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新しい出会い
24.騒動
しおりを挟む 「……んふっ……。……あっ……。……っっ……。」
ジャクリーンはカラダを痙攣させながら、のけ反っている。あれから何度もイきすぎて、もう声も出ない。
「キスマークを付けたいけれど、侍女に変に思われるかもしれないからやめとくよ。それより、明日あたりエドモンド殿下がこちらの学園に来られるかもしれないよ。」
「!」
のけ反るほどの快感に冷水を浴びせられているのかと思えるほど、一気に覚めてくる。
「どういうこと?」
「決まっているだろ?ジャッキーのことを追いかけてに。」
「うっそ!?なんで?婚約者でもないのに。」
「エドモンド殿下は、心配で仕方がないのだよ。初恋の片思いの相手が遠い隣国の学園に留学したとあっては、ブルオードの輩にジャクリーンをとられてしまうのではないかと心配して、国王陛下に頼み込んだみたいだよ。ちなみに、弟のアルフレッドも一緒に行くよ。」
「ああん、もっと。もっと。奥まで突いてー。イヤなこと忘れさせて、お願い。」
「こうか?」
シャルマン様は激しく腰を動かされる。
「イイ!愛しているわ。」
「俺もだ。ジャクリーンは、誰にも渡さない。愛している。」
二人同時に果て、その後、ベッドでまだイチャイチャしながら、
「ね。この部屋で同棲しないか?」
「え?寮の中のマンションで暮らすってこと?」
「そうさ。それなら安心して、学園に行ける。」
「いいわね。侍女を一人帰らせようか?」
「今、何人?」
「わたくしのところで2人、エルモアのところにも2人。後、護衛騎士がそれぞれ3名ずつついてきている。」
「それだけ大所帯なら、そのままにしといたほうがいいよ。なんせ、あのエドモンドが来るなら、ジャッキーを一人にさせたくない。」
「寝るときになったら、こっそり、マンションに行った方がいいわね?」
「俺が夜這いをかけてもいいがな。」
クスクスと笑いあって、一緒にお風呂で洗い相っこする。
毎日のことだから、1日1回にしようという約束にしている。どうしてもムラムラ感が取れないときだけ、2回することにしている。
コンドームがなくなれば、最近は、シャルマン様が地下室の扉を開けて、地上のドラッグストアで買ってきてくださる。Suicaでの電子決済だから、時々はチャージを忘れないようにしなければならないけど、ジャクリーンにとっては楽になった。
「ああ、そうだ。忘れるところだった。ドワーフの親父さんが「ヘネシー」が欲しいと言っていたよ。」
「ああ、あれはなかなか手に入らないものだからお礼にしたのよ。」
「なるほど今は、もう手に入らないってことだね。わかった。伝えておくよ。」
あのヘネシーは患者さんがお礼に持ってきたものだった。本当は大学病院の医師は、患者さんからそうした賄賂に似た贈り物を受け取ってはいけない規定がある。
でも、その患者さんはもう一生酒断ちをしなければならなかった命を私が助けたと思っていらっしゃって、どうしても受け取ってもらえないなら、今すぐこの口火を切って、飲み干すとまでおっしゃったから、渋々ながら受け取ったもので、それをずっと戸棚の奥にしまい込んでいたものだったのだ。
そのブランデーは医者としての私にとっても、大切な宝物だったもの、だからこそ、お礼に差し上げたものなのよ。
でもドワーフのオジサンが気に入ってくれてよかったとも、思っている。
翌日になり、オルブライト国からブルオード国に対して、厳重抗議が行き、学園長と寮長、寮母全員がブルオード国から出頭命令が出て、そのまま投獄されたと聞く。
無礼を働いただけでなく、若い学生を罠に嵌め陥れようとした罪は重い。学園長と寮長は、それを窘める立場にありながら、一緒に乗っかってしまったのだから、連帯責任を問われても致し方がない。
まして、今日、明日にでも王太子殿下御一行様が留学されるというタイミングで起こった不祥事。どうしてももみ消しにできない事情がブルオード側にある。
この事件をきっかけに学園にアナザーライト家の美男美女が留学に来ているという噂が広まることにより、思わぬ波紋が待ち受けていることにまだ気づいていない。
王族がこぞって、アナザーライト家の美男美女を見に来るという騒ぎが起きる。
エルモアはまだしも、ジャクリーンが「美の女神さま」、「聖女様」と崇められることは我慢の限界で、即刻退学して、オルブライトに帰ろうかとまで、思いつめる。
ジャクリーンは女医で、決して女神さまでも、ましてや聖女様でもないといくら主張しても誰も聞いてくれない。
半ば揶揄して、面白がっているに過ぎない。
それを陰ながら、ずっと支え続けてくれたのが、婚約者のシャルマン様の存在、シャルマン様も実のところ、ジャクリーン聖女説を否めない立場なのだが、それを言っちゃおしまいよとばかりに、ジャクリーンを支え続けてくださる。
それでもジャクリーンの負担にならないように、時に励まし、時に甘やかし、で、ずっとジャクリーンに寄り添い続けてくださった。
