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魔法の練習。後ゴブニーはお預けです
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ゴブリン相手に無双する事1時間。
この辺のゴブリンは全て狩り尽くしてしまったのか出現がパタリと止まってしまった。
無双するのが楽しくてやりすぎてしまったようだ。
「今日はここまでにしようか」
「ここまでと言うけど、殆どレンが倒したじゃないですか。ボクの仕事も残しておいて欲しかったです」
「ああ、ごめんねー。ルセアちゃんが綺麗だって言ってくれたから嬉しくて、ついね……」
「なっ!? ほ、本当にそういう所が卑怯なんですよ……」
「何が?」
「なんでもないです!」
よく分からないけど、とりあえず一度街に戻ってご飯でも食べよう。
そう思って街に向かっていると狼のような魔物が襲いかかって来た。
あ、そういえばまだ動物系とはヤッてないな。
今日はヤらないけど。
「えい」
飛びかかって来た所で首を掴んでそのままコキっとやる。
「えぇ……」
「ん? どうかしたの?」
「レン……強すぎない?」
「あー、うん、まあ、弱い相手だし」
「初心者が苦労する相手なんだけど、それ」
「そうなの? それよりも早くデート行こう、デート」
「デートじゃないです」
「つれないなー」
なんて軽口を叩きつつ街に入り、ゴブリンの報酬でご飯を食べに行く。
こっちの世界の食事はどういうわけか日本で見かけたようなものばかり。
材料は少し違ってたりするけど料理自体はよく見た奴だ。
「ルセアちゃんはやっぱり魚?」
「猫獣人だからって魚ばかり食べてると思わないで欲しいです。それにボクは骨が邪魔な魚よりも肉の方が好きです」
「あ、ごめん」
「別に気にしてないです。いつもの事ですから」
「本当にごめん」
「だから気にしてませんから。それよりも午後の事ですけど、魔法を教えてください。無詠唱なのはもちろん、構築速度も魔法の速さもボクとは桁違いですから、少しでも追いつきたいんです」
「分かった。でもその前にまずは注文をしようか」
「あ、そうですね」
適当にトンカツ定食っぽいのを食べたら再び街の外に行って魔法の授業。
といっても俺に魔法の知識なんてないんだけどね。
だから指輪を調節して魔法スキルと鑑定系スキルの等級を上げておいて、スキル頼りで教えていこうと思う。
ついでに自分の勉強も。
「それじゃあ、まずはルセアちゃんの魔法を見せて」
「分かったです」
そう言ってルセアちゃんが意識を集中させ、何やら詠唱のようなものを呟き、そして魔法名を言って魔法を発動している。
使っている魔法はアクアランスという俺が使っていた土の槍の同系統魔法だ。
「どうです?」
「うん。魔力操作が出来てないね」
鑑定しながら見ていたら気付いたんだけど、ルセアちゃんが魔法を使う際の魔力の流れが悪いというか、遅いんだよね。
多分この辺が魔法の発動の遅さに繋がっているんだと思う。
更に魔力の操作が出来てないから魔法へと昇華させるにしても時間が掛かっている。
極端な話、魔法構築を全部一から自力でやれれば魔法が発動するんじゃないだろうか。
多分俺はこれを無意識のうちにやっているんだろうな。
「魔力操作……意識した事ないです」
「じゃあ、魔力操作を練習してから魔法を使ってみれば結果が変わるんじゃないかな?」
「やってみる」
さて、俺もなんかやってみようかな。
そういえば2つの魔法を同時に発動とかって出来ないのかな?
両手で違う発動とか憧れるよな。
ちょっとやってみよう。
まずは右手に火の魔法を、そして左手に土の魔法を……出来ちゃったよ。
今度はこれを合わせて……名付けて、ヴォルケーノランスってね。
適当な場所に投げてみると、着弾と同時に槍が弾けて辺りに石の散弾と共に炎を撒き散らした。
うわっ、えぐぅ……。
でもまあ、魔法の同時発動も魔法の合成も出来ることは分かった。
お、スキルに並列展開と魔法合成のスキルが追加されてる。
「今、何やったんですか……?」
「え、魔法の同時発動とその合成だけど? 出来るかなって試してみたら出来ちゃったんだよね」
「格闘も強くて魔法も凄くて可愛いのに……本当に、あの性癖がなければな……」
「おいそこ」
性癖とか言うなよ。
ちょっと気持ちいい事が好きなだけだよ!
