ギフト:非常のライセンス 転生レジェンドは、悪を懲らしめる

青の雀

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大学時代

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 まりあの通っている赤薔薇女子大生ばかりを狙う連続レイプ魔が現れた。大学側は夜道に限らず、人通りの少ないところを独り歩きしないように勧告を出すも、犯人はそのほんの少しの隙をついて襲う。

 まりあは、1人暮らししているマンションから、家を出ずに転移魔法で大学へ行っているので被害はない。

 巷の噂では、どうやら「奇跡の女子大生」まりあを狙って犯行に及んでいるらしい。

 まりあの処女を奪うことが目的らしいが、まりあはもう処女ではない。

 赤薔薇に娘を通わせている親は、たいてい金持ちで医者か弁護士、会社社長か政治家、大企業の創業者一族であるから徒歩での通勤をしないで、自家用車もしくは社用車で娘を送り迎えさせている。

 そう言う娘たちは無事だが、地方の金持ちの娘などが被害に遭っている。

 女神様もこの事件を問題視されていて、女神様が囮になり女子大生に扮して、大学に通うも、教職員にしか見えず、一度も襲ってこられない。あの当麻代議士の事件以来、女神様は積極的にキーハンターに協力されるようになり、いつも「何かお手伝いすることはない?」と聞いてくださるのだ。

 そこで仕方なく、大輔とまりあに依頼が来たのである。

 女神様のどこをどう返送されても女子大生には見えない。まりあは転移魔法を使わず、通学することにして、犯人が襲ってくることを待つ。側には隠蔽力をつかった大輔がいつも同行してくれているから、もしもの時、安心できる。

 まりあと大輔は半神で、まりあは聖女様でもあるから、ひとりでも並みの人間よりはるかに強い。それにまりあと大輔は自分自身に結界を張っているから、ナイフで脅されても刺さされることができないから、より安全である。

 でも若い女性に違いないから、きっと独り歩きしていたらいつか必ず襲ってくるだろう。

 独り歩きを始めて、3日目、ついにその時はやってくる!

 夜道、ひたひたとついてくる足音、急ぎ足で歩いても、角を曲がってもその足音は止まらない。

 「花園さん、待って。」

 急に名前を呼ばれるも、ここで振り向いて立ち止まったら、奇跡の女子大生だとわかってしまう。他の被害に遭った女子大生は、ここで「私、花園さんではありませんわ。」と返事して襲われるのだろうか?

 そうなれば、返事したほうが襲われやすいか?とも思ったが、襲われることを目的にしているわけではないから、安全第一を優先する。

 無視し続けるも、なおも「待って、待って。花園まりあさん。」

 この声に大輔がついにキレる。角を曲がったら、大輔が隠蔽を解き、

 「俺の女に何の用だ?」

 角を曲がった男にいきなり正拳突きをくらわした。

 男は、いきなりのことでよけようもなく鼻を押さえてその場に蹲る。

 「アンリ、それでは何の解決にもならないでしょうかっ!」

 「なら他にどんな解決法があるというのだ?」

 まりあは、何の躊躇もなく男のシンボルを指さし、「ここをちぎるか切り落とすのよ。」

 それにはレイプ魔も大輔も、自らの股間を押さえて、OH NO!と哀願する。

 聖女まりあ様は容赦なく、レイプ魔の局部を凍らせる。こうすれば、痛みがなく切り落とせるからで、聖女様自らが切り落とさなくてもいずれ温めれば、自然と溶けてなくなる。

 すっかり青ざめた大輔だったが、あの時、アンリと呼んでもらって助かった。うっかり本名がバレるところで、咄嗟に前世の名前を言われて良かったのだ。

 「わぁっ!やめろっ、やめてくれっ!こんなことになるなら、死んだほうがマシだ。俺を殺してくれ。できないなら、花園さんのアソコを見せてもらえませんか?そしたら、俺、昇天できますっ!」

 「ばか!反省しなさい。」

 まりあが指をパチンとはじくと、そこは阿鼻叫喚の火の池地獄の中にいた。

 「わ!わ!溶けるぅぅぅ。」

 そこが地獄だとは思わず大騒ぎしていると、金棒を担いだふんどし一丁の身長3メートルはあろうかと思われるムキムキマンが近づいてきて、

 「バカ者!ここは地獄である。お前は向こう1万年は、ここにいることになろうからそんなモノは必要ない!」

 わずかばかりに残っていた根本部分をもぎ取ってしまった。

 「そんなぁ……、ちょっと冗談で言っただけなのにぃ。でも、後1万年すればまた女とデキるのか?それならば1万年辛抱するとしよう。」

 「甘いな。1万年、儂の扱きに堪えたなら、次の世はゴキブリに転生するのじゃ、女は女でも人間の女ではないぞ。ゴキブリの女は、コトが済むと男を食い殺すそうじゃ。ガハハ。」

 レイプ魔を地獄に送ったことで、平穏な日を送ることができたと思っていたら、模倣犯が次から次へと出てしまう。これではトカゲの尻尾切りと同じでキリがない。

 女神様がまりあを模して若作りの変装をして出歩いてくださり、そこを襲うバカな物好きを浦島神様が捕え、地獄へ送るもキリがない。

 とりあえず嫌がる女性を無理やり押し倒そうとする不埒な者が後を絶たない。

 大輔と真理亜は、ここでまた思案する。最初のレイプ魔を地獄に送ってしまったことは失敗だったのかもと反省する。なぜなら目に見えて、他のまねをする者たちが絶対、もう二度と真似をしたくなくなるような罰を与えていないから。

 だから急に鳴りを潜めても、またそれにとって代わろうとするものが出てくる。

 「だったら、こうすればどうかしらね?結界を張るのよ。とりあえずは、赤薔薇の周辺だけやってみるわね。」

 赤薔薇近辺でのレイプ魔は、めっきりなくなった。レイプ魔が首尾よく女子大生を押し倒した途端、男性のシンボルが真夏でも凍り付くのだ。勃っているところがそのまま凍り付くので、ごまかしてズボンの中に入れようにも入らない。

 お風呂に入れば、そのままイチモツは消滅してしまう。

 あまりにも効果てきめんであったために、ニッポン国内の様々な神社仏閣に願掛けが横行する。

 「神様、仏様、私は売れない女優ですが、同僚の人気俳優からセクハラを受け困っています。どうか彼のイチモツを凍らせてはいただけないでしょうか?」

 こうして、まりあの結界は、ニッポンの性被害はなくす夜明けとなったのだ。

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