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第1章

29.子作り1

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 ジェニファーとアレクサンダーが子宝に恵まれないのは、フィニッシュの時、毎回、どこかに飛んでいることが原因ではと思う。

 他のカップルは動かず、その場でフィニッシュと、場合によれば朝まで繋がっていると聞く。動くから、子供が着床しにくいとアレクサンダーは、どこかから聞いてくる。

 同じようなことを、ジェニファーも聞いてきたばかり。でも、フィニッシュの時、どうしても何かを連想してしまいがちになる。

 だから視覚的に、何も連想しないように、と最初からジェニファーは目隠しをされながら最近は励んでいる。そして、カラダごと動くから、せっかくの子種がまっすぐ子宮に残らず他に漏れ出てしまうのかもしれない。

 アレクサンダーは、王太子という立場にあるから、どうしても子供が必要。このままジェニファーとできなかったら、側室を娶らなければならないと、二人とも追い込まれている。

 その結果、二人が愛し合うベッドを特別注文することになったのだ。子作りベッドと名付けられたそれは、可動式の梁と頭の部分がリクライニングになるもの。

 ちょうどソファぐらいにまで、背もたれ部分が上がる。

 そして、夫婦の寝室には、何重もの防音魔法が張り巡らされる。どんなにはしたない喘ぎ声も、悲鳴も他の部屋や廊下には一切聞こえないという代物で、この部屋でなら安心して、集中して子作りに励めるというもの。

 ジェニファーの両手は頭の上で、鎖で括られ、それを可動式の梁でつられる。梁は前後、上下と自在に動くが、その操作の主導権を握っているのは、ジェニファーではなくアレクサンダーが持つことになったのだ。

 ジェニファーが持つと、梁ごと、どこかに転移してしまう恐れがあるので、という理由。

 ジェニファーは、黒い布で目隠しをされながら、アレクサンダーに跨るように座らされ、下からアレクサンダーがズンズンと突き上げてくる。

 アレクサンダーが腰に手を回し、ジェニファーが落ちないようにしてくれているが、ちょっと不安定な体勢に集中できない。

 「ジェニファーのナカすごく気持ちがいいよ。自分で動いてごらん。」

 そう言われても、よくわからない。

 少し前かがみになると、花芽がアレクサンダーのカラダにぶつかり、こすれ声が出てしまうぐらい気持ちがいい。

 そして少しずつだが、前後左右に動かしてみるとナカの壁のいろんなところにアレクサンダーがぶつかり、快感を呼ぶ。

 気が付けば、前後左右は、円を描くように腰を振り、夢中でアレクサンダーの名前を呼び続ける。

 気持ちよすぎて、背中をのけ反るほどに、ヒクヒクとカラダを震わせ、何度も絶頂に達する。

 アレクサンダーは硬いままで、ズンズンと突き上げてくる。ついに耐えきれなくなった二人は同時にイク。

 どこへも転移しなくて、よかった。

 でもアレクサンダーからは、まだ解放されないまま、そのままの体勢で、アレクサンダーに抱きしめられている。

 今、動くとせっかくの子種が流れ出てしまうと言われて、……でも、この姿勢でいると引力の法則で流れ出てしまうのでは?と不安になるが、両手は上に縛られたままなので、どうすることもできないでいる。

 しばらくすると、アレクサンダーが硬くなっていることに気づく。再び、下からズンズンと突き上げられ、おっぱいを吸われると、先ほどの熱がぶり返したように、アレクサンダーを求め続ける。

 「もっと。もっと。」

 ジェニファーも激しく腰を振ってしまう。再び、絶頂の波に乗り、気を失ってしまう。アレクサンダーは背中の中心を上下にさすり、唇を吸う。右手は、ジェニファーの腰をしっかり抱き、左手はジェニファーの頭を支えて、歯と歯の間をこじ開け、舌を滑り込ませる。

 ジェニファーの口の中を縦横無尽に動き回り、歯列に沿って舐め上げる。そうすることで、より一層アレクサンダーは、征服気分を味わい、興奮度が増していく。

 ジェニファーが気づいたところで、またズンズンを再開し、これを一晩で3回セットをめどにやり続けていく。
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