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異世界
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あれから3年の月日が過ぎても、クリスティーヌはまだカトリーヌのカラダにいる。
毎晩愛し合ったおかげで、長男長女と子宝に恵まれ、幸せに過ごしている。キャロラインちゃんも、いい再婚相手が見つかったみたいで、よかったわ。
これが本当の第2の人生よね。
ただ、いつかカトリーヌにカラダを返さなければという不安がいつもある。
トミー様は、そういうクリスティーヌの不安を察してか、その時はいつもより激しく愛してくださるから、つい、忘れてしまい、その場での快楽に身をゆだねてしまう。
今日も、激しい真っ最中
「今宵こそは、カトリーヌの不安を聞かせてもらおうか?」
「信じてもらえるかどうか……、あん……。」
「カトリーヌの言うことであれば、どんなことでも信じるさ。」
「……わたくし、……実は、クリスティーヌなのです。」
「!……いつから?」
「トミー様と再会した時から、キャロラインちゃんは、わたくしがカトリーヌのカラダを借りていることをご存知で、承知のうえで、あなた様とのお見合いをセッティングしてくれたのです。ごめんなさい。いつか言わなければと思っていたのです。」
「え……と、確かクリスティーヌは、サンドラの王と結婚したと聞いていたが、不慮の事故で亡くなり、その後を追うように王も亡くなったと聞いていたが……。」
「事故ではありません。わたくしは夫に殺されたのです。自分でもどういう仕組みかわからないのですが、気づけば、妹のカラダに入っていたのです。」
「殺されたって!本当か!なんで、クリスティーヌが殺されなければならないんだ!」
トミー様は怒りながら激しく突いてくださるから、それだけでもう悶絶しそう。
「夫は、少しでも気に入らないことがあると、結婚当初から、わたくしに暴力を振るうようになり、やがてそれがエスカレートしていき、ついには殴り殺されたのです。結婚前は何度も婚約解消を申し入れたのですが、聞き入れてくれなくて。」
「そんなバカな話があるのか!俺は絶対そんなことしない、安心しろ、クリスティーヌ!」
「ええ、ええ。だから、あなた様がわたくしから……、あっ!……ぃぃ……。」
話は中断したまま、トミー様は怒りに任せて、どんどんクリスティーヌを求め、クリスティーヌもそれに応じていく。
結局、朝までぐったりしたまま続く。話は今夜、持ち越そうということになったのだが、再び、トミー様が激昂して、これって、違う意味の暴力では?夜にこの話をするのはよそう。
「話はだいたいわかった。それでクリスティーヌはいつか、カトリーヌにカラダを返さなければならないと思っているということだな?俺が昔から愛していたクリスティーヌであって、よかったとは思うよ。でもね、一生返さなくてもいいかもしれない。その辺のことはわからないけれど。だから、今を生きよう。たとえ、明日、返すことになったとしても、今は今を生きるのがベストだと思うよ。」
いいこと言うわね!
「トミー様がそれでよければ。」
「良いも悪いもないよ。やっぱり俺が昔から愛していたのは、クリスティーヌだけだったということだ。たとえ、どんなに姿かたちが変わろうとも、愛しているよ。クリスティーヌ、でもこれからクリスティーヌ呼びすると変に思われるから、対外的にはカトリーヌ、二人っきりの時はクリスと呼ばせてもらう。それで、いいね?」
「はい、トミー様ありがとう存じます。」
それから半年後怒りの受胎も無事、次女を出産したのだけれど、この次女がどうもカトリーヌの魂をもって生まれ変わってきたみたい。本人は、気づいていないようだが、姉のモノをなんでも欲しがる子で、しつけをするのに苦労をしている。
きっと将来、ひとりの男性をめぐって、取り合いすることになるだろう。
顔立ちも心なしか、姉はクリスティーヌに似ているが、妹はカトリーヌに似ている。
姉のほうは、妹が姉の持ち物を欲しがると、差し出して「あげる。」と言っているものを、クリスティーヌは、
「ダメよ。お姉さまのものを取り上げては、ダメです。」
いちいち、次女を叱っているのだ。その度に次女は泣きわめき、バタバタと手足を動かし駄々を捏ねる。
将来、姉妹の関係性がどうなるかわかっているので、早めに手を打とうか考えるクリスティーヌ。
トミー様と相談しなければ。
「大丈夫さ、大きくなれば、直るよ。」
「何、言っているの?あれは、死んでも直らないものなのよ。妹娘はカトリーヌにそっくり。修道院に預けるのはどうかしらね。」
「俺にとっては、二人とも可愛い娘なんだよ。でもクリスがそうまで言うなら……、わかった。クリスの好きにすればいいよ。そのかわり……。」
また濃厚なキス、その後は、いつものお決まり……。また娘ができて、また姉のモノを欲しがるような子だったら、どうしよう。でも抵抗むなしく、受け入れてしまう。
その子は、男の子だった。よかった。
クリスティーヌは、しばらくの間だけ、修道院に妹娘を預けることにした。妹娘は泣いて抵抗し、「もう二度とお姉さまのものを欲しがりません。」と言い、姉娘は「妹が修道院に入れられるのなら、わたくしも共に行きます。」と言う。けなげね。
それで修道院行きは、流れたのよ、一応ね。
それからは、姉妹喧嘩はしているようだったが、仲良くしているので安心している。
少々キツイお灸だったが効果があったようで何より。
それから瞬く間に月日は流れ、10年が経つ。まだ、クリスティーヌはカトリーヌのカラダにいる。
姉娘は予想通り、生前の若い頃のクリスティーヌに瓜二つの美しい娘に成長。妹娘もそれなりにカトリーヌに似て、まぁまぁの美形。
二人は好みの男性が違うようで、恋バナして仲良くしている。よかった、姉妹でひとりの男性を取り合いして、泥沼化しなくて。
タイプは違うが、モントオール国では有名な美人姉妹として成長したのである。
そしてやがて、二人に縁談が殺到する。母親は腐っても鯛のサンドラ王女であったことから、モントオール王家も放っておかない。
その縁談をトミー様は、全部断ってしまわれる。
「娘たちには、自由な恋愛をしてもらいたい。そして愛する人と結ばれてほしい。」
姉娘は学園の同級生と普通に恋愛結婚する。その3年後、妹娘もまた恋愛結婚するのだが、お相手は、隣国の王子様で互いに一目ぼれしたのだとか……蓼食う虫も好き好き。
二人の息子も結婚し、たくさんの孫に囲まれながら、カトリーヌのカラダに入ったまま幸せな一生に幕を閉じる。
「クリス、愛しているよ。今度生まれ変わってもまた、僕のお嫁さんになってくれる?」
「トミー様、愛しています。あなた様に出会えて幸せでした。きっとまた、いつか。」
毎晩愛し合ったおかげで、長男長女と子宝に恵まれ、幸せに過ごしている。キャロラインちゃんも、いい再婚相手が見つかったみたいで、よかったわ。
これが本当の第2の人生よね。
ただ、いつかカトリーヌにカラダを返さなければという不安がいつもある。
トミー様は、そういうクリスティーヌの不安を察してか、その時はいつもより激しく愛してくださるから、つい、忘れてしまい、その場での快楽に身をゆだねてしまう。
今日も、激しい真っ最中
「今宵こそは、カトリーヌの不安を聞かせてもらおうか?」
「信じてもらえるかどうか……、あん……。」
「カトリーヌの言うことであれば、どんなことでも信じるさ。」
「……わたくし、……実は、クリスティーヌなのです。」
「!……いつから?」
「トミー様と再会した時から、キャロラインちゃんは、わたくしがカトリーヌのカラダを借りていることをご存知で、承知のうえで、あなた様とのお見合いをセッティングしてくれたのです。ごめんなさい。いつか言わなければと思っていたのです。」
「え……と、確かクリスティーヌは、サンドラの王と結婚したと聞いていたが、不慮の事故で亡くなり、その後を追うように王も亡くなったと聞いていたが……。」
「事故ではありません。わたくしは夫に殺されたのです。自分でもどういう仕組みかわからないのですが、気づけば、妹のカラダに入っていたのです。」
「殺されたって!本当か!なんで、クリスティーヌが殺されなければならないんだ!」
トミー様は怒りながら激しく突いてくださるから、それだけでもう悶絶しそう。
「夫は、少しでも気に入らないことがあると、結婚当初から、わたくしに暴力を振るうようになり、やがてそれがエスカレートしていき、ついには殴り殺されたのです。結婚前は何度も婚約解消を申し入れたのですが、聞き入れてくれなくて。」
「そんなバカな話があるのか!俺は絶対そんなことしない、安心しろ、クリスティーヌ!」
「ええ、ええ。だから、あなた様がわたくしから……、あっ!……ぃぃ……。」
話は中断したまま、トミー様は怒りに任せて、どんどんクリスティーヌを求め、クリスティーヌもそれに応じていく。
結局、朝までぐったりしたまま続く。話は今夜、持ち越そうということになったのだが、再び、トミー様が激昂して、これって、違う意味の暴力では?夜にこの話をするのはよそう。
「話はだいたいわかった。それでクリスティーヌはいつか、カトリーヌにカラダを返さなければならないと思っているということだな?俺が昔から愛していたクリスティーヌであって、よかったとは思うよ。でもね、一生返さなくてもいいかもしれない。その辺のことはわからないけれど。だから、今を生きよう。たとえ、明日、返すことになったとしても、今は今を生きるのがベストだと思うよ。」
いいこと言うわね!
「トミー様がそれでよければ。」
「良いも悪いもないよ。やっぱり俺が昔から愛していたのは、クリスティーヌだけだったということだ。たとえ、どんなに姿かたちが変わろうとも、愛しているよ。クリスティーヌ、でもこれからクリスティーヌ呼びすると変に思われるから、対外的にはカトリーヌ、二人っきりの時はクリスと呼ばせてもらう。それで、いいね?」
「はい、トミー様ありがとう存じます。」
それから半年後怒りの受胎も無事、次女を出産したのだけれど、この次女がどうもカトリーヌの魂をもって生まれ変わってきたみたい。本人は、気づいていないようだが、姉のモノをなんでも欲しがる子で、しつけをするのに苦労をしている。
きっと将来、ひとりの男性をめぐって、取り合いすることになるだろう。
顔立ちも心なしか、姉はクリスティーヌに似ているが、妹はカトリーヌに似ている。
姉のほうは、妹が姉の持ち物を欲しがると、差し出して「あげる。」と言っているものを、クリスティーヌは、
「ダメよ。お姉さまのものを取り上げては、ダメです。」
いちいち、次女を叱っているのだ。その度に次女は泣きわめき、バタバタと手足を動かし駄々を捏ねる。
将来、姉妹の関係性がどうなるかわかっているので、早めに手を打とうか考えるクリスティーヌ。
トミー様と相談しなければ。
「大丈夫さ、大きくなれば、直るよ。」
「何、言っているの?あれは、死んでも直らないものなのよ。妹娘はカトリーヌにそっくり。修道院に預けるのはどうかしらね。」
「俺にとっては、二人とも可愛い娘なんだよ。でもクリスがそうまで言うなら……、わかった。クリスの好きにすればいいよ。そのかわり……。」
また濃厚なキス、その後は、いつものお決まり……。また娘ができて、また姉のモノを欲しがるような子だったら、どうしよう。でも抵抗むなしく、受け入れてしまう。
その子は、男の子だった。よかった。
クリスティーヌは、しばらくの間だけ、修道院に妹娘を預けることにした。妹娘は泣いて抵抗し、「もう二度とお姉さまのものを欲しがりません。」と言い、姉娘は「妹が修道院に入れられるのなら、わたくしも共に行きます。」と言う。けなげね。
それで修道院行きは、流れたのよ、一応ね。
それからは、姉妹喧嘩はしているようだったが、仲良くしているので安心している。
少々キツイお灸だったが効果があったようで何より。
それから瞬く間に月日は流れ、10年が経つ。まだ、クリスティーヌはカトリーヌのカラダにいる。
姉娘は予想通り、生前の若い頃のクリスティーヌに瓜二つの美しい娘に成長。妹娘もそれなりにカトリーヌに似て、まぁまぁの美形。
二人は好みの男性が違うようで、恋バナして仲良くしている。よかった、姉妹でひとりの男性を取り合いして、泥沼化しなくて。
タイプは違うが、モントオール国では有名な美人姉妹として成長したのである。
そしてやがて、二人に縁談が殺到する。母親は腐っても鯛のサンドラ王女であったことから、モントオール王家も放っておかない。
その縁談をトミー様は、全部断ってしまわれる。
「娘たちには、自由な恋愛をしてもらいたい。そして愛する人と結ばれてほしい。」
姉娘は学園の同級生と普通に恋愛結婚する。その3年後、妹娘もまた恋愛結婚するのだが、お相手は、隣国の王子様で互いに一目ぼれしたのだとか……蓼食う虫も好き好き。
二人の息子も結婚し、たくさんの孫に囲まれながら、カトリーヌのカラダに入ったまま幸せな一生に幕を閉じる。
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