それにどうせそういう目にあうんだったら絶望するよりも楽しんだ方がいいじゃないか。
まあ、それも便利なスキルがあるからできる事かもしれないけどさ。
その後も魔法の練習をそれぞれがして、ルセアちゃんはあまり成果を実感出来なかったようだけど、そう簡単に上達したら誰も苦労しないとやる気は衰えていない。
俺は俺でどこまで同時展開出来るかなと試してみたら、使える属性全部を同時に使う事ができた。
これ多分あれだ。
魔力支配。
このスキルが影響を及ぼしてる。
魔法の高速構築もこれが関係しているんだろうな、きっと。
「そろそろ疲れただろうし、今日はこの辺にしておこうか」
「分かった」
俺と違ってルセアちゃんはMPも有限だろうし、疲れ切ってしまう前に練習を切り上げて宿に帰る。
宿に帰って食事をして、いざゴブニーって所でルセアちゃんがまた部屋にやってきた。
もう服を脱いで亜空収納へ突撃ってタイミングだったから気まずい。
でも、このタイミングで来たって事は今日はまだ不安なんだろう。
仕方ないか。
今日はゴブニーはお預け。
何もせずゆっくりと休みますか。
この辺のゴブリンは全て狩り尽くしてしまったのか出現がパタリと止まってしまった。
無双するのが楽しくてやりすぎてしまったようだ。
「今日はここまでにしようか」
「ここまでと言うけど、殆どレンが倒したじゃないですか。ボクの仕事も残しておいて欲しかったです」
「ああ、ごめんねー。ルセアちゃんが綺麗だって言ってくれたから嬉しくて、ついね……」
「なっ!? ほ、本当にそういう所が卑怯なんですよ……」
「何が?」
「なんでもないです!」
よく分からないけど、とりあえず一度街に戻ってご飯でも食べよう。
そう思って街に向かっていると狼のような魔物が襲いかかって来た。
あ、そういえばまだ動物系とはヤッてないな。
今日はヤらないけど。
「えい」
飛びかかって来た所で首を掴んでそのままコキっとやる。
「えぇ……」
「ん? どうかしたの?」
「レン……強すぎない?」
「あー、うん、まあ、弱い相手だし」
「初心者が苦労する相手なんだけど、それ」
「そうなの? それよりも早くデート行こう、デート」
「デートじゃないです」
「つれないなー」
なんて軽口を叩きつつ街に入り、ゴブリンの報酬でご飯を食べに行く。
こっちの世界の食事はどういうわけか日本で見かけたようなものばかり。
材料は少し違ってたりするけど料理自体はよく見た奴だ。
「ルセアちゃんはやっぱり魚?」
「猫獣人だからって魚ばかり食べてると思わないで欲しいです。それにボクは骨が邪魔な魚よりも肉の方が好きです」
「あ、ごめん」
「別に気にしてないです。いつもの事ですから」
「本当にごめん」
「だから気にしてませんから。それよりも午後の事ですけど、魔法を教えてください。無詠唱なのはもちろん、構築速度も魔法の速さもボクとは桁違いですから、少しでも追いつきたいんです」
「分かった。でもその前にまずは注文をしようか」
「あ、そうですね」
適当にトンカツ定食っぽいのを食べたら再び街の外に行って魔法の授業。
といっても俺に魔法の知識なんてないんだけどね。
だから指輪を調節して魔法スキルと鑑定系スキルの等級を上げておいて、スキル頼りで教えていこうと思う。
ついでに自分の勉強も。
「それじゃあ、まずはルセアちゃんの魔法を見せて」
「分かったです」
そう言ってルセアちゃんが意識を集中させ、何やら詠唱のようなものを呟き、そして魔法名を言って魔法を発動している。
使っている魔法はアクアランスという俺が使っていた土の槍の同系統魔法だ。
「どうです?」
「うん。魔力操作が出来てないね」
鑑定しながら見ていたら気付いたんだけど、ルセアちゃんが魔法を使う際の魔力の流れが悪いというか、遅いんだよね。
多分この辺が魔法の発動の遅さに繋がっているんだと思う。
更に魔力の操作が出来てないから魔法へと昇華させるにしても時間が掛かっている。
極端な話、魔法構築を全部一から自力でやれれば魔法が発動するんじゃないだろうか。
多分俺はこれを無意識のうちにやっているんだろうな。
「魔力操作……意識した事ないです」
「じゃあ、魔力操作を練習してから魔法を使ってみれば結果が変わるんじゃないかな?」
「やってみる」
さて、俺もなんかやってみようかな。
そういえば2つの魔法を同時に発動とかって出来ないのかな?
両手で違う発動とか憧れるよな。
ちょっとやってみよう。
まずは右手に火の魔法を、そして左手に土の魔法を……出来ちゃったよ。
今度はこれを合わせて……名付けて、ヴォルケーノランスってね。
適当な場所に投げてみると、着弾と同時に槍が弾けて辺りに石の散弾と共に炎を撒き散らした。
うわっ、えぐぅ……。
でもまあ、魔法の同時発動も魔法の合成も出来ることは分かった。
お、スキルに並列展開と魔法合成のスキルが追加されてる。
「今、何やったんですか……?」
「え、魔法の同時発動とその合成だけど? 出来るかなって試してみたら出来ちゃったんだよね」
「格闘も強くて魔法も凄くて可愛いのに……本当に、あの性癖がなければな……」
「おいそこ」
性癖とか言うなよ。
ちょっと気持ちいい事が好きなだけだよ!
それにどうせそういう目にあうんだったら絶望するよりも楽しんだ方がいいじゃないか。
まあ、それも便利なスキルがあるからできる事かもしれないけどさ。
その後も魔法の練習をそれぞれがして、ルセアちゃんはあまり成果を実感出来なかったようだけど、そう簡単に上達したら誰も苦労しないとやる気は衰えていない。
俺は俺でどこまで同時展開出来るかなと試してみたら、使える属性全部を同時に使う事ができた。
これ多分あれだ。
魔力支配。
このスキルが影響を及ぼしてる。
魔法の高速構築もこれが関係しているんだろうな、きっと。
「そろそろ疲れただろうし、今日はこの辺にしておこうか」
「分かった」
俺と違ってルセアちゃんはMPも有限だろうし、疲れ切ってしまう前に練習を切り上げて宿に帰る。
宿に帰って食事をして、いざゴブニーって所でルセアちゃんがまた部屋にやってきた。
もう服を脱いで亜空収納へ突撃ってタイミングだったから気まずい。
でも、このタイミングで来たって事は今日はまだ不安なんだろう。
仕方ないか。
今日はゴブニーはお預け。
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