ワンナイトラブから玉の輿婚へ 結婚してから始まる恋愛

青の雀

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オフィスラブ

17.捏造

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 ザー。

 「んふ……。あっ。だめ……。んん……。」

 いつものルーティンで正常位と後背位と騎乗位を済ませ、二人で仲良くシャワーを浴びている。

 正彦がまた、ムクムクと大きくなって、美織のカラダを好きに弄っている。

 「美織が可愛すぎて、ダメだ。ベッドまで、もたない。ここでするけど、良いか?」

 いいも悪いもない。それは、美織も望んでいることで、バスタブの底に手を突き、尻を高く上げる。幸い、お湯は流している。

 「あっ。美織のナカ気持ちいい。好きだよ、愛している。」

 しばらくの律動の後、引き抜いて、床に向かって、白濁のものを吐き出す。

 再び、抱き合って、バスローブのまま、ベッドでイチャイチャして、目覚めたら、チェックアウトの時間まで、後30分に迫っていたから、大慌てで着替える。

 朝ごはんも食べずに洗顔だけを済ませて、チェックアウトして、都内までの直行バスで帰ることにした。

 バスの出発時間まで、まだあったので、今すぐ食べられるお菓子やパンに飲み物などを買う。

 電車で移動となると、こういう買い食いができない。

 結局、デズニーでは、お土産らしいものは何一つ買わないで、アトラクションや正彦に絶叫してばかりだと思い、恥ずかしくなってしまう。

 そのことを言うと、

 「いいよ。股来たときに、お土産を買えばいいし、俺に絶叫してくれたことは嬉しいよ。」

 都内に戻ってきてから、ブランチを食べ、映画を観て、お買い物をして、帰路につく。ずっと、正彦と手をつないだまま移動していたけど、それを会社の人に見られているなどとは、思ってもみなかったこと。

 正彦は、ずっとサングラスをかけたままだったというのに、どうしてわかったのかしら?



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-



 翌日、会社へ行くと、ヒソヒソと陰口をされていることがわかる。

 こういう時、同じ部署に同期がいると便利だけど、村上君はもういない。

 経理部に入った途端、それまで噂話で盛り上がっていた連中が急におとなしくなり、自分の席へと戻っていく。「おはようございます。」と挨拶しても、返事もしてくれないことから薄々気づいたのだ。

 思い当たるということがあれば、1泊2日のデートぐらいなもの。それか、花金の正彦の車に乗って、高級ブティックへお買い物したことぐらい。

 いずれにせよ、金曜日夜から~日曜日までの行動を目撃されたのだろうと思う。

 言いたい奴には、言わせておけ。たぶん、正彦もきっと、そう言うに違いないから、家に帰っても、正彦の耳には入れず、黙っていたことがよくない結果を招いてしまう。

 なんと、社内に出回っていた噂は、美織が不倫をしているというもので、それもウチのCMタレントの男性モデルと手をつないで、ラブホテルから出てきたというから驚いてしまって、言葉もない。

 どうして、そんな根も葉もないうわさを捏造してまで、広めるのか?ということ。

 美織は、社長室に呼ばれ、説明を求められる。

 「実は、月曜日の朝から、その噂でもちきりだったのですが、いつものことだろうと思って、放っておいたのがいけなかったのです。私の不注意です。」

 「たぶんデズニーホテルをラブホテルに置き換えられただけだと思うが、金曜の夜から今朝まで、ずっと俺が一緒だったってことでアリバイは完ぺきだが、そのことはまだ社内には伏せておきたいのだ。すまないね。」

 その噂の発信源が秘書課だということが、正彦の口から漏らされさらに驚く。

 「本格的に、毒花を叩きつぶす時が来たようだ。しばらく、我慢してくれ。」

 「わかりました。社長のことを信じて、お任せします。」

 失礼します。と社長室の扉を開け、退室した時、前から毒花がやってきて、会釈して通り過ぎようとしたところ、なんと!毒花は手に持っていた熱湯をわざと、美織にぶっかけたのだ。

 「きゃぁっー!」

 その叫び声に驚いて、役員室の扉が一斉に開いた。
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