11 / 76
侯爵令嬢として転生
11.再び断罪劇
しおりを挟む
結局、隣国へ留学せず、ジャクリーンは、マーロン様と結婚することにしたのだ。
悲しみに暮れるエルモアは、ひとりブルオード国へ旅立つことになり、ブラウデン公爵家への輿入れ準備と相まって、大変忙しく過ごしております。
あれからマロニー様と一度お会いして、この前のデビュタントの続きをさせていただきました。
もうカラダの相性抜群で、痛かったけど、その何倍も気持ちよくしていただき、満足しています。
ウエディングドレスの仮縫いや、花嫁道具の選別など、なかなかに忙しく過ごしています。
そもそも社交界と言うところは、独身者が結婚相手を探しに行くところであるのだけど、殿方はできるだけ若い女性を好まれるから、デビュタントの日が狙い撃ちされる。
そしてまんまとジャクリーンも、その日にマーロン様と出会い、愛欲に溺れてしまった一人なのかもしれない。
椅子取りゲームのような?早い者勝ちのような?会計学で言うところの後入れ先出し法のような状態の学生結婚をスタートしようとしている。二人とは、同じ学園の1年生と3年生として通学する予定。
そんな二人に周囲は、卒業するまで待てば、どうだと勧めるが、二人とも性欲が強すぎて待てない。
ただし、学生だから子作りはダメと言われ、悶々としているマーロン様だが、ジャクリーンは前々世の強い味方を持っている。
実際には、0.01ミリを買うわけだが、この世界にはない貴重なものだから扱いは慎重にしなければならない。
エルモアが旅立つときに、1箱買ってあげたのだけど、10箱ぐらいくれって言われて、「後は自分で買ってね。」と言ったけど、どれだけ遊びまくるつもりなのか?と言いたいところ。
うっかりマーロン様に渡すと浮気されかねないので、渡さない。
夏休みに入ると、エルモアは帰ってきた。なんでもヴィンセント様と仲良くなって、彼の側近のようなことをしているらしいと聞かされたのだ。
ブルオード国の王城にも出入りが自由に許されているとかで、卒業すると、王城の官吏試験を目指すと言っている。
3回目にして、やっとシスコンが治ったようで嬉しい。
ジャクリーンとマーロンは、ジャクリーンが女の子の日以外、すべて同衾してコンドームを使っての愛の行為にいそしんでいる。
マーロン様が先に卒業されてから、少々学園生活が寂しくなったとはいえ、家に帰れば、いつものようにいらっしゃるので、安心して授業が受けられるというもの。
それに前世でのお妃教育が今頃になって、功を奏しているので、学業に様々な経験を活かし、いつも学年成績トップにいられる。
そして、3年生、問題の男爵令嬢リリアーヌ様が転入してこられる。今世は、エドモンド殿下と婚約していないので、悪役令嬢になるはずもなく、のんびりと最終学年を楽しんでいる。
今のところ、エドモンド殿下がご婚約されたという噂を耳にしていないので、今世では、誰も悪役令嬢となる人物が見当たらない。
ほかの4人の対象者もしかり。マーロンの義弟カーネルにも、まだ婚約者と名のつく恋人も存在しない。
だから今世での卒業式は断罪劇など起こらないと思っていた。
ところが、その考えは甘かったということにすぐ気づかされてしまう出来事が起こる。
卒業式の日、なぜかエドモンド王太子殿下以下攻略対象者全員から睨みつけられていることに気づく。
はて?ジャクリーンには、身に覚えがない。これはまた魅了魔法にかかっておられるのかしら?今世では、魅了魔法除けの魔道具が学園にも設置されたと聞く。
それにしても、なんだか気味が悪い。
卒業パーティは、旦那様にエスコートしてもらっていくことに決める。
帰宅して、マーロン様にそのことを言うと、マーロン様も首をかしげていらっしゃる。
「カーネルを含むエドモンド取り巻き4人衆のことは知っているが、ジャクリーンに危害を及ぼすようなことはないと思うが?心配なら、俺がついて行ってやるから安心しろ。その男爵令嬢リリアーヌが転入してから5人の様子が明らかにおかしいと言うことだな。」