その甲斐あり、心の健康を取り戻し、今日も元気で学園に行く。
ジャクリーンはカラダを痙攣させながら、のけ反っている。あれから何度もイきすぎて、もう声も出ない。
「キスマークを付けたいけれど、侍女に変に思われるかもしれないからやめとくよ。それより、明日あたりエドモンド殿下がこちらの学園に来られるかもしれないよ。」
「!」
のけ反るほどの快感に冷水を浴びせられているのかと思えるほど、一気に覚めてくる。
「どういうこと?」
「決まっているだろ?ジャッキーのことを追いかけてに。」
「うっそ!?なんで?婚約者でもないのに。」
「エドモンド殿下は、心配で仕方がないのだよ。初恋の片思いの相手が遠い隣国の学園に留学したとあっては、ブルオードの輩にジャクリーンをとられてしまうのではないかと心配して、国王陛下に頼み込んだみたいだよ。ちなみに、弟のアルフレッドも一緒に行くよ。」
「ああん、もっと。もっと。奥まで突いてー。イヤなこと忘れさせて、お願い。」
「こうか?」
シャルマン様は激しく腰を動かされる。
「イイ!愛しているわ。」
「俺もだ。ジャクリーンは、誰にも渡さない。愛している。」
二人同時に果て、その後、ベッドでまだイチャイチャしながら、
「ね。この部屋で同棲しないか?」
「え?寮の中のマンションで暮らすってこと?」
「そうさ。それなら安心して、学園に行ける。」
「いいわね。侍女を一人帰らせようか?」
「今、何人?」
「わたくしのところで2人、エルモアのところにも2人。後、護衛騎士がそれぞれ3名ずつついてきている。」
「それだけ大所帯なら、そのままにしといたほうがいいよ。なんせ、あのエドモンドが来るなら、ジャッキーを一人にさせたくない。」
「寝るときになったら、こっそり、マンションに行った方がいいわね?」
「俺が夜這いをかけてもいいがな。」
クスクスと笑いあって、一緒にお風呂で洗い相っこする。
毎日のことだから、1日1回にしようという約束にしている。どうしてもムラムラ感が取れないときだけ、2回することにしている。
コンドームがなくなれば、最近は、シャルマン様が地下室の扉を開けて、地上のドラッグストアで買ってきてくださる。Suicaでの電子決済だから、時々はチャージを忘れないようにしなければならないけど、ジャクリーンにとっては楽になった。
「ああ、そうだ。忘れるところだった。ドワーフの親父さんが「ヘネシー」が欲しいと言っていたよ。」
「ああ、あれはなかなか手に入らないものだからお礼にしたのよ。」
「なるほど今は、もう手に入らないってことだね。わかった。伝えておくよ。」
あのヘネシーは患者さんがお礼に持ってきたものだった。本当は大学病院の医師は、患者さんからそうした賄賂に似た贈り物を受け取ってはいけない規定がある。
でも、その患者さんはもう一生酒断ちをしなければならなかった命を私が助けたと思っていらっしゃって、どうしても受け取ってもらえないなら、今すぐこの口火を切って、飲み干すとまでおっしゃったから、渋々ながら受け取ったもので、それをずっと戸棚の奥にしまい込んでいたものだったのだ。
そのブランデーは医者としての私にとっても、大切な宝物だったもの、だからこそ、お礼に差し上げたものなのよ。
でもドワーフのオジサンが気に入ってくれてよかったとも、思っている。
翌日になり、オルブライト国からブルオード国に対して、厳重抗議が行き、学園長と寮長、寮母全員がブルオード国から出頭命令が出て、そのまま投獄されたと聞く。
無礼を働いただけでなく、若い学生を罠に嵌め陥れようとした罪は重い。学園長と寮長は、それを窘める立場にありながら、一緒に乗っかってしまったのだから、連帯責任を問われても致し方がない。
まして、今日、明日にでも王太子殿下御一行様が留学されるというタイミングで起こった不祥事。どうしてももみ消しにできない事情がブルオード側にある。
この事件をきっかけに学園にアナザーライト家の美男美女が留学に来ているという噂が広まることにより、思わぬ波紋が待ち受けていることにまだ気づいていない。
王族がこぞって、アナザーライト家の美男美女を見に来るという騒ぎが起きる。
エルモアはまだしも、ジャクリーンが「美の女神さま」、「聖女様」と崇められることは我慢の限界で、即刻退学して、オルブライトに帰ろうかとまで、思いつめる。
ジャクリーンは女医で、決して女神さまでも、ましてや聖女様でもないといくら主張しても誰も聞いてくれない。
半ば揶揄して、面白がっているに過ぎない。
それを陰ながら、ずっと支え続けてくれたのが、婚約者のシャルマン様の存在、シャルマン様も実のところ、ジャクリーン聖女説を否めない立場なのだが、それを言っちゃおしまいよとばかりに、ジャクリーンを支え続けてくださる。
それでもジャクリーンの負担にならないように、時に励まし、時に甘やかし、で、ずっとジャクリーンに寄り添い続けてくださった。
その甲斐あり、心の健康を取り戻し、今日も元気で学園に行く。
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