【第1章完結】前世女医の公爵令嬢が婚約破棄され、自殺未遂の果てに聖女と崇められる~現代知識と異世界通販で成り上がる

青の雀

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第1章 恋愛

カレーラーメン

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 デュクオールへ行って、わずか2時間ほどでアテレックへ戻ってきたフローレンス次は、また隣の国のアムロピジン国へ向かうこととする。

 いつまでもアテレックにいたら、またブサメンを押し付けられると困るから。出国するよ。とジェームズに伝えて、用意をしていく。といっても特にはない。食料を補給するぐらいである。

 アテレック国を出て街道沿いに進む、今日のランチは実は食べたいものがあって、どうしてもカップラーメンが食べたくて朝からウズウズしているのである。

 お湯を沸かして3分間待つのだぞ。蓋をめくって、割り箸を突っ込んですぐ食べられる。

 ジェームズにも作ってあげたけど、怪訝そうな顔で箸を掴んでいる。フォークのほうが良かった?と言ってフォークを渡すと、美味しいと言いながら、がっついてた。さすが世界の〇sinさん。卵モエビも肉も入っている。足りなかったら、もう一個食べる?と聞いて、また、3分間待つと出来上がり。

 次から次へとカップラーメンを作っていると、近くの商人が寄ってきて、一個分けてくれと言ってきたので、どうせ100円だから、タダであげたよ。お礼にと銀貨1枚よこしてきた。ええ?もらいすぎだよ。あまりのボリようで申し訳ないからカレー味を出してやったら、美味しいと言って、買いたいと言ってきたよ。え?これ売れるの?

 次の街では、商業ギルドに登録して、カップラーメンを売りまくろうかしらね。そしたら冒険者みたいに絡まれないかもしれない。

 次の街に到着してすぐ商業ギルドへ行き、商人として登録したよ。せっかくだから屋台の権利を買って、広場でカップラーメンをいっぱい銀貨一枚(日本円で1000円)で食べさせたら、飛ぶように売れたわ。行列までできるんだから、寒い時は手軽に食べられる携帯食になるものね。おやつとしても食事としても、それなりにお腹が膨れるし、温かいからね。

 屋台で商売をやっていると、また冒険者に絡まれた。どうして?ダンジョンに行くときに携帯食として持っていきたいらしい。1個銀貨一枚ですよ。というと値切られたのよ。100個買うから、金貨8枚にしてくれって、けっこうセコイね。カレー味や違う味もあるよ。と勧めていく。100個単位となれば、箱で買ったほうがいいのかなぁと異世界通販の画面を見る。

 ついでに冒険者の人たちは、「ポーションはあるか?」と聞かれることが多い。ポーションは化粧水ではありません。回復薬ですね。ためしにアリ〇ミンドリンクとユン〇ルを一本ずつサービスで渡す。一口飲んで、「うまい!」と言われ、「そう?」と思いながら、これも注文が入る。マムシドリンクもいいかもしれないけど、鼻血が出ても知らないよ。疲労回復にはいいと思うけど、冒険者が言っている回復薬とは、どんなものだろう?

 ジェームズを実験台にして、マムシ、スッポン、アリナ〇ン、〇ンケル、リ〇ビタンDといろいろ飲んでもらうことにした。 

 アリナ〇ン、〇ンケル、リ〇ビタンDはビタミンB1製剤をドリンクにしたものだから、効き目はだいたいわかる。わからないのは、マムシ、スッポン、コラーゲンが入っているらしいからお肌つるつるすべすべの美容効果しか知らないよ。

 ジェームズは、出したもの全部飲み干してくれる。「どう?」と聞いてもよくわからないみたいだったけど。急に腕立て伏せを始めた時は驚いたわ。なんだか、鼻息を荒くして、そこら辺をジョキングしたと思ったら、大声を出して、落ち着きがなくなったわ。それに暑いみたいで、上半身を裸になって、ちょっと危ない人みたいになったわ。まるでターザンみたい。