そして、卒業記念祝賀パーティが行われる。会場に到着すると、マーロン様がジャクリーンの手を取り、エスコートしてくださる。二人ともネイビーのスーツとネイビーのドレスと色を合わせて、入場する。
学園長の祝辞が終わり、いよいよ歓談タイムになり、何も起こらないことを祈りつつ、マーロン様と共に歓談の輪に入る。
そこへエドモンド殿下と取り巻き4人衆、それに男爵令嬢リリアーヌ様がそろって、怖い顔をしながらジャクリーンに近づいてくる。
とっさに、マーロン様が先に気づき、ジャクリーンを後ろ手に隠すようなしぐさをしてくださる。
「侯爵令嬢ジャクリーン・アナザーライト、貴様はわが愛する男爵令嬢リリアーヌを学園内で、さんざん苛め抜いておきながら首席で卒業するとは、なんたる傲慢さ。よって、首席卒業と爵位をはく奪し、市井で暮らすがよい。」
「「「「「!?!?!?!?!?」」」」」
こんなバカげた話、聞いたことがない。前世は婚約破棄だったけど、さすがに今世は他人の妻であるから、そもそも婚約破棄ができない。首席卒業と爵位のはく奪?筆頭公爵の嫡男の妻に対して、王太子殿下といえどもできる?
悲しみに暮れるエルモアは、ひとりブルオード国へ旅立つことになり、ブラウデン公爵家への輿入れ準備と相まって、大変忙しく過ごしております。
あれからマロニー様と一度お会いして、この前のデビュタントの続きをさせていただきました。
もうカラダの相性抜群で、痛かったけど、その何倍も気持ちよくしていただき、満足しています。
ウエディングドレスの仮縫いや、花嫁道具の選別など、なかなかに忙しく過ごしています。
そもそも社交界と言うところは、独身者が結婚相手を探しに行くところであるのだけど、殿方はできるだけ若い女性を好まれるから、デビュタントの日が狙い撃ちされる。
そしてまんまとジャクリーンも、その日にマーロン様と出会い、愛欲に溺れてしまった一人なのかもしれない。
椅子取りゲームのような?早い者勝ちのような?会計学で言うところの後入れ先出し法のような状態の学生結婚をスタートしようとしている。二人とは、同じ学園の1年生と3年生として通学する予定。
そんな二人に周囲は、卒業するまで待てば、どうだと勧めるが、二人とも性欲が強すぎて待てない。
ただし、学生だから子作りはダメと言われ、悶々としているマーロン様だが、ジャクリーンは前々世の強い味方を持っている。
実際には、0.01ミリを買うわけだが、この世界にはない貴重なものだから扱いは慎重にしなければならない。
エルモアが旅立つときに、1箱買ってあげたのだけど、10箱ぐらいくれって言われて、「後は自分で買ってね。」と言ったけど、どれだけ遊びまくるつもりなのか?と言いたいところ。
うっかりマーロン様に渡すと浮気されかねないので、渡さない。
夏休みに入ると、エルモアは帰ってきた。なんでもヴィンセント様と仲良くなって、彼の側近のようなことをしているらしいと聞かされたのだ。
ブルオード国の王城にも出入りが自由に許されているとかで、卒業すると、王城の官吏試験を目指すと言っている。
3回目にして、やっとシスコンが治ったようで嬉しい。
ジャクリーンとマーロンは、ジャクリーンが女の子の日以外、すべて同衾してコンドームを使っての愛の行為にいそしんでいる。
マーロン様が先に卒業されてから、少々学園生活が寂しくなったとはいえ、家に帰れば、いつものようにいらっしゃるので、安心して授業が受けられるというもの。
それに前世でのお妃教育が今頃になって、功を奏しているので、学業に様々な経験を活かし、いつも学年成績トップにいられる。
そして、3年生、問題の男爵令嬢リリアーヌ様が転入してこられる。今世は、エドモンド殿下と婚約していないので、悪役令嬢になるはずもなく、のんびりと最終学年を楽しんでいる。
今のところ、エドモンド殿下がご婚約されたという噂を耳にしていないので、今世では、誰も悪役令嬢となる人物が見当たらない。
ほかの4人の対象者もしかり。マーロンの義弟カーネルにも、まだ婚約者と名のつく恋人も存在しない。
だから今世での卒業式は断罪劇など起こらないと思っていた。
