26 / 47
戦争中(1)
しおりを挟む
~ラベスタ帝国陣営~
「あれは一体なんだ!?」
「落とし穴ではないかと。」
「そんなことは分かっている! 何故あれだけ巨大な落し穴が自然崩落するでもなく、大勢の人間が上に来たという絶妙なタイミングで落ちたのかと聞いている!?」
「それは……私には分かりかねます。それよりもまずは減ってしまった千人分の兵力をどのように補うのか、そして、他に落し穴が仕掛けられていないかの確認を最優先すべきかと。」
「ぐぬぬ。忌々しい奴らよ。おい。今すぐ斥候を放ち、速やかに落し穴の位置を確認させろ。いくら我が帝国軍が武勇に優れていようとこれ以上数を減らされては危険かもしれないしな。」
「はっ!」
あの落し穴の仕掛けとしては土魔法で大きな穴を作り、そこに足場を作成する。
しかしそれだけではそんなにたくさんの人は落ちはしないだろうと考えた勇輝がバラエティ番組をヒントにして近くに土魔法を使える者を配置して、その者達に足場を支える柱を作らせる。
後はタイミングを見計らって魔法を解除すれば大量に落ちてくれるというわけだ。
それにもしも敵に気づかれても直ぐに逃げれるように転移魔法が使える者を付けている。
転移魔法が使える者は基本的に攻撃手段が乏しい。
しかし、この作戦ならば僅かな人数で大きな功績を上げることができ、そこに貢献できる為に特別手当が支給される。
つまりはたった一度の転移でボロ儲けできるというわけで転移魔法が使える者達が我こそはと自薦してきた。
ただ、レディックに関しては残念と言わざるをえない。
彼は勇輝達を安全かつ面識のある者がいる場所としてカトレイア邸に送らなければならず、勇者二人を送るが危険もないということで特別手当もかなり安くなっている。
かわいそうに。
~グレイフィア王国陣営~
「報告します。勇者様の考えた落し穴作戦、大成功しています!」
「「「「おぉ。流石は勇者様。」」」」
「戦果はどれくらいですか?」
「約千人ほどかと。これにより現在、我が軍が優勢です。」
「報告ありがとうございます。それで、次の作戦の準備はどうなっていますか?」
「全て完了しています。」
「そうですか。では、次の作戦の準備が整っている。即座に行動できるよう構えていてくれと兵達に伝えてください。」
「はっ!」
「ふうっ。やはり慣れませんね。この独特の空気には。」
「初めてなのですから仕方ありませんよ。それに、立派に務められていますよ。」
「そうだといいのですが。」
リリアは臣下の言葉に苦笑混じりにそう返す。
「それよりも、兵が元気なうちに出来るだけ敵を減らしておかないと。兵の実力も経験も軍としての練度も実績も我が軍は劣っています。少なくとも三千は減らしておかないと。」
「そうですな。その為には混乱している今が頑張りどきですな。」
「はい。」
~戦場(ラベスタ斥候兵)~
「どうだ?」
「あっちに一つ掘り返されたような大きな跡があった。」
「こっちもだ。これで三つか。」
「どうする?」
「どうするとは?」
「もう少しサボ……探すか、それとも本陣に戻るかだ。」
「お前なぁ。流石にサボるのは良く無いだろう。今すぐ帰るべきだろ……敵に見つからないように出来るだけ慎重に、ゆっくりと。」
「よくわかってる~。」
斥候に出た者たちは多少被害が出たものの、自分たちの軍が負けるとはこれっぽっちも思っておらず、多少時間が掛かろうとも構わないだろうと考えている。
それが吉と出るか凶と出るか。
~戦場(グレイフィア軍)~
「奴らの動きはどうだ?」
「ダミーの落し穴跡を見つけたようですが、どうも帰還するのがゆっくりなようです。」
「うぅむ。理由がわからないのが少し怖いが、予定通り囲む準備を。」
「了解です。」
ダミーの落し穴と言っている通り、実際に仕掛けた落し穴は最初のたった一つのみだった。
そして残りの物は全てそれっぽく見せて動きを誘導するための物。
それを利用して罠を仕掛けてくるだろうというところまでを考えての布陣を敷く。
これもまた勇輝の提案だ。
暇で入院中は色々な本やラノベ、アニメなどを嗜んでいた勇輝はその知識を活用して軍師の真似事を行っていた。
~ラベスタ帝国陣営~
「そうか。三つか。」
「はっ! しかしながらあからさまでしたのでおそらくはったりかと。」
「わかった。下がっていいぞ。」
「はっ!」
「おそらくタイミングを見計らって奴らは一旦撤退して追撃させる。そして落し穴を避けて移動したところを狙ってくるのだろう。この地形から見て隠れられる場所はこの辺りになるか。なのでまずは第一陣が落し穴を避けるように進軍する。するとそこを狙ってやって来たところですかさず第二陣が攻めて挟撃にしろ。それと、そう思わせて穴の中から……ということもあるやも知れぬし一応警戒しておけ。」
