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馬鹿で学んだので目印作ります
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しばらくゆっくりとしていると、馬鹿が増殖してやって来た。
「ーーーーーーーーーーーー!!!」
面倒だっからまだ結界解除してないので、ちょっと何言ってるのかわからない。
あ、殴られた。
馬鹿なのは馬鹿だけで一緒にやって来たのは馬鹿じゃなかったって事なのかな?
ーーパチン!
特にやる意味はないけど、演出として指パッチンをして、それと一緒に結界も解除する。
向こうにも解除したと分かるからね。
あ、馬鹿が突っ込んできて隔離結界に引っかかってる。
「解除したのは音を遮断する結界だけです。そこの馬鹿が何かしないとも限りませんからね。まあ、それは今ので分かったとは思いますが」
「ああ、そうみたいだな。すまないな、うちの者が迷惑をかけて。俺はランク5冒険者のクロウだ。それで、そこの魔物達は君がテイムしているって事でいいのかな?」
「まあ、そのようなもんです。それよりも、外に出てていいんですか?」
「何も情報が入って来てないしもう大丈夫だろうという判断をする為に今こうして出ているのさ」
「つまりは囮ですか?」
「簡単に言えばそうなるな」
「そうですか。それは大変ですね」
「そうでもないさ。今まで何も問題は起きてないからな」
「クロウ! 何でこいつを倒さないんだよ! こいつはさっき、魔物の事を血を分けた家族って言ってたんだぞ! それはつまり、こいつも魔物って事じゃないか!」
「この、大バカ野郎!」
「いってー!」
「なんだってお前はそう思い込んだら一直線なんだよ! テイムに関しちゃ俺も詳しくないが、自身の血を与えて契約するって方法もあるらしい。多分血を分けたってのはそういう事なんだろう。この子のどこをどう見れば魔物に見えるってんだ、ったく……」
「でもこいつ、ハーピィを……」
「いいから黙っとけ。重ね重ね申し訳ない。あんまり長居するとこいつもまた騒ぎかねないし、俺達はもう行くよ。本当にすまなかったな」
「いえ、教育頑張ってください」
「はは……善処するよ」
はぁ……めんどくさかったー。
何あいつ。
クロウっていうのは割とまともそうだったけど、あの馬鹿は本当にもうどうしようもないな。
ただまあ、他の連中のあの目……何か良からぬ考えてそうだったけど……これ以上面倒ごとは勘弁してくれよ?
午後も眷属達のレベル上げしようと思ってたけど、興が削がれたな。
なんかもう、面倒だし今日はもう帰るか。
「おーい、みんな。今日はもう帰るから亜空収納の中に入って」
眷属達を仕舞って結界を解除して、空を飛んで街へと帰り、気分転換がてらのんびり街中の散策をすることにした。
それに、今日の事で思ったのは今の眷属達は人の支配下にあるっていうのが分からないって事。
今回の馬鹿は例外としても、森の中で会えばただの魔物と思われて襲われるかもしれないし、何か証明となるものが欲しい。
んー、スカーフとか?
定番だけど、だからこそ分かりやすいだろうし。
後は情報も集めないと。
組合とかでテイマーに関する事を教えてもらおうかな。
そうと決まれば早速布を買いに行こう。
金色……は無理だから黄色のスカーフに赤い眼刺繍とかどうかな?
それともコウモリの翼と吸血鬼の牙をモチーフにしたシンボルとかを作るっていうのもありかな。
他には……おっと、反物屋を通り過ぎるところだった。
危ない危ない。
えーっと、黄色黄色黄色……あ、逆に赤いスカーフに金色の少女のシンボルとかもありかな。
俺金髪だし。
それに金色の糸ならありそうじゃん。
貴族とか好きそうだもん。
糸糸糸~、糸はどこかな~?
反物屋だし、需要がありそうという事で置いてあると思うんだよねー。
針とかハサミとかもね。
お、糸コーナーはっけーん!
読み通り!
金色の糸があれば赤い布、無ければ黄色い布って事で。
えーと……お、金色の糸あった。
あ、黒い糸……これで翼も付けようかな?