ところが、その考えは甘かったということにすぐ気づかされてしまう出来事が起こる。
卒業式の日、なぜかエドモンド王太子殿下以下攻略対象者全員から睨みつけられていることに気づく。
はて?ジャクリーンには、身に覚えがない。これはまた魅了魔法にかかっておられるのかしら?今世では、魅了魔法除けの魔道具が学園にも設置されたと聞く。
それにしても、なんだか気味が悪い。
卒業パーティは、旦那様にエスコートしてもらっていくことに決める。
帰宅して、マーロン様にそのことを言うと、マーロン様も首をかしげていらっしゃる。
「カーネルを含むエドモンド取り巻き4人衆のことは知っているが、ジャクリーンに危害を及ぼすようなことはないと思うが?心配なら、俺がついて行ってやるから安心しろ。その男爵令嬢リリアーヌが転入してから5人の様子が明らかにおかしいと言うことだな。」
そして、卒業記念祝賀パーティが行われる。会場に到着すると、マーロン様がジャクリーンの手を取り、エスコートしてくださる。二人ともネイビーのスーツとネイビーのドレスと色を合わせて、入場する。
学園長の祝辞が終わり、いよいよ歓談タイムになり、何も起こらないことを祈りつつ、マーロン様と共に歓談の輪に入る。
そこへエドモンド殿下と取り巻き4人衆、それに男爵令嬢リリアーヌ様がそろって、怖い顔をしながらジャクリーンに近づいてくる。
とっさに、マーロン様が先に気づき、ジャクリーンを後ろ手に隠すようなしぐさをしてくださる。
「侯爵令嬢ジャクリーン・アナザーライト、貴様はわが愛する男爵令嬢リリアーヌを学園内で、さんざん苛め抜いておきながら首席で卒業するとは、なんたる傲慢さ。よって、首席卒業と爵位をはく奪し、市井で暮らすがよい。」
「「「「「!?!?!?!?!?」」」」」
こんなバカげた話、聞いたことがない。前世は婚約破棄だったけど、さすがに今世は他人の妻であるから、そもそも婚約破棄ができない。首席卒業と爵位のはく奪?筆頭公爵の嫡男の妻に対して、王太子殿下といえどもできる?
0
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
【完結】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか?
曽根原ツタ
恋愛
「クラウス様、あなたのことがお嫌いなんですって」
エルヴィアナと婚約者クラウスの仲はうまくいっていない。
最近、王女が一緒にいるのをよく見かけるようになったと思えば、とあるパーティーで王女から婚約者の本音を告げ口され、別れを決意する。更に、彼女とクラウスは想い合っているとか。
(王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは身を引くとしましょう。クラウス様)
しかし。破局寸前で想定外の事件が起き、エルヴィアナのことが嫌いなはずの彼の態度が豹変して……?
小説家になろう様でも更新中
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
【完結】結婚しておりませんけど?
との
恋愛
「アリーシャ⋯⋯愛してる」
「私も愛してるわ、イーサン」
真実の愛復活で盛り上がる2人ですが、イーサン・ボクスと私サラ・モーガンは今日婚約したばかりなんですけどね。
しかもこの2人、結婚式やら愛の巣やらの準備をはじめた上に私にその費用を負担させようとしはじめました。頭大丈夫ですかね〜。
盛大なるざまぁ⋯⋯いえ、バリエーション豊かなざまぁを楽しんでいただきます。
だって、私の友達が張り切っていまして⋯⋯。どうせならみんなで盛り上がろうと、これはもう『ざまぁパーティー』ですかね。
「俺の苺ちゃんがあ〜」
「早い者勝ち」
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結しました。HOT2位感謝です\(//∇//)\
R15は念の為・・
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる