オッドアイと恋の色

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開幕 由愛の思い

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 私は服を脱ぎ、適当に洗濯機へと投げ入れる。
 お風呂のドアを開け、シャワーを出す。最初は少し冷たい水が出てきたが、次第に暖かいお湯へと変化した。
 私はシャワーを頭っからかぶったままある考え事をしていた。
 明日、恋珀と遊ぶ約束をしている。
 あの日の放課後、恋珀と出会ってからプライベートでも遊ぶくらいには仲良くなっていた。
 そして明日も遊ぼうと話しているのだが、少し問題がある。
 流石に毎日のごとく一緒に遊んでいたら行く所も無くなるし、会話のネタも無くなるという訳だ。
 その打開策としてアイツ、碧斗を呼ぼうと思ったのだが一つ、いや二つだけ問題があった。
 一つはアイツが誘いに乗ってくれるかだ。基本暇してると思うのだが、面倒臭いと言う理由で断られてら元も子もない。
 まぁこの問題は正直そこまでの問題でもない。
 もう一つ、これは個人的問題になのだが、碧斗と恋珀が仲良くなりすぎるのが私にとって物凄く都合が悪い。
 多分、アイツが恋珀にそう簡単に惚れるとは思ってはいないのだが、その逆は考えられるというか、私自身あの子が碧斗の事どう思ってるかなんて知る由も無いので、そこが物凄く不安なのだ。
 そりゃ碧斗は私の彼氏でも何でもないけど、今までボッチ貫き通してた幼馴染がいきなり可愛い子と仲良くなってたら私だって嫉妬の一つくらいする。
 でもこれは私の心の話であって、碧斗や恋珀は一切悪くない。だからこそ余計にどうして良いのか分からないのだ。
 碧斗は私の事どう思ってるのかな。好きって思ってくれてるのかな。
「はー何考えてるんだろ」
 私は悩みを吹き飛ばすかのように大声でそう叫びシャンプーに手を伸ばす。
 こんな事考えてたって何も変わらない。行動しなきゃ何も変わらないのだ。私の気持ちは現状維持なんかで保ってていいものじゃない。
 だから伝えるんだ。自分の気持ちをありのままに。
 そのためにも準備が必要。だから明日は準備期間。
 私は体全体を洗い終え、お風呂を出てすぐ明日の予定を決めるべくスマホとにらめっこを開始するのだった。
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