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17.海斗視点2
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驚いたことに、その女性は俺が住むマンションの入居者だったのだ。
俺の住むマンションは、会社が分譲しているシリーズマンションのファミリータイプのマンションで、価格帯は、1億円以上。一部、賃貸に出している部屋もあるが新婚さん世帯とリタイア世代に人気があるマンションなのだ。
女性の部屋番号も名前もわかるが、家賃も高く若い独身の女性が普通はなかなか住めないような部屋に住んでいる。
どこかの社長の愛人か?ひひ親父に囲われているとも思ったが、カノジョからは、そのような妖艶な感じはしない。
また賃貸だとした場合、審査基準が厳しいはずなのだが……、俺は首をひねりながら、カノジョとエレベーターに乗る。
別れ際に、「何があったか知らないが、もうあんなことしてはダメですよ。」と言い、俺は部屋に戻った。
翌日、社内で昨日の女と遭ったが、俺は素知らぬ顔で無視する。女は何か言いかけたが、俺が無視しているので、そのまま何も言わずに素通りした。
その夜、カノジョは母親とお礼に来る。カノジョの母親は、同じく胸が大きい。あけすけな感じがしたが、よく喋りよく笑うが、俺に対して感謝していることは十分わかった。
カノジョの母親が持ってきたお礼の品は、100万円が包まれていた。
いや、これはちょっと多いだろう?固辞していると、カノジョの母親は気持ちだから受け取ってほしいと懇願され仕方なく受け取ることにしたのだ。
カノジョの母親の話から推察すると、カノジョは社内恋愛をしていて、その男と婚約したにもかかわらず、その婚約者がカノジョの同期入社の女子社員と浮気していた現場に出くわし交差点に入ったということがわかる。
俺はその話を聞き無性に腹が立つ。こんな可愛い娘をモノにしておきながら、よりにもよって浮気して泣かすとは……、カノジョの父親の代わりにぶん殴ってやりたい!
それで今月いっぱいで、カノジョがこのマンションから退去するという話をカノジョの母親から聞く。
ということは……、カノジョは誰かの愛人でも、囲われ者でもないということだが……、このままハイそうですか。と帰してしまうと、もう二度とカノジョと会えないということを意味していることに気づく。
カノジョの母親の口から、カノジョがまだバージンだと聞かされ驚きを隠せない。俺が婚約者であれば、とうの昔に押し倒して、確実に俺のモノにしているところだ。カノジョはタイミングが合わなかったというが、今にして思えば、これは良かったことだ。
さらにカノジョについて、もっと知りたいと思い、いろいろ聞きだすとカノジョは蓬フードサービスの社長秘書をしていると聞く。やはり大手企業の社長秘書であれば、これぐらいの容姿が必要だろうな。と思っていると、カノジョは帰国子女で、英語のほかにドイツ語、フランス語がネイティヴレベルの才色兼備だということがわかり、ますます興味を持つ。
カノジョの母親が暇乞いをして部屋から出ていこうとした時、このまま別れがたい俺はついに、カノジョにお友達として付き合ってくださいと申し込んでいたのだ。
それもカノジョの母親が後押ししてくれたおかげで、やっとカノジョと友達として付き合うことが許されたのだ。
カノジョ、いやまどかは、俺の想像以上にいい娘で、俺はいっぺんにまどかに夢中になったのだ。
まどかとは、カラダの関係がないだけで、今までのカラダだけの女とは比べ物にならないぐらい親密な付き合いをする。といっても、映画を観て、食事をして、買い物に付き合い、荷持ちを引き受け、二人で散歩をして、将来の夢を語り合うなど、傍から見れば、デートと呼ぶのにふさわしい付き合いをしてきた。
もう俺は、それだけで十分幸せだと思っていた。まどかが俺とカラダを重ねたくないなら、それでもいい。俺はまどかの傍に一生いたいと願う。
そんな時、まどかの元婚約者がまどかの部屋を訪ねてきたのだ。俺は、すぐさま「引っ越されたのではないですか」と嘘を吐き追い払ったが、その元婚約者はタレントと見まがうほどの甘いマスクの持ち主だったのだ。まどかはこういう男が好きだったのかと思い、俺は猛烈に嫉妬する。
