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特訓したら気分が晴れたよ

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あんまりこの応接間に長居するのも、占領するみたいで申し訳ないしそろそろルセアちゃんの所に戻ろうかな。
というわけで戻ってきました。
その道中はカット。
特に何もなかったしね。

「おかえり、レン。それで組合長はなんの用事だったの?」
「あー、うん。昨日買取をお願いした奴の査定が終わったからってお金持ってきたの」
「もう?」
「うん。もう。それと、なんかまたランクが上がって5になっちゃった」
「流石というかなんというか……やっぱりレンだね」
「言葉に困った時に使える便利な言葉じゃないから!」
「あはは……ごめんごめん。でもそっか……それだと一緒の依頼は受けられないよね?」
「そうなんだよねぇ……それが1番の問題でさぁ……」

冒険者になったのは定番、金策、楽しむ為なんだけど今ではそこに3人と一緒にいる為ってのも追加されているんだよね。
だからその3人と一緒にっていう部分が出来なくなるのはなんだかなぁって感じ。
んー、今から降格させてくださいって言って通るわけないし、規則違反とかしてわざと降格になるのもそれはそれで面白くない。
やはりここは上がってきてもらうしかないか。

「まあ、だからさ、みんなにはもっと強くなってもらう必要があるよね?」
「え、あ、うん。そう……ですね」
「善は急げって言うし、今からやろうか。百合ちゃんとハイネちゃんは午後からで」

というわけで、ルセアちゃんを亜空収納へと放り込んでそこに俺も入る。
特訓する時にこの亜空収納は便利だよねぇ。
周りに被害を及ぼさずに済むし場所の確保も必要ないし。
生き物が中に入っている間は内部時間が外と等倍になってしまうのがちょっと気になるけど、あんまり求め過ぎてもバチが当たるというもの。
今のままでも十分すごいしこれで満足しておこう。

「それじゃあ、やろうか。お昼ご飯まであんまり時間もないし接近された時の対処法でもやろうかね」
「う、うん。分かった」

スピードはそこまで早めず、でもそこらの魔物程度には速く動いてルセアちゃんに接近して殴りかかる。
ルセアちゃんはそれを体を捻って躱そうとするが、動体視力と身体能力に差があるのか間に合っていない。
傷つけるつもりはないから当たる瞬間に力を抜いたからダメージはないだろう。
それでもその時の衝撃でたたらを踏むルセアちゃん。

そのまま続けて攻撃するとそれらをルセアちゃんの目は追っているものの、ルセアちゃん自身は躱す事は出来ずに悉く被弾している。
猫獣人だからなのかどうも動体視力はいいらしい。
となれば、後は身体能力の方を動体視力に追いつけるようにすればいいだろう。
スタミナに関しては……うん。
なんの問題もないだろう。
その辺は夜にめっちゃくちゃ実感させられている。
本当に凄いからね、ルセアちゃん。

「軽くやってみて感じたのは、動体視力に身体能力がついてきてないって感じだから、その辺を鍛えれば良さそうだね」
「そ、そう……」

息も絶え絶えといった感じにでへたり込むルセアちゃんは、はっきり言って目に毒です。
普段使わない筋肉を使って疲れたんだろうけど、頬が上気していてえろいんだよね。
流石に襲うわけにはいかないので顔ごと動かして目を逸らす。
ちらちらと視界に入るだけでも目に毒だからね。

「後は装備とか防御用の魔法とかの運用も視野に入れてやっていこう」
「レン、なんで顔を逸らすの?」
「いや~、今のルセアちゃんが凄くえろくて、直視してるとつい襲っちゃいそうで……」
「そ、そう……」

音と空間支配のお陰で身じろぎして身体を腕で隠すような動作をしてるのが分かるが、それには触れず亜空収納の出口へと向かう。
襲うわけにもいかないからね。
午後からは百合ちゃんとハイネちゃんの特訓もするのに、それをして時間を使うのも良くないからね。
いや、したいけど。

「ルセアちゃん、そろそろお昼だよ」
「あ、うん。ちょっと待って」

追いついたルセアちゃんが隣に立つ。
それを確認した後、一緒に亜空収納から出てそのまま……は流石に無理か。
ルセアちゃんのこんな姿、他人には見せたくない。
汗で下着が透けてるし。
で、ルセアちゃんには服を変えてもらってからお昼ご飯をいただく。

「そういえばさぁ~、レンちゃん朝誰かに会ってたみたいだけど、なんだったの?」
「あー、それね。ルセアちゃんにはもう言ったんだけど、会ってたのは冒険者組合の組合長さんで、まあ、買取金受け取ったりランクを上げてもらったりしたんだよね。うん。美味しい」
「いくつになったの?」
「ごくん。5。だから2人にもランクを上げるために強くなってもらうから。とりあえず午後から特訓ね。ランクが違いすぎると受けられる依頼も違ってくるしさ」
「うわ、急だな~」
「本当にごめんね。まさかこんな簡単に上がるとは思わなかったんだよね……」
「それで、何をやったらそんなになったの?」
「オークの集落を潰した。100匹は居たよ。ああ、後キングとかも居たね」
「それを1人で!?」
「うん」
「そりゃ上がるわ……」
「だってお金ほしかったもん」
「もんって……そんなにお金ないの?」
「ないわけじゃないけど、余裕はあんまりないからね。ほら、俺って扶養家族多いし……」
「「あー」」
「ま、そんなわけでランク上がったので、みんなにも頑張ってもらいます!  どうせ暇でしょ?」
「まあ、いいけどね。強くなるのも元からそのつもりではあるし」
「そうね。今のままだとその内またお金が……ね」

弓も結構お金かかるって言ってたなぁ……。
お互い、頑張ろうね。

そんで、午後からは宣言通り特訓をして3人を扱き倒した。
3人は息も絶え絶えとなっているが、そんな3人には悪いけど、俺は思いっきり身体を動かしたおかげで気分はスッキリした。
グダグダ考えたところで何かが変わるわけでなし。
それに見方を変えればもっと多くの魔物と色々とヤれるという事だ。
そう考えたらランクが上がるのも悪くない。
よし、これからも頑張ろう。
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