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第1章
26.里帰り2
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その後もジャガード王家からしつこくジェニファー宛にパーティの出席を、招待状が何度も舞い込む。
夫婦で招待なら、一度ぐらいは行こうと思っていても、いつもなぜかジェニファーにだけ来る招待状に拒否するしかない。
アレクサンダーは、「行っておいで。」と言ってくれるが、内心はどう思っているのかわからない。
ジャガード国には、同級生の貴族令嬢も多数いるから、同窓会のノリで行ってもいいとは思うけど、なんだか、あまり気乗りがしない。
「そんなに難しく考える必要はないと思うよ。気楽に生まれ故郷のパーティに出席すればいい。」
ブレンディ家から、また結婚式に来てくれた同級生の家からも、ひっきりなしに誘われるが、どうしてジェニファーが行かなければならないのか理解できない。
ジェニファーが聖女様になったから、という理由だけではないような気がするから。
ブレンディ家にも、王家の使者の方が何度となく足を運び、聖女様を説得するようにと、言われているらしい。
「あの娘は、もう嫁に行った身ですから、何卒ご容赦を。」と逃げていても、またしばらくすると別の使者の方が見えて、説得してくれと頼まれる。
実家の母上から、幾度となくお小言を言われ、仕方なく重い腰を上げることにした。
でも、パーティにはパートナーが必須だから一人では行かず、アレクサンダー様と一緒なら、という条件付きで参加することになる。
何かあれば、バラード国とコトを構える覚悟はあるのか?という思いを込めて。
王家では、聖女様が参加されるパーティという事前触れ込みのおかげで、ずいぶんたくさんの参加者を集めることになったのだ。
ジェニファーとしては、後にも先にも、これ1回だけの参加のつもりでいる。
パーティ会場となる王城のホールには、もう満員状態で、知り合いを探すのに骨が折れる。
聖女様目当てに近寄ってくる貴族は、ほとんど知らない人ばかりで、ジェニファーはつまらない。
索敵魔法を駆使して、やっと、同級生の令嬢を見つけたと思ったら、国王陛下から声がかかり、気が付けば、アレクサンダー様とはぐれてしまっている。
後で、探せばいいかと思い、陛下の元へ行くと、陛下は相談があると別室に案内されることになる。
陛下の相談は、なんと縁談の申し込みだったので呆れる。だって、ジェニファーはもう結婚しているというのに、それに相手はまだ7歳の王子様というから、さらに驚きを通り越して、内心アホかと思う。
このために、今まで実家に何度も足しげく通い両親を説得していたのかと思うと、もはやそれは嫌がらせにしか思えない所業、結局、王家、いや王族は、カスバートソン家と同じ穴の狢であると思い知らされる。
愛するということの意味がまるで分かっていない。こんな為政者が国王陛下として、君臨している国はもはや終わっている。
返事に言い淀んでいると、何を勘違いしたのか、今度は、国王陛下の愛人、早い話が側妃とならないかというお誘いであった。
「わたくしは、アレクサンダー・フォン・バラードの妻でしてよ。お断りするに決まっておりますでしょうが!」
声を荒げて言ってみたところで、国王陛下はヘラヘラと笑っている。狂っているというよりは、聖女様より自分の方が、立場が上だと勘違いしているよう。
実家を人質にとっているとでも言いたげなのか?
「アレクサンダー殿は、今頃美女に囲まれて、ハーレムを楽しんでおられるよ。」
「なんですって!」
ジェニファーは、アレクサンダーを索敵魔法で探し出して、ロックオンする。そして、陛下の前で、そのまま転移して見せたのだ。
「アレク!何しているの!」
突如、現れた妻の姿にアレクサンダー様は大慌てに慌てふためく。それだけなら明らかに浮気の現場を押さえたことになるが、アレクサンダーは勃起していなかった。
それで、すぐに冷静になり、とにかくもう帰ろうという話で、まとまる。
夫婦で招待なら、一度ぐらいは行こうと思っていても、いつもなぜかジェニファーにだけ来る招待状に拒否するしかない。
アレクサンダーは、「行っておいで。」と言ってくれるが、内心はどう思っているのかわからない。
ジャガード国には、同級生の貴族令嬢も多数いるから、同窓会のノリで行ってもいいとは思うけど、なんだか、あまり気乗りがしない。
「そんなに難しく考える必要はないと思うよ。気楽に生まれ故郷のパーティに出席すればいい。」
ブレンディ家から、また結婚式に来てくれた同級生の家からも、ひっきりなしに誘われるが、どうしてジェニファーが行かなければならないのか理解できない。
ジェニファーが聖女様になったから、という理由だけではないような気がするから。
ブレンディ家にも、王家の使者の方が何度となく足を運び、聖女様を説得するようにと、言われているらしい。
「あの娘は、もう嫁に行った身ですから、何卒ご容赦を。」と逃げていても、またしばらくすると別の使者の方が見えて、説得してくれと頼まれる。
実家の母上から、幾度となくお小言を言われ、仕方なく重い腰を上げることにした。
でも、パーティにはパートナーが必須だから一人では行かず、アレクサンダー様と一緒なら、という条件付きで参加することになる。
何かあれば、バラード国とコトを構える覚悟はあるのか?という思いを込めて。
王家では、聖女様が参加されるパーティという事前触れ込みのおかげで、ずいぶんたくさんの参加者を集めることになったのだ。
ジェニファーとしては、後にも先にも、これ1回だけの参加のつもりでいる。
パーティ会場となる王城のホールには、もう満員状態で、知り合いを探すのに骨が折れる。
聖女様目当てに近寄ってくる貴族は、ほとんど知らない人ばかりで、ジェニファーはつまらない。
索敵魔法を駆使して、やっと、同級生の令嬢を見つけたと思ったら、国王陛下から声がかかり、気が付けば、アレクサンダー様とはぐれてしまっている。
後で、探せばいいかと思い、陛下の元へ行くと、陛下は相談があると別室に案内されることになる。
陛下の相談は、なんと縁談の申し込みだったので呆れる。だって、ジェニファーはもう結婚しているというのに、それに相手はまだ7歳の王子様というから、さらに驚きを通り越して、内心アホかと思う。
このために、今まで実家に何度も足しげく通い両親を説得していたのかと思うと、もはやそれは嫌がらせにしか思えない所業、結局、王家、いや王族は、カスバートソン家と同じ穴の狢であると思い知らされる。
愛するということの意味がまるで分かっていない。こんな為政者が国王陛下として、君臨している国はもはや終わっている。
返事に言い淀んでいると、何を勘違いしたのか、今度は、国王陛下の愛人、早い話が側妃とならないかというお誘いであった。
「わたくしは、アレクサンダー・フォン・バラードの妻でしてよ。お断りするに決まっておりますでしょうが!」
声を荒げて言ってみたところで、国王陛下はヘラヘラと笑っている。狂っているというよりは、聖女様より自分の方が、立場が上だと勘違いしているよう。
実家を人質にとっているとでも言いたげなのか?
「アレクサンダー殿は、今頃美女に囲まれて、ハーレムを楽しんでおられるよ。」
「なんですって!」
ジェニファーは、アレクサンダーを索敵魔法で探し出して、ロックオンする。そして、陛下の前で、そのまま転移して見せたのだ。
「アレク!何しているの!」
突如、現れた妻の姿にアレクサンダー様は大慌てに慌てふためく。それだけなら明らかに浮気の現場を押さえたことになるが、アレクサンダーは勃起していなかった。
それで、すぐに冷静になり、とにかくもう帰ろうという話で、まとまる。
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