金髪にコウモリのような翼を付ければ完璧。
後は赤い布だね。
「すいませーん、これ下さい」
「あいよ。長さはどうするんかねぇ?」
「長さはえーと……」
長さかー。
スカーフにするけど、予備も欲しいし、ルセアちゃんへのプレゼントに刺繍入りのハンカチとかも作りたいし結構眺めがいいかな。
「このくらいでお願いします。後、この糸とこの糸、後刺繍用の道具一式も下さい」
「毎度~」
これで必要なものは買えた。
後は帰るだけだけど、その前に今日食材を消費したしその分を買い足しておこう。
そして宿に帰り早速刺繍を開始する。
あ、そういえば組合でテイムに関する話を聞くの忘れてた。
今から行くのも面倒だし明日聞こう。
明日は特訓の日だし。
刺繍なんて小学校……あれ、中学だっけ?
ま、いいや。
そんくらい前に授業でやったっきりだが、そこはスキルの出番。
セミオート状態で針と糸を巧みに操作して刺繍をしていく。
正直、本当に自分でやってるのかと疑いたくなるくらい精密で早い作業。
これでも大分ランク落としてあるんだけどなー。
もしも帝級の状態でやったら一体どうなる事やら……刺繍だけで立体物を作り出したりして……。
流石にそれはないよね。
「よっし、1つ目終了!」
「何が出来たの?」
「ああ、ほら俺の眷属って見た目新種の魔物じゃん? だから人に襲われないように飼い慣らされているって分かる目印が欲しくてね」
「テイム登録してないの?」
「何それ?」
「組合にテイム登録するとこういう形のタグが貰えるの。それを首輪なり腕輪なりにして付けさせるのが普通なんだけど、知らなかったの?」
「うん」
「レンって本当にレンだよね……」
「馬鹿にするようにして使われた!? というか無駄に汎用性あるんだそれ」
「とりあえず、明日登録しに行こう?」
「うん」
ルセアちゃんから有力な情報を手に入れたし、きちんと登録しておこう。
でもその前に全部作り終わらないとね。
「ーーーーーーーーーーーー!!!」
面倒だっからまだ結界解除してないので、ちょっと何言ってるのかわからない。
あ、殴られた。
馬鹿なのは馬鹿だけで一緒にやって来たのは馬鹿じゃなかったって事なのかな?
ーーパチン!
特にやる意味はないけど、演出として指パッチンをして、それと一緒に結界も解除する。
向こうにも解除したと分かるからね。
あ、馬鹿が突っ込んできて隔離結界に引っかかってる。
「解除したのは音を遮断する結界だけです。そこの馬鹿が何かしないとも限りませんからね。まあ、それは今ので分かったとは思いますが」
「ああ、そうみたいだな。すまないな、うちの者が迷惑をかけて。俺はランク5冒険者のクロウだ。それで、そこの魔物達は君がテイムしているって事でいいのかな?」
「まあ、そのようなもんです。それよりも、外に出てていいんですか?」
「何も情報が入って来てないしもう大丈夫だろうという判断をする為に今こうして出ているのさ」
「つまりは囮ですか?」
「簡単に言えばそうなるな」
「そうですか。それは大変ですね」
「そうでもないさ。今まで何も問題は起きてないからな」
「クロウ! 何でこいつを倒さないんだよ! こいつはさっき、魔物の事を血を分けた家族って言ってたんだぞ! それはつまり、こいつも魔物って事じゃないか!」
「この、大バカ野郎!」
「いってー!」
「なんだってお前はそう思い込んだら一直線なんだよ! テイムに関しちゃ俺も詳しくないが、自身の血を与えて契約するって方法もあるらしい。多分血を分けたってのはそういう事なんだろう。この子のどこをどう見れば魔物に見えるってんだ、ったく……」
「でもこいつ、ハーピィを……」
「いいから黙っとけ。重ね重ね申し訳ない。あんまり長居するとこいつもまた騒ぎかねないし、俺達はもう行くよ。本当にすまなかったな」
「いえ、教育頑張ってください」
「はは……善処するよ」
はぁ……めんどくさかったー。
何あいつ。
クロウっていうのは割とまともそうだったけど、あの馬鹿は本当にもうどうしようもないな。
ただまあ、他の連中のあの目……何か良からぬ考えてそうだったけど……これ以上面倒ごとは勘弁してくれよ?
午後も眷属達のレベル上げしようと思ってたけど、興が削がれたな。
なんかもう、面倒だし今日はもう帰るか。
「おーい、みんな。今日はもう帰るから亜空収納の中に入って」
眷属達を仕舞って結界を解除して、空を飛んで街へと帰り、気分転換がてらのんびり街中の散策をすることにした。
それに、今日の事で思ったのは今の眷属達は人の支配下にあるっていうのが分からないって事。
今回の馬鹿は例外としても、森の中で会えばただの魔物と思われて襲われるかもしれないし、何か証明となるものが欲しい。
んー、スカーフとか?
定番だけど、だからこそ分かりやすいだろうし。
後は情報も集めないと。
組合とかでテイマーに関する事を教えてもらおうかな。
そうと決まれば早速布を買いに行こう。
金色……は無理だから黄色のスカーフに赤い眼刺繍とかどうかな?
それともコウモリの翼と吸血鬼の牙をモチーフにしたシンボルとかを作るっていうのもありかな。
他には……おっと、反物屋を通り過ぎるところだった。
危ない危ない。
えーっと、黄色黄色黄色……あ、逆に赤いスカーフに金色の少女のシンボルとかもありかな。
俺金髪だし。
それに金色の糸ならありそうじゃん。
貴族とか好きそうだもん。
糸糸糸~、糸はどこかな~?
反物屋だし、需要がありそうという事で置いてあると思うんだよねー。
針とかハサミとかもね。
お、糸コーナーはっけーん!
読み通り!
金色の糸があれば赤い布、無ければ黄色い布って事で。
えーと……お、金色の糸あった。
あ、黒い糸……これで翼も付けようかな?
金髪にコウモリのような翼を付ければ完璧。
後は赤い布だね。
「すいませーん、これ下さい」
「あいよ。長さはどうするんかねぇ?」
「長さはえーと……」
長さかー。
スカーフにするけど、予備も欲しいし、ルセアちゃんへのプレゼントに刺繍入りのハンカチとかも作りたいし結構眺めがいいかな。
「このくらいでお願いします。後、この糸とこの糸、後刺繍用の道具一式も下さい」
「毎度~」
これで必要なものは買えた。
後は帰るだけだけど、その前に今日食材を消費したしその分を買い足しておこう。
そして宿に帰り早速刺繍を開始する。
あ、そういえば組合でテイムに関する話を聞くの忘れてた。
今から行くのも面倒だし明日聞こう。
明日は特訓の日だし。
刺繍なんて小学校……あれ、中学だっけ?
ま、いいや。
そんくらい前に授業でやったっきりだが、そこはスキルの出番。
セミオート状態で針と糸を巧みに操作して刺繍をしていく。
正直、本当に自分でやってるのかと疑いたくなるくらい精密で早い作業。
これでも大分ランク落としてあるんだけどなー。
もしも帝級の状態でやったら一体どうなる事やら……刺繍だけで立体物を作り出したりして……。
流石にそれはないよね。
「よっし、1つ目終了!」
「何が出来たの?」
「ああ、ほら俺の眷属って見た目新種の魔物じゃん? だから人に襲われないように飼い慣らされているって分かる目印が欲しくてね」
「テイム登録してないの?」
「何それ?」
「組合にテイム登録するとこういう形のタグが貰えるの。それを首輪なり腕輪なりにして付けさせるのが普通なんだけど、知らなかったの?」
「うん」
「レンって本当にレンだよね……」
「馬鹿にするようにして使われた!? というか無駄に汎用性あるんだそれ」
「とりあえず、明日登録しに行こう?」
「うん」
ルセアちゃんから有力な情報を手に入れたし、きちんと登録しておこう。
でもその前に全部作り終わらないとね。
応援ありがとうございます!
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