「分かりました。」
(ふぅむ。とりあえずはこれでいいだろう。見たところ勇者は居ないようだしおそらく後の一騎打ちにて出てくる。使い魔は看破されて能力の詳細は分からないと言われたし、この戦いのみで決着をつけたいものだ。)
ラベスタ帝国の大将である将軍ロムスは本国から来た情報を思い出しながらそう考えていた。
~カトレイア邸~
「そろそろ修行に移りましょう。」
「えっ? あ、もうそんな時間か。二人は先に行ってて。僕はちょっとシルフィちゃん達に挨拶してくるから。」
「ちょっと待ってください。私も行きます。ユウキ様は以前も迷子になったのをお忘れですか?」
「うっ! それを言われると……」
「そういう事なら私も行こうかな。一人で先に行っててもつまらないし。(シルフィちゃんって子のことも気になるし)」
話もまとまったので、リルカの先導の元勇者二人はシルフィ達が稽古しているところへと向かった。
「あ、お兄ちゃん!」
「久しぶり、シルフィちゃん。」
「どうしてここに? 用事の方はもう終わったの?」
「まだなんだけどね。でも少し時間が取れたから一旦帰ってきたんだ。今日は忙しいみたいだし、明日少し遊ぼうね。」
「うん! みんなにも伝えてくるね。」
「うん。」
「ふーん。随分と可愛い子だね。」
「そうだね。あんなに元気な姿を見ると和むよね。」
「いや、そういう事じゃないんだけど……」
ちょっとした嫌味のつもりで言った葵だったが、勇輝はそう捉えず話が噛み合っていなかった。
「お兄ちゃん、これ。私達がこの前作ったの。食べてみて。」
戻ってきたシルフィはハンカチに包まれたクッキーのようなものを差し出してきて、勇輝はそれを食べる。
そのクッキーのようなものは若干焦げていたが、十分な甘みがあり美味しく仕上がっていた。
「うん。美味しいね。ただちょっと焦げているから次は気をつけようね。」
「次も食べてくれるの?」
「もちろん。」
「じゃあ、頑張って作るね。」
「期待してるよ。あ、それと僕達はこれから修行だから行くけど、シルフィちゃん達も頑張ってね。」
「うん。」
そうして勇輝達はシルフィ達と別れて、修行を行うのだった。
「あれは一体なんだ!?」
「落とし穴ではないかと。」
「そんなことは分かっている! 何故あれだけ巨大な落し穴が自然崩落するでもなく、大勢の人間が上に来たという絶妙なタイミングで落ちたのかと聞いている!?」
「それは……私には分かりかねます。それよりもまずは減ってしまった千人分の兵力をどのように補うのか、そして、他に落し穴が仕掛けられていないかの確認を最優先すべきかと。」
「ぐぬぬ。忌々しい奴らよ。おい。今すぐ斥候を放ち、速やかに落し穴の位置を確認させろ。いくら我が帝国軍が武勇に優れていようとこれ以上数を減らされては危険かもしれないしな。」
「はっ!」
あの落し穴の仕掛けとしては土魔法で大きな穴を作り、そこに足場を作成する。
しかしそれだけではそんなにたくさんの人は落ちはしないだろうと考えた勇輝がバラエティ番組をヒントにして近くに土魔法を使える者を配置して、その者達に足場を支える柱を作らせる。
後はタイミングを見計らって魔法を解除すれば大量に落ちてくれるというわけだ。
それにもしも敵に気づかれても直ぐに逃げれるように転移魔法が使える者を付けている。
転移魔法が使える者は基本的に攻撃手段が乏しい。
しかし、この作戦ならば僅かな人数で大きな功績を上げることができ、そこに貢献できる為に特別手当が支給される。
つまりはたった一度の転移でボロ儲けできるというわけで転移魔法が使える者達が我こそはと自薦してきた。
ただ、レディックに関しては残念と言わざるをえない。
彼は勇輝達を安全かつ面識のある者がいる場所としてカトレイア邸に送らなければならず、勇者二人を送るが危険もないということで特別手当もかなり安くなっている。
かわいそうに。
~グレイフィア王国陣営~
「報告します。勇者様の考えた落し穴作戦、大成功しています!」
「「「「おぉ。流石は勇者様。」」」」
「戦果はどれくらいですか?」
「約千人ほどかと。これにより現在、我が軍が優勢です。」
「報告ありがとうございます。それで、次の作戦の準備はどうなっていますか?」
「全て完了しています。」
「そうですか。では、次の作戦の準備が整っている。即座に行動できるよう構えていてくれと兵達に伝えてください。」
「はっ!」
「ふうっ。やはり慣れませんね。この独特の空気には。」
「初めてなのですから仕方ありませんよ。それに、立派に務められていますよ。」
「そうだといいのですが。」
リリアは臣下の言葉に苦笑混じりにそう返す。
「それよりも、兵が元気なうちに出来るだけ敵を減らしておかないと。兵の実力も経験も軍としての練度も実績も我が軍は劣っています。少なくとも三千は減らしておかないと。」
「そうですな。その為には混乱している今が頑張りどきですな。」
「はい。」
~戦場(ラベスタ斥候兵)~
「どうだ?」
「あっちに一つ掘り返されたような大きな跡があった。」
「こっちもだ。これで三つか。」
「どうする?」
「どうするとは?」
「もう少しサボ……探すか、それとも本陣に戻るかだ。」
「お前なぁ。流石にサボるのは良く無いだろう。今すぐ帰るべきだろ……敵に見つからないように出来るだけ慎重に、ゆっくりと。」
「よくわかってる~。」
斥候に出た者たちは多少被害が出たものの、自分たちの軍が負けるとはこれっぽっちも思っておらず、多少時間が掛かろうとも構わないだろうと考えている。
それが吉と出るか凶と出るか。
~戦場(グレイフィア軍)~
「奴らの動きはどうだ?」
「ダミーの落し穴跡を見つけたようですが、どうも帰還するのがゆっくりなようです。」
「うぅむ。理由がわからないのが少し怖いが、予定通り囲む準備を。」
「了解です。」
ダミーの落し穴と言っている通り、実際に仕掛けた落し穴は最初のたった一つのみだった。
そして残りの物は全てそれっぽく見せて動きを誘導するための物。
それを利用して罠を仕掛けてくるだろうというところまでを考えての布陣を敷く。
これもまた勇輝の提案だ。
暇で入院中は色々な本やラノベ、アニメなどを嗜んでいた勇輝はその知識を活用して軍師の真似事を行っていた。
~ラベスタ帝国陣営~
「そうか。三つか。」
「はっ! しかしながらあからさまでしたのでおそらくはったりかと。」
「わかった。下がっていいぞ。」
「はっ!」
「おそらくタイミングを見計らって奴らは一旦撤退して追撃させる。そして落し穴を避けて移動したところを狙ってくるのだろう。この地形から見て隠れられる場所はこの辺りになるか。なのでまずは第一陣が落し穴を避けるように進軍する。するとそこを狙ってやって来たところですかさず第二陣が攻めて挟撃にしろ。それと、そう思わせて穴の中から……ということもあるやも知れぬし一応警戒しておけ。」
「分かりました。」
(ふぅむ。とりあえずはこれでいいだろう。見たところ勇者は居ないようだしおそらく後の一騎打ちにて出てくる。使い魔は看破されて能力の詳細は分からないと言われたし、この戦いのみで決着をつけたいものだ。)
ラベスタ帝国の大将である将軍ロムスは本国から来た情報を思い出しながらそう考えていた。
~カトレイア邸~
「そろそろ修行に移りましょう。」
「えっ? あ、もうそんな時間か。二人は先に行ってて。僕はちょっとシルフィちゃん達に挨拶してくるから。」
「ちょっと待ってください。私も行きます。ユウキ様は以前も迷子になったのをお忘れですか?」
「うっ! それを言われると……」
「そういう事なら私も行こうかな。一人で先に行っててもつまらないし。(シルフィちゃんって子のことも気になるし)」
話もまとまったので、リルカの先導の元勇者二人はシルフィ達が稽古しているところへと向かった。
「あ、お兄ちゃん!」
「久しぶり、シルフィちゃん。」
「どうしてここに? 用事の方はもう終わったの?」
「まだなんだけどね。でも少し時間が取れたから一旦帰ってきたんだ。今日は忙しいみたいだし、明日少し遊ぼうね。」
「うん! みんなにも伝えてくるね。」
「うん。」
「ふーん。随分と可愛い子だね。」
「そうだね。あんなに元気な姿を見ると和むよね。」
「いや、そういう事じゃないんだけど……」
ちょっとした嫌味のつもりで言った葵だったが、勇輝はそう捉えず話が噛み合っていなかった。
「お兄ちゃん、これ。私達がこの前作ったの。食べてみて。」
戻ってきたシルフィはハンカチに包まれたクッキーのようなものを差し出してきて、勇輝はそれを食べる。
そのクッキーのようなものは若干焦げていたが、十分な甘みがあり美味しく仕上がっていた。
「うん。美味しいね。ただちょっと焦げているから次は気をつけようね。」
「次も食べてくれるの?」
「もちろん。」
「じゃあ、頑張って作るね。」
「期待してるよ。あ、それと僕達はこれから修行だから行くけど、シルフィちゃん達も頑張ってね。」
「うん。」
そうして勇輝達はシルフィ達と別れて、修行を行うのだった。
0
お気に入りに追加
215
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる