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侯爵令嬢として転生
10.婚約
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休憩室に入るなり、いきなりマーロン様から抱きしめられ、熱い吐息を吹きかけられ、困惑する。実は、踊っている最中から、愛の言葉を囁かれ、すっかりその気になっていたジャクリーン。
もう早くカラダを触ってほしいけど、コルセットが邪魔してうまくいかない。
マーロン様も、今夜、ジャクリーンを抱く気でいる。デビュタントの少女は処女と相場が決まっている。自分がこの美女の初めての男になりたい。
もしなれれば、十中八九、この美女を手に入れることができる。マーロンには婚約者がいない。それはエドモンドに婚約者がいないのに、高位貴族令息は遠慮して、婚約者を持てない。
そのために不自由するのが性欲処理で、閨教育のオバサン相手か娼館に行くしかないのだが、マーロンは筆頭公爵の嫡男だから、そのどちらも難しい。
毎年、デビュタントの令嬢を狙っているのだが、どれも抱きたいと思うような女はいない。
でも今年は、前評判の高かったアナザーライト家の令嬢が出るというので、期待して待っていたが、さすがに期待通りの美貌で、なんとしてもモノにしたい。できれば、我が妻にしたい。
ファーストダンスを兄妹で踊って以来、次から次へとライバルの出現で、近寄ることもおぼつかない状態で、従弟のエドモンドがラストダンスを申し込んで、断られたところを偶然見た。
王太子殿下をフルような令嬢を初めて見て衝撃を受ける。マーロンの中で何か闘志に似たような感情がふつふつと沸き上がり、次、見たら、エドモンドなどにくれてやる前に食ってやる。と心に決める。
何を思ったのか、一度帰ったくせに、その美貌は再び、マーロンの前に現れた。もし、現われなかったら、正式に婚約の申し込みをするつもりでいたのに、これは千歳一隅のチャンスと見た。
ダンスの最中から、「好きだ。」「愛している。」「綺麗だ。」「美しい。」を連発し、美女をその気にさせる。
おそらく、しっぽりと美女を濡れそぼらしてから、別室に連れて行き、花弁を一枚ずつほどきいただこうと目論んでいたところに、エドモンドの奴が紹介してくれとしゃしゃり出てきた。
馬鹿か。ここは控室という名の休憩室だぞ?別名ヤり部屋ともいうのを知らないのか?この部屋へ連れ込むという意味が。
令嬢の方も、この部屋までついてきたということは、ほぼOKだということを。それなのに。紹介だと?思わず、ジャクリーン嬢の腰を抱いている手に力が入る。
ジャクリーンも早く抱いてほしいのだけど、令嬢がはしたなくて口に出せない。マーロン様の舌遣いに必死に食らいついている現状では、どうすることもできない。
「ソファに座ろうか。立てるか?」
ジャクリーンは、ベッドに行きたい。
ジャクリーンは、ウルウルとした瞳でマーロン様を見上げる。
「ああ、もう我慢できない!」
マーロン様が、ソファの上で、覆いかぶさってこられる。
「怖くないか?」
「大丈夫です。」{前々世の記憶がありますから}
ドレスを脱がすことはあきらめ、裾から手を入れ、ストッキングを脱がせ始める。ガーターベルトがコルセットの下になっているのでなかなか難しい。
ドレスのスカートの部分をソファの上にまで、たくし上げ、とりあえず靴を脱ぎM字開脚のような格好をさせられる。
大事な部分をクチュクチュと指を抜き差しされると、もうすっかりトロトロになっていて、マーロン様は、ジャクリーンの前に跪いて、そこに口づけしてくださる。
ジャクリーンは、ビクリと体を震わせ、自分でも信じられないぐらい甘い声が漏れる。
{前世では、最初はこうだったのよ。でも、その後の挿入がうまくいかなくて、痛いばかりだった。マーロン様は慣れていらっしゃるみたいだから、さっさと処女を喪失したい。}
ジャクリーンのハァハァという息遣いとピチャピチャという淫猥な水音が静かな部屋に響き渡る時、部屋の扉がノックされる。
「コンコンコン」
マーロン様が飛びあがって、ドアのところまで行かれるのと同時に、ジャクリーンもたくしあがったドレスを綺麗に元通りにしている。
マーロン様は、部屋のカギを外し、ドアを開けるとそこには、まだエドモンドが突っ立っていた。
「あの……休憩は、もうお済でしょうか?」
「は?……。」
鈍感!朴念仁!
愛の行為の最中に、まだラストダンスを誘いに来るとは……!
「しばらく部屋の前で待っておりましたが、いっこうに出てこられないものですし、どこかお気分が悪いのであれば、侍医を呼んでまいりますが……?お二人とも顔が赤いようですが……。」
なんか、どっ白けになってしまい、ジャクリーンは、靴を履きなおし、身支度を済ませ、さっさと部屋を出る。
マーロン様も、エドモンド殿下をキっと睨み、無言で部屋を後にする。
その場に取り残された形になったエドモンドは、「あの、ラストダンスは?」とポツリ。
翌日、ブラウデン公爵家から直々に婚約の申し込みが来た。
ジャクリーンは、留学前のアバンチュールのつもりだったけど、昨夜、さんざん恥ずかしいカラダの部位を見せてしまったので、もうこの際、結婚してもいいかという気になっている。
もう早くカラダを触ってほしいけど、コルセットが邪魔してうまくいかない。
マーロン様も、今夜、ジャクリーンを抱く気でいる。デビュタントの少女は処女と相場が決まっている。自分がこの美女の初めての男になりたい。
もしなれれば、十中八九、この美女を手に入れることができる。マーロンには婚約者がいない。それはエドモンドに婚約者がいないのに、高位貴族令息は遠慮して、婚約者を持てない。
そのために不自由するのが性欲処理で、閨教育のオバサン相手か娼館に行くしかないのだが、マーロンは筆頭公爵の嫡男だから、そのどちらも難しい。
毎年、デビュタントの令嬢を狙っているのだが、どれも抱きたいと思うような女はいない。
でも今年は、前評判の高かったアナザーライト家の令嬢が出るというので、期待して待っていたが、さすがに期待通りの美貌で、なんとしてもモノにしたい。できれば、我が妻にしたい。
ファーストダンスを兄妹で踊って以来、次から次へとライバルの出現で、近寄ることもおぼつかない状態で、従弟のエドモンドがラストダンスを申し込んで、断られたところを偶然見た。
王太子殿下をフルような令嬢を初めて見て衝撃を受ける。マーロンの中で何か闘志に似たような感情がふつふつと沸き上がり、次、見たら、エドモンドなどにくれてやる前に食ってやる。と心に決める。
何を思ったのか、一度帰ったくせに、その美貌は再び、マーロンの前に現れた。もし、現われなかったら、正式に婚約の申し込みをするつもりでいたのに、これは千歳一隅のチャンスと見た。
ダンスの最中から、「好きだ。」「愛している。」「綺麗だ。」「美しい。」を連発し、美女をその気にさせる。
おそらく、しっぽりと美女を濡れそぼらしてから、別室に連れて行き、花弁を一枚ずつほどきいただこうと目論んでいたところに、エドモンドの奴が紹介してくれとしゃしゃり出てきた。
馬鹿か。ここは控室という名の休憩室だぞ?別名ヤり部屋ともいうのを知らないのか?この部屋へ連れ込むという意味が。
令嬢の方も、この部屋までついてきたということは、ほぼOKだということを。それなのに。紹介だと?思わず、ジャクリーン嬢の腰を抱いている手に力が入る。
ジャクリーンも早く抱いてほしいのだけど、令嬢がはしたなくて口に出せない。マーロン様の舌遣いに必死に食らいついている現状では、どうすることもできない。
「ソファに座ろうか。立てるか?」
ジャクリーンは、ベッドに行きたい。
ジャクリーンは、ウルウルとした瞳でマーロン様を見上げる。
「ああ、もう我慢できない!」
マーロン様が、ソファの上で、覆いかぶさってこられる。
「怖くないか?」
「大丈夫です。」{前々世の記憶がありますから}
ドレスを脱がすことはあきらめ、裾から手を入れ、ストッキングを脱がせ始める。ガーターベルトがコルセットの下になっているのでなかなか難しい。
ドレスのスカートの部分をソファの上にまで、たくし上げ、とりあえず靴を脱ぎM字開脚のような格好をさせられる。
大事な部分をクチュクチュと指を抜き差しされると、もうすっかりトロトロになっていて、マーロン様は、ジャクリーンの前に跪いて、そこに口づけしてくださる。
ジャクリーンは、ビクリと体を震わせ、自分でも信じられないぐらい甘い声が漏れる。
{前世では、最初はこうだったのよ。でも、その後の挿入がうまくいかなくて、痛いばかりだった。マーロン様は慣れていらっしゃるみたいだから、さっさと処女を喪失したい。}
ジャクリーンのハァハァという息遣いとピチャピチャという淫猥な水音が静かな部屋に響き渡る時、部屋の扉がノックされる。
「コンコンコン」
マーロン様が飛びあがって、ドアのところまで行かれるのと同時に、ジャクリーンもたくしあがったドレスを綺麗に元通りにしている。
マーロン様は、部屋のカギを外し、ドアを開けるとそこには、まだエドモンドが突っ立っていた。
「あの……休憩は、もうお済でしょうか?」
「は?……。」
鈍感!朴念仁!
愛の行為の最中に、まだラストダンスを誘いに来るとは……!
「しばらく部屋の前で待っておりましたが、いっこうに出てこられないものですし、どこかお気分が悪いのであれば、侍医を呼んでまいりますが……?お二人とも顔が赤いようですが……。」
なんか、どっ白けになってしまい、ジャクリーンは、靴を履きなおし、身支度を済ませ、さっさと部屋を出る。
マーロン様も、エドモンド殿下をキっと睨み、無言で部屋を後にする。
その場に取り残された形になったエドモンドは、「あの、ラストダンスは?」とポツリ。
翌日、ブラウデン公爵家から直々に婚約の申し込みが来た。
ジャクリーンは、留学前のアバンチュールのつもりだったけど、昨夜、さんざん恥ずかしいカラダの部位を見せてしまったので、もうこの際、結婚してもいいかという気になっている。
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