身代わり男装騎士ですが、副騎士団長様に甘く暴かれました

番外編

【番外編】騎士団の交流会９

　一方、ユベルティナはといえば。

（結局、わたしが悪いのよね……）

　と、主のいない執務室で紅茶を淹れて休みながら反省していた。
　今回の騒動は、ユベルティナが禁止されている差し入れをしようとしたのが原因である。
　ロジェを驚かせようと思って、規則をねじ曲げた。完全にユベルティナが悪い。

　なのになんやかんやでロジェとイイコトをしてして、それでなんとなく水に流してしまった。とはいえ、こういうことはキッチリしておきたい。あとでちゃんとロジェに謝ろう。

（それにしても、ロジェ様のアレ……）

　反省しつつも、ユベルティナは今日初めて触らせてもらったロジェの剛直のことを思い出す。

（なかなかに興味深い触り心地だったわね）

　思いの外すべすべしていて、それでいて硬く芯が通っているような、不思議な触り心地だった。手で強く握っているのに皮がスルスルと動くのも面白かった。
　今回の騒動、ユベルティナが悪かったとはいえ、いろいろと発見のある出来事となった。

「うふっ」

　思い出すと、つい笑ってしまう。

（手でしているときのロジェ様、可愛かったな……）

　あの時見せた、ちょっと子供っぽい表情を思い出す。

（また、触らせてくれるかなぁ）

　自分には存在しない部位である。興味は尽きない。
　もちろん反省はしているのだ。反省はしているのだが、好奇心が隠せないユベルティナである。

（でも、あんなに大きいなものが入るなんて……）

　と、ユベルティナは自分で自分の下腹部をさすった。

（それに、そのうち赤ちゃんができるかもしれないわけだし……。そうしたらロジェ様のものなんて比べものにならないくらい大きな物体が通っていくわけでしょ……？　人間の身体って、面白いなぁ）

　しみじみとそんなことを考えながら、ユベルティナは紅茶を口にした。