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2.生徒会室で
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クリストファーは、あの日のことがどうしても忘れられずにいた。目の前で女子生徒が倒れた日のこと。
なぜか助けなければ、と勝手に身体が動き、お姫様抱っこをした途端、今まで嗅いだようなことがない甘美な匂いに鼻をくすぐられ、包まれてしまったのだ。
もう、ずっとこうしていたいような気持ち、なぜだかわからない。
この匂いを誰か他の者に奪われたくないような気持になってしまったのだ。
なぜだかわからない。もう一度、あの匂いを嗅ぎたい。だから、あの女子生徒が通学してくるのを心待ちにしている。
それに、抱いたときのあの柔らかな感触もまだ覚えている。自分には、アイリスがいるのだから、と心を落ち着かせようとするも、どうしても、あの女子生徒を裸にして、その上に自分が覆いかぶさっている妄想が頭から離れられない。
きっと柔らかくて、甘美な匂いがたまらなく興奮させるのだろうな。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
「ミッシェル、本当に大丈夫か?まだ、休学していてもいいと思うぞ?」
「遅れた授業が困りますもの。」
「真面目だな。もうダニエルはいないから、いいようなものだがな。」
「え?ダニエル様は、学園を辞められたのですか?」
「そら、そうだろ?婚約者をキズモノにして、自分だけが学園に通い続けることなどができるのは、王太子殿下ぐらいのものだ。」
「ええ!王太子殿下がアイリス様と婚約破棄されたのでございますか?」
「違う。違う。たとえ話の話。まあ、ミッシェルは、ブラウンの配慮で、キズモノにならなかったのだから、修道院に行くこともない。だから、学園に行っていいのだが、大丈夫か?」
ああ、なるほど。父は、ミッシェルが学園で好奇の目にさらされることを恐れているのだ。たださえ、幼い頃よりの婚約者から、学園のカフェ内で、婚約破棄されてしまったのだから、行き辛いということと、ダニエルが通学していたら、どんな顔して、会えばいいかわからないところ。
でも、目覚めた時の説明では、ダニエルは廃嫡され、ブラウンの家から追い出されたみたいな話を聞いた記憶がある。
だから、今日行っても、絶対にダニエルに会うことはない。課題の半分は、クリアしたわけだから、好奇の目にさらされることぐらい、どうってことないのだ。
学園は、乙女ゲームの世界だから、モブのミッシェルには、何の関係もない世界。せいぜい、ヒロインと悪役令嬢が派手に、ドンパチやらかしてくださいな。
それなのに、なんでこうなった?
くちゅ、くちゅ、くちゅ。
「可愛いなぁ。ミッシェルは、好きだよ。ミッシェルのそのいやらしい顔。そそられる。」
「あ、あの、殿下?こんなところをアイリス様に見つかりでもしたら、大変なことになってしまうのでは、ございませんこと?」
通学したら、王太子殿下から、いきなり生徒会室に連れ込まれ、制服を脱がされ、今に至る。
「大丈夫だ。この部屋には防音魔法と隠ぺい魔法をかけ、その上に幻惑魔法の視覚誤認まで発動させてあるから。部屋に入っても、気配すら感じ取れんよ。」
「あっ。あっ。あっ。あっ。……何かが来る!……お許しを……。」
「ダメだ。抑えられない。挿れてもいいか?いや、まてよ。こういう時は指で広げるといいと、閨教育で行っていたな。」
王太子殿下は、ミッシェルの花弁の中心部を指で刺す。
ミッシェルは激痛が走り、殿下の背中に爪を立ててしまう。
「お許しを。お許しを。」
「いいよ。痛ければ、俺の背中に爪を立てろ。それとな、感じているときはイクと言いなさい。」
「いく?」
「そうだ。いい子だ。」
痛がっているミッシェルを慰めるかのような優しいキスが何度も落とされる。それで、少しずつ、この現状を受け入れようとしているが……なんで、こうなった?という思いは消えない。
なぜか助けなければ、と勝手に身体が動き、お姫様抱っこをした途端、今まで嗅いだようなことがない甘美な匂いに鼻をくすぐられ、包まれてしまったのだ。
もう、ずっとこうしていたいような気持ち、なぜだかわからない。
この匂いを誰か他の者に奪われたくないような気持になってしまったのだ。
なぜだかわからない。もう一度、あの匂いを嗅ぎたい。だから、あの女子生徒が通学してくるのを心待ちにしている。
それに、抱いたときのあの柔らかな感触もまだ覚えている。自分には、アイリスがいるのだから、と心を落ち着かせようとするも、どうしても、あの女子生徒を裸にして、その上に自分が覆いかぶさっている妄想が頭から離れられない。
きっと柔らかくて、甘美な匂いがたまらなく興奮させるのだろうな。
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「ミッシェル、本当に大丈夫か?まだ、休学していてもいいと思うぞ?」
「遅れた授業が困りますもの。」
「真面目だな。もうダニエルはいないから、いいようなものだがな。」
「え?ダニエル様は、学園を辞められたのですか?」
「そら、そうだろ?婚約者をキズモノにして、自分だけが学園に通い続けることなどができるのは、王太子殿下ぐらいのものだ。」
「ええ!王太子殿下がアイリス様と婚約破棄されたのでございますか?」
「違う。違う。たとえ話の話。まあ、ミッシェルは、ブラウンの配慮で、キズモノにならなかったのだから、修道院に行くこともない。だから、学園に行っていいのだが、大丈夫か?」
ああ、なるほど。父は、ミッシェルが学園で好奇の目にさらされることを恐れているのだ。たださえ、幼い頃よりの婚約者から、学園のカフェ内で、婚約破棄されてしまったのだから、行き辛いということと、ダニエルが通学していたら、どんな顔して、会えばいいかわからないところ。
でも、目覚めた時の説明では、ダニエルは廃嫡され、ブラウンの家から追い出されたみたいな話を聞いた記憶がある。
だから、今日行っても、絶対にダニエルに会うことはない。課題の半分は、クリアしたわけだから、好奇の目にさらされることぐらい、どうってことないのだ。
学園は、乙女ゲームの世界だから、モブのミッシェルには、何の関係もない世界。せいぜい、ヒロインと悪役令嬢が派手に、ドンパチやらかしてくださいな。
それなのに、なんでこうなった?
くちゅ、くちゅ、くちゅ。
「可愛いなぁ。ミッシェルは、好きだよ。ミッシェルのそのいやらしい顔。そそられる。」
「あ、あの、殿下?こんなところをアイリス様に見つかりでもしたら、大変なことになってしまうのでは、ございませんこと?」
通学したら、王太子殿下から、いきなり生徒会室に連れ込まれ、制服を脱がされ、今に至る。
「大丈夫だ。この部屋には防音魔法と隠ぺい魔法をかけ、その上に幻惑魔法の視覚誤認まで発動させてあるから。部屋に入っても、気配すら感じ取れんよ。」
「あっ。あっ。あっ。あっ。……何かが来る!……お許しを……。」
「ダメだ。抑えられない。挿れてもいいか?いや、まてよ。こういう時は指で広げるといいと、閨教育で行っていたな。」
王太子殿下は、ミッシェルの花弁の中心部を指で刺す。
ミッシェルは激痛が走り、殿下の背中に爪を立ててしまう。
「お許しを。お許しを。」
「いいよ。痛ければ、俺の背中に爪を立てろ。それとな、感じているときはイクと言いなさい。」
「いく?」
「そうだ。いい子だ。」
痛がっているミッシェルを慰めるかのような優しいキスが何度も落とされる。それで、少しずつ、この現状を受け入れようとしているが……なんで、こうなった?という思いは消えない。
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