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オフィスラブ
15.デート
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連れていかれたのは、遊園地。
東京デズニーランドだったから、びっくりしちゃった。
今まで一度も行ったことがないので、よく知らなかった。休みの日だからか、親子連れにカップルの姿がやたら多い。そうか。美織が知らなかっただけで、ここはデートスポットだったのね。
「車で、とも思ったけど、夜にアルコールを飲みたいから、交通機関で行くことにしたのだよ。帰りは直通バスもあるし、ゆっくり帰ればいいからね。」
家を出てから、ずっと恋人つなぎのまま歩く。
これでは、夫婦というより恋人同士になったみたいな気分にドキドキが止まらない。
ビッグサンダーにスプラッシュにガジェットと、絶叫系に乗ると、気分爽快、怖いしドキドキするけど、嫌なことすべて吹き飛ばしてくれる爽快感がたまらない。
アリスのティーカップも目が回るけど、ずっと正彦が手をつないで側にいてくれるので安心する。
空飛ぶダンボちゃんも可愛いし、本当におとぎの国にいるみたいな気持ちになってくる。いつしか、隣にいる正彦が王子様に見えたりして?暗示って、恐ろしいわ。
正彦のことがつい、本当の夫のような気がしてくるもの。
今だけでも、今日だけでも、このひとときだけでも、夫と思っていてもいいかしら。
そう思っていると、ふと正彦と目が合う。
正彦は優しく微笑んでくれる。なんだか、幸せだわ。美織を抱き寄せ、チュっとキスをしてくる。
他の子供たちの目の前で、なんてこと、やらかしてくれているの!思わず怒るも、よその子供さんは、
「本物の王子様とお姫様がいたよ。」
キャッキャ。騒いでいるので、まんざらでもない気分がする。
ピクニックエリアに移動して、お弁当を磁路げることにしたのだが、デズニーに行くって、前もって言ってくれていたら、お弁当なんて、持参しなかったのに。
「俺は、どんなに美味い飯や、高級店の飯よりも美織が作ってくれた弁当の方が最高に美味い。ありがとう。だから、気にするな。食べようぜ。」
おにぎりとサンドイッチ、好きな方を選んでと言うと、これもみな半分ずつに食べることになった。正彦のこういう優しいところが好き。
「今日は、連れて来てくれて、ありがとう。こんな幸せなところはないわ。また、連れて来てね。」
「お安い御用さ。美織が悦んでくれるなら、いつでも行くよ。なんなら、年間パス買おうか?」
「うふふ。ありがとう正彦、大好き。」
うっかり、口が滑ってしまった。
正彦の方を見ると、大きく目を見開いている。
「あのさ。美織、もう一度行ってくれる?」
「え?何を?ありがとう正彦?」
「いや、その後。」
「また、連れて来てね。」
「いや、その後。」
「へ?」
なんとか、美織は大好きといったことを隠そうとしている。だって契約結婚なのに、感情をうっかり出してしまったから、しきりに反省する。
「ごめんなさい。もう、言いませんから、許して?」
「許すも何も、今日はいい日だ!俺も、前からずっと美織のことが大好きで、愛していたんだ。だから、美織が俺のことが好きだと言ってくれて、天にも昇るような気持ちでいるんだ。ありがとう。俺も美織を愛しています。」
「うそ!そしたら、なんで契約結婚だなんて、言ったの?おかしいじゃない?最初から好きだと言ってくれていたら、こんなに寂しい思いをすることもなかったのに。」
「え、え?美織の寂しさの原因は、俺?俺にあったってこと?ごめん。気が付かなかったよ。本当にごめん。」
「許さない!さんざん、人を抱き散らかして。私は、好きでもない男性に抱かれるような女ではないのよ!正彦のことが好きだったから、かなわぬ恋心を必死で抑えてきたのよ。それなのに。」
ポロポロと大粒の涙をこぼす。
すると、正彦は今度こそ、力強くギュッと抱きしめてくれて、耳元で何度も囁き続けてくれた。
「愛している。」
東京デズニーランドだったから、びっくりしちゃった。
今まで一度も行ったことがないので、よく知らなかった。休みの日だからか、親子連れにカップルの姿がやたら多い。そうか。美織が知らなかっただけで、ここはデートスポットだったのね。
「車で、とも思ったけど、夜にアルコールを飲みたいから、交通機関で行くことにしたのだよ。帰りは直通バスもあるし、ゆっくり帰ればいいからね。」
家を出てから、ずっと恋人つなぎのまま歩く。
これでは、夫婦というより恋人同士になったみたいな気分にドキドキが止まらない。
ビッグサンダーにスプラッシュにガジェットと、絶叫系に乗ると、気分爽快、怖いしドキドキするけど、嫌なことすべて吹き飛ばしてくれる爽快感がたまらない。
アリスのティーカップも目が回るけど、ずっと正彦が手をつないで側にいてくれるので安心する。
空飛ぶダンボちゃんも可愛いし、本当におとぎの国にいるみたいな気持ちになってくる。いつしか、隣にいる正彦が王子様に見えたりして?暗示って、恐ろしいわ。
正彦のことがつい、本当の夫のような気がしてくるもの。
今だけでも、今日だけでも、このひとときだけでも、夫と思っていてもいいかしら。
そう思っていると、ふと正彦と目が合う。
正彦は優しく微笑んでくれる。なんだか、幸せだわ。美織を抱き寄せ、チュっとキスをしてくる。
他の子供たちの目の前で、なんてこと、やらかしてくれているの!思わず怒るも、よその子供さんは、
「本物の王子様とお姫様がいたよ。」
キャッキャ。騒いでいるので、まんざらでもない気分がする。
ピクニックエリアに移動して、お弁当を磁路げることにしたのだが、デズニーに行くって、前もって言ってくれていたら、お弁当なんて、持参しなかったのに。
「俺は、どんなに美味い飯や、高級店の飯よりも美織が作ってくれた弁当の方が最高に美味い。ありがとう。だから、気にするな。食べようぜ。」
おにぎりとサンドイッチ、好きな方を選んでと言うと、これもみな半分ずつに食べることになった。正彦のこういう優しいところが好き。
「今日は、連れて来てくれて、ありがとう。こんな幸せなところはないわ。また、連れて来てね。」
「お安い御用さ。美織が悦んでくれるなら、いつでも行くよ。なんなら、年間パス買おうか?」
「うふふ。ありがとう正彦、大好き。」
うっかり、口が滑ってしまった。
正彦の方を見ると、大きく目を見開いている。
「あのさ。美織、もう一度行ってくれる?」
「え?何を?ありがとう正彦?」
「いや、その後。」
「また、連れて来てね。」
「いや、その後。」
「へ?」
なんとか、美織は大好きといったことを隠そうとしている。だって契約結婚なのに、感情をうっかり出してしまったから、しきりに反省する。
「ごめんなさい。もう、言いませんから、許して?」
「許すも何も、今日はいい日だ!俺も、前からずっと美織のことが大好きで、愛していたんだ。だから、美織が俺のことが好きだと言ってくれて、天にも昇るような気持ちでいるんだ。ありがとう。俺も美織を愛しています。」
「うそ!そしたら、なんで契約結婚だなんて、言ったの?おかしいじゃない?最初から好きだと言ってくれていたら、こんなに寂しい思いをすることもなかったのに。」
「え、え?美織の寂しさの原因は、俺?俺にあったってこと?ごめん。気が付かなかったよ。本当にごめん。」
「許さない!さんざん、人を抱き散らかして。私は、好きでもない男性に抱かれるような女ではないのよ!正彦のことが好きだったから、かなわぬ恋心を必死で抑えてきたのよ。それなのに。」
ポロポロと大粒の涙をこぼす。
すると、正彦は今度こそ、力強くギュッと抱きしめてくれて、耳元で何度も囁き続けてくれた。
「愛している。」
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