 自分でも作ってみようかしら。まずは生理食塩水を用意して、手のひらに神経を集中させてかざしてみる。一瞬金色に光ったけど、これでできたの?できたかどうかわからないから、これもジェームズに飲んでもらったのよ。そしたら、飲んだ直後に押し倒されて……、ジェームズは、必死に何かと戦っている感じだったけど、何と戦っていたの?よくわからない。

 ともかくフローレンス・ポーションもできたみたいね。売り物になるかどうかは不明だけどね。

 ということで、翌日、街を出た。冒険者が戻ってこられて文句言われるの怖いから、さっさと次の街へ向かう。一応、日本で売っている物ばかりを昨日、売ったのだけど、どうも冒険者とはそりが合わないみたい。何かといえば、すぐ大声出して脅すような物言い、好きにはなれない。だから大けがしてても、見て見ぬふりするのよ。

 次の街では、レトルトカレーを出すことにした。カレーぐらいいつでも作れるけど、昨日はカップラーメンだったから、今日はインスタント繋がりで、ク〇レカレーにしたのだ。最近は、ホテル仕様のレトルトもいくつもあって、迷うわ。ご飯も炊けばいいけど、この前異世界へ来て初めて炊飯器を買ったのよ。もう嬉しくって。毎日、お茶漬け食べたわ。えっと、なんだっけ、ああそうそう、サ〇ウのご飯、こしひかりパックをたくさん買ったわ。

 カレーは適当に、順番に買っていって評判がいいものを選んでいくことにする。

 お昼時、いい匂いにつられてお客さんがたくさん来てくれた。やっぱりカレーよね。前世日本の国民食、カレーとラーメン、今日は袋めんもついでに出そうかしら。インスタントのカレーラーメンを作ってみた。高脂血症真っしぐらって感じね。カラダには、悪いけど、ジェームズに試食してもらったら、美味しいって、最近、ジェームズは美味しいとしか言わないから、アテにならない。

 2杯目のカレーを注文した人に食べてもらおう。やっぱり「これはウマイ!」とがっついていたから、美味しかったのかしらね。

 たくさん人が並んでくれるのはいいけど、さばききれないから途中からは、やっぱりカップラーメンのカレー味をバンバン出していくことにした。これなら、3分だから。

 それにお湯さえかけたら食べられるので、テイクアウトにちょうどいい。冒険者に売る気はないけど、一般人ならOKよ。

 そして、フローレンスは、次から次へと街へ到着するたびに屋台でいろいろなものを売って、スイーツからからあげ、お好み焼きからパスタ、ピザ、フレンチに飲茶、サンマの塩焼き、ついにはアルコールまで出したけど、これは失敗だったわ。のん兵衛が昼間から酒臭いにおいをさせて屋台から出ていってくれない。回転率が悪いのである。

 アムロピジン国の王都に到着して、もうやりたいことやりつくした感がある。とりあえず、ここでは家を買おう。小さくてもいいから、クローゼットがある。異空間扉を設置できる家を買うことにする。

 そしたら、いつでもここまでは来れる。各国にそれぞれ、一応目立たないところを拠点に扉はつけてきたけど、第3の故郷のような形で、ここでは家を買うことにした。

 商業ギルドで家を買いたいという旨を伝えると、すぐさま不動産屋がやってきて、いろいろ案件を見せてくれる。

 ひょっとしたら、ここで医者を開業するかもしれないので、待合室と診察室、検査室があるぐらいの大きさがいいと思う。できれば2階を事務所兼住宅になるような物件を中心に探していくことにする。

 ちょっと広いかな?と思うような物件があった。元は貴族の別荘として建てられたもので、家の広さは申し分ないし、部屋の調度品や風呂、台所の水回りすべてに魔石が設置してあり、蛇口をひねっただけで水も温水も思うままに出る。金貨7500枚とお買い得なところが気になるものの、なかなか売れないから、先週値下げしたところだと言われれば、ラッキー?なのかもしれないと思い、即金で買いましたよ。

 これで、アムロピジンでの拠点ができたので、いったん、帰国することにする。
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