来るだけ地面に直に座ったり寝たりしないでね。地面に体温を奪われるから」
これは漫画で得ただけの知識だけど、大事な事だろう。
なんだったかな……食べ物がなければ1週間で死ぬ。水がなければ3日で死ぬ。体温維持出来なければ3時間で死ぬ。だっけ? 期間が曖昧だけど、なんかそんな感じ。
というか1週間は短すぎか?
もうちょっと長かった気がするけど……えーと……
「レン? 急に黙ってどうしたの?」
「え、いや、なんか思い出せそうで思い出せなくて……あ、そういえば同じ数字だった気がする」
「何が?」
「人は食べ物が無ければ3週間で死ぬ。水がなければ3日で死ぬ。体温維持が出来なければ3時間で死ぬだったかな……うん、多分合ってる気がする」
「急に何!? というか怖いんだけど!?」
「そんなわけだから野営をする時は体温を一定に保つようにしようね」
「どういうわけ!?」
「百合落ち着いて。多分野営の心得か何かだと思うよ。そうだよね、レンちゃん」
「あー、うん。そうそう。何かで見たんだけど、サバイバルで生存するために必要な対策みたいなのだったかな。テントだから体温維持だね。過酷な環境で生き抜く為に必要な要素だから食料、水、体温の3つを覚えておいてね。優先度は体温、水、食料の順番だから」
あー、すっきりした。
思い出せないとモヤモヤして気分悪いんだよね。
「さて、テントも出来たことだし次は食べ物だね。ルセアちゃんは水の準備お願いね~」
自分で水を用意出来るけど、こういうのは1人でやるもんじゃない。
それに日常でも魔法を使わせる事で少しでも習熟度を上げていくという目的もある。
千里の道も一歩から、塵も積もれば山となるってね。
こういう地道な積み重ねが大事なんですよ。
「レンちゃん、それ匂いとかって大丈夫なの?」
「さぁ? まあ大丈夫でしょ」
「そんないい加減な……」
「仮に魔物とか寄ってきたらその時は俺が相手するから」
結局何も寄って来なかったんですけどね。
森から外れた場所で野営しているけど、ネズミ達は森からは出てこないのだろうか……?
テリトリーがあるのか、それとも別の理由があるのか……?
流石にゲームみたいにフィールドとそうでない場所で分かれてるなんていうのは考えていない。
ゲームに似ててもこの世界は現実だからね。
「このシチュー美味しい!」
「香草焼きも、臭みもなくてジューシー」
「それは良かったよ。やっぱり野営といえばシチューだからね」
「いやそれどこの定番なのさ」
「えー、百合ちゃんは分かるんじゃない?」
「え、ええ、まあ、そうね……ある意味定番といえば定番ね」
うんうん。
やっぱり分かってくれるよね。
ぶっちゃけ、小さい頃キャンプといえばシチューと思ってたし。
幼少の頃はあのアニメ見て育ってたからね。
「さて、食べながらでいいから聞いて欲しいんだけど、この後は見張りをするわけだけどさ……どうしたらいいと思う? 正直に言って4人だけってちょっと不安なんだよね。1人ずつだと何かあった時不安だし、かといって2人ずつにするとそれはそれで見張りをする時間が伸びて疲れてしまいそうだし」
「言いたいことは分かるけど、急にメンバーなんて増やせない……事もなくはないか。レンちゃんなら。でもそれはするつもりないんだよね? あったら言うだろうし」
「まあねぇ……3人には俺が居なきゃどうにもなりませーんって感じになって欲しくないし、今回は使わない予定。使うにしてもみんなちゃんと出来るようになってからにするつもり」
「それなら1人ずつにするしかないんじゃない? そして何かあったらすぐに全員を起こすようにするって感じでさ」
「やっぱりそれしかないかぁ」
不安がないと言えば嘘になるが、そうも言っていられない。
俺が寝ている間に3人が襲われたらと考えたらすごく嫌なんだけど、それでも成長してもらう為には必要な事だ。
俺に出来るのは3人の運と実力を信じる事だけ。
とりあえず、今回の野営練習が終わったらメンバーを増やせないか少し考えた方がいいかなぁ。
男は論外である程度えっちな事にも寛容でないと一緒にやっていくのは難しいだろう。
だろうけど……そんな人材いるかなぁ?
今後の冒険者活動の事を考えると、しっかりとテントを建てられるようになってもらわないと困る。
「というか、ルセアちゃんは今までどうしてきたのさ? 少なくとも実家からこの街に来るまでに野営の1つや2つしていると思うんだけど……」
「普通の人は乗合馬車を使ったり、毛布に包まって寝たりするものなの。レンと違って収納系スキルを持ってるわけじゃないから、テントなんて嵩張る物持ち歩かないの」
「あー……」
えろげ世界だったとしてもここは現実なのだから、ゲームのようにどこにそんなでかいもの入ってたんだよ!? とツッコミたくなる謎鞄はそうそうないか。
探せばありそうではあるけどね。
というかいっそ作っちゃうか?
俺なら出来る気がする。
ま、それは後に考えるとして今は野営の準備が先だな。
「理由は分かったけど、今後はちゃんと持っていくように。雨風に晒されたら体温が下がって危ないからね。寒い時期だとそれで死ぬよ? それを避けられるテントはあった方がいい。後は出来るだけ地面に直に座ったり寝たりしないでね。地面に体温を奪われるから」
これは漫画で得ただけの知識だけど、大事な事だろう。
なんだったかな……食べ物がなければ1週間で死ぬ。水がなければ3日で死ぬ。体温維持出来なければ3時間で死ぬ。だっけ? 期間が曖昧だけど、なんかそんな感じ。
というか1週間は短すぎか?
もうちょっと長かった気がするけど……えーと……
「レン? 急に黙ってどうしたの?」
「え、いや、なんか思い出せそうで思い出せなくて……あ、そういえば同じ数字だった気がする」
「何が?」
「人は食べ物が無ければ3週間で死ぬ。水がなければ3日で死ぬ。体温維持が出来なければ3時間で死ぬだったかな……うん、多分合ってる気がする」
「急に何!? というか怖いんだけど!?」
「そんなわけだから野営をする時は体温を一定に保つようにしようね」
「どういうわけ!?」
「百合落ち着いて。多分野営の心得か何かだと思うよ。そうだよね、レンちゃん」
「あー、うん。そうそう。何かで見たんだけど、サバイバルで生存するために必要な対策みたいなのだったかな。テントだから体温維持だね。過酷な環境で生き抜く為に必要な要素だから食料、水、体温の3つを覚えておいてね。優先度は体温、水、食料の順番だから」
あー、すっきりした。
思い出せないとモヤモヤして気分悪いんだよね。
「さて、テントも出来たことだし次は食べ物だね。ルセアちゃんは水の準備お願いね~」
自分で水を用意出来るけど、こういうのは1人でやるもんじゃない。
それに日常でも魔法を使わせる事で少しでも習熟度を上げていくという目的もある。
千里の道も一歩から、塵も積もれば山となるってね。
こういう地道な積み重ねが大事なんですよ。
「レンちゃん、それ匂いとかって大丈夫なの?」
「さぁ? まあ大丈夫でしょ」
「そんないい加減な……」
「仮に魔物とか寄ってきたらその時は俺が相手するから」
結局何も寄って来なかったんですけどね。
森から外れた場所で野営しているけど、ネズミ達は森からは出てこないのだろうか……?
テリトリーがあるのか、それとも別の理由があるのか……?
流石にゲームみたいにフィールドとそうでない場所で分かれてるなんていうのは考えていない。
ゲームに似ててもこの世界は現実だからね。
「このシチュー美味しい!」
「香草焼きも、臭みもなくてジューシー」
「それは良かったよ。やっぱり野営といえばシチューだからね」
「いやそれどこの定番なのさ」
「えー、百合ちゃんは分かるんじゃない?」
「え、ええ、まあ、そうね……ある意味定番といえば定番ね」
うんうん。
やっぱり分かってくれるよね。
ぶっちゃけ、小さい頃キャンプといえばシチューと思ってたし。
幼少の頃はあのアニメ見て育ってたからね。
「さて、食べながらでいいから聞いて欲しいんだけど、この後は見張りをするわけだけどさ……どうしたらいいと思う? 正直に言って4人だけってちょっと不安なんだよね。1人ずつだと何かあった時不安だし、かといって2人ずつにするとそれはそれで見張りをする時間が伸びて疲れてしまいそうだし」
「言いたいことは分かるけど、急にメンバーなんて増やせない……事もなくはないか。レンちゃんなら。でもそれはするつもりないんだよね? あったら言うだろうし」
「まあねぇ……3人には俺が居なきゃどうにもなりませーんって感じになって欲しくないし、今回は使わない予定。使うにしてもみんなちゃんと出来るようになってからにするつもり」
「それなら1人ずつにするしかないんじゃない? そして何かあったらすぐに全員を起こすようにするって感じでさ」
「やっぱりそれしかないかぁ」
不安がないと言えば嘘になるが、そうも言っていられない。
俺が寝ている間に3人が襲われたらと考えたらすごく嫌なんだけど、それでも成長してもらう為には必要な事だ。
俺に出来るのは3人の運と実力を信じる事だけ。
とりあえず、今回の野営練習が終わったらメンバーを増やせないか少し考えた方がいいかなぁ。
男は論外である程度えっちな事にも寛容でないと一緒にやっていくのは難しいだろう。
だろうけど……そんな人材いるかなぁ?
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