今すぐ、まどかを乱暴に抱きしめたいと思ったが、そんなことをすれば今まで築いてきた関係が壊れてしまい、もう二度とまどかと会えなくなることが怖かったので、思いとどまることにしたのだ。
俺の住むマンションは、会社が分譲しているシリーズマンションのファミリータイプのマンションで、価格帯は、1億円以上。一部、賃貸に出している部屋もあるが新婚さん世帯とリタイア世代に人気があるマンションなのだ。
女性の部屋番号も名前もわかるが、家賃も高く若い独身の女性が普通はなかなか住めないような部屋に住んでいる。
どこかの社長の愛人か?ひひ親父に囲われているとも思ったが、カノジョからは、そのような妖艶な感じはしない。
また賃貸だとした場合、審査基準が厳しいはずなのだが……、俺は首をひねりながら、カノジョとエレベーターに乗る。
別れ際に、「何があったか知らないが、もうあんなことしてはダメですよ。」と言い、俺は部屋に戻った。
翌日、社内で昨日の女と遭ったが、俺は素知らぬ顔で無視する。女は何か言いかけたが、俺が無視しているので、そのまま何も言わずに素通りした。
その夜、カノジョは母親とお礼に来る。カノジョの母親は、同じく胸が大きい。あけすけな感じがしたが、よく喋りよく笑うが、俺に対して感謝していることは十分わかった。
カノジョの母親が持ってきたお礼の品は、100万円が包まれていた。
いや、これはちょっと多いだろう?固辞していると、カノジョの母親は気持ちだから受け取ってほしいと懇願され仕方なく受け取ることにしたのだ。
カノジョの母親の話から推察すると、カノジョは社内恋愛をしていて、その男と婚約したにもかかわらず、その婚約者がカノジョの同期入社の女子社員と浮気していた現場に出くわし交差点に入ったということがわかる。
俺はその話を聞き無性に腹が立つ。こんな可愛い娘をモノにしておきながら、よりにもよって浮気して泣かすとは……、カノジョの父親の代わりにぶん殴ってやりたい!
それで今月いっぱいで、カノジョがこのマンションから退去するという話をカノジョの母親から聞く。
ということは……、カノジョは誰かの愛人でも、囲われ者でもないということだが……、このままハイそうですか。と帰してしまうと、もう二度とカノジョと会えないということを意味していることに気づく。
カノジョの母親の口から、カノジョがまだバージンだと聞かされ驚きを隠せない。俺が婚約者であれば、とうの昔に押し倒して、確実に俺のモノにしているところだ。カノジョはタイミングが合わなかったというが、今にして思えば、これは良かったことだ。
さらにカノジョについて、もっと知りたいと思い、いろいろ聞きだすとカノジョは蓬フードサービスの社長秘書をしていると聞く。やはり大手企業の社長秘書であれば、これぐらいの容姿が必要だろうな。と思っていると、カノジョは帰国子女で、英語のほかにドイツ語、フランス語がネイティヴレベルの才色兼備だということがわかり、ますます興味を持つ。
カノジョの母親が暇乞いをして部屋から出ていこうとした時、このまま別れがたい俺はついに、カノジョにお友達として付き合ってくださいと申し込んでいたのだ。
それもカノジョの母親が後押ししてくれたおかげで、やっとカノジョと友達として付き合うことが許されたのだ。
カノジョ、いやまどかは、俺の想像以上にいい娘で、俺はいっぺんにまどかに夢中になったのだ。
まどかとは、カラダの関係がないだけで、今までのカラダだけの女とは比べ物にならないぐらい親密な付き合いをする。といっても、映画を観て、食事をして、買い物に付き合い、荷持ちを引き受け、二人で散歩をして、将来の夢を語り合うなど、傍から見れば、デートと呼ぶのにふさわしい付き合いをしてきた。
もう俺は、それだけで十分幸せだと思っていた。まどかが俺とカラダを重ねたくないなら、それでもいい。俺はまどかの傍に一生いたいと願う。
そんな時、まどかの元婚約者がまどかの部屋を訪ねてきたのだ。俺は、すぐさま「引っ越されたのではないですか」と嘘を吐き追い払ったが、その元婚約者はタレントと見まがうほどの甘いマスクの持ち主だったのだ。まどかはこういう男が好きだったのかと思い、俺は猛烈に嫉妬する。
今すぐ、まどかを乱暴に抱きしめたいと思ったが、そんなことをすれば今まで築いてきた関係が壊れてしまい、もう二度とまどかと会えなくなることが怖かったので、思いとどまることにしたのだ。
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