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第1章

30.子作り2

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 毎晩いろんな体位を試していても、どうやらアレクサンダー様は、後背位が一番お好きみたいで、隙あらば、バックからしたがるので、顔をクッションに押し付けられ、窒息しそうになる。

 せめて、腕を自由にしてくだされば、腕でもカラダを支えることができるのだけど、ずっと上からつるされているので、いい加減しびれてくる。

 ジェニファーは、対面座位か騎乗位が好きかな?自分で好きなように動けるところが好き。

 主導権を持っていないと、なんだか落ち着かない。それは聖女になってからのことかもしれない。神様の方へ人々の関心を向けさせるため、常に主導権を持って導いているから。

 いわば、職業病になっているのかもしれない。

 だからカラダの自由を奪われて、目隠しをされ後ろからというのには、抵抗を感じる。

 その日は、朝からミサを行い、空中クローゼットを通っての巡礼も行って、ヘトヘトの状態で夜のお務めをしたものだから、いつにもましてクタクタの状態だった。

 それなのに、またバックでクッションを顔に押し付ける体勢を余技なくされる。

 1度目のフィニッシュは、なんとか起きていられたが、気が付くと、もう朝で、しっかり寝落ちしていたことに気づかされる。

 寝落ちセックスは、翌日になって、アレクサンダーから、お小言を言われるので、正直、あまり好ましくない。

 素直に寝落ちというから、怒られるので、あまりの気持ちよさに、失神してしまったと言えば、それほど怒られることはない。

 それで何か言われる前に、失神したということにしようと、先手を打つことにするが、なんとなくアレクサンダーは怒っていないことに気づく。それどころか、妙に機嫌がいい。

 何故?

 昨夜は、満足いくまで、ジェニファーを堪能できたことが良かったと、逆にお礼を言われてしまったのだ。

 え?寝てたのに?

 そして、その……時のジェニファーは、すごくかわいくて、魅力的だったとも?

 嘘ぉ!?ひょっとして、二重人格なのか?全然、覚えていないのに、別人格のジェニファーがどこからか出てきたのか?

 よくわからないが、そうとしか考えられない口調に、耳を疑う。

 夫婦の寝室に魔道具を設置して、自分の様子を撮影することにして、セットをしたら、すぐに眠ってしまうことにした。

 翌朝、淫らなジェニファーの姿が映し出され、赤面するも、その間の記憶が全くないということがわかる。

 どうやら、昼間は優等生聖女様、夜は淫らな娼婦のごとき、顔を持っていることがわかる。

 わたくしって、今迄から、時折、意識がぶっ飛ぶことがあったけど、その間、意識を失っているので、たぶん寝ていたと思っていたけど、その意識がぶっ飛んでいる間、とんでもなく淫らになって、夫であるアレクサンダーを翻弄していたことが分かったのだ。

 アレクサンダーは、昼間とのギャップに萌え、アレクサンダーも、こんな姿昼間には絶対見せないという表情で、ジェニファーに接している。

 そして、お互いが心底思いあって尊重しているという愛の姿がそこに映っている。

 信じられない……。

 ということは、昼間のジェファニーは、さっさと休んで、夜のジェファニーにバトンタッチした方が、懐妊する可能性が高いのかもしれないということに、今更ながら気づく。

 昼間のジェニファーは、とにかくなんでも理論づくめでモノを考えるフシがあるが、映像で見ている限り、夜のジェファニーは、本能の赴くままに自由に感じ、自由にアレクサンダーを求めている。

 昼間のジェニファーには、とても真似のできないようなことをアレクサンダーに求めて、甘えている姿は、まさしく女性として魅力的に、魅惑的に映る。

 そこには、昼間のジェニファーがどんなに頑張っても、越えられない一線を軽々と超えている姿があることに驚愕しつつも、今後は、昼間のジェニファーも夜のジェニファーを見習って、その一線を越えていくことを目標に掲げる。
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