上 下
15 / 46

15.洗面所

しおりを挟む
 気が付けば、翌朝になっていた。まどかは素っ裸のままで隣に寝ているはずの海斗はいない。

 なんとなくカラダがだるい。のろのろと起きて、シャワーを浴びようかとしたら、ここは海斗の部屋であることにようやく気付く。

 そう。昨日、お見合いで、その後婚姻届けを提出し、昨夜初夜を迎えたのだ。あまりのスピード婚のため、カラダと心と頭の理解が追い付いていない感じがする。

 ぼんやりとしながら、ベッドサイドにあるまどかの服を手に取り着替え始める。

 それにしてもセックスは気持ちいいけど、痛い。それに体力の消耗が半端なくある。若いうちしかできないというのも、頷ける気がする。

 もし、また、海斗から求められでもしたら、断るかどうするか悩むところ。だって、痛すぎるもの。世の女性たちは、こんなに痛い思いをしてまでも、セックスをする意味が分からない。

 のろのろと起き上がったところに、海斗が帰ってきた。コンビニへ行ってきたようだったが、

 「あ!まどか、起きた?カラダはどう?大丈夫か?つらくない?」

 「朝ごはんになるようなものを探しに行ったのだけど、こんなものしかなくて……。」

 海斗はすまなさそうに言うと、テーブルに缶コーヒーとサンドイッチを並べる。

 「わざわざ買いに行ってくれて、ありがとう。」

 「いいよ、まどかには昨日無理をさせてしまったからな。もうシャワーを浴びた?」

 まどかは首を振り、まだだと答えると

 「それなら今から一緒に入る?」

 「え……、それは、ちょっと無理かも?着替えも持ってきてないから。」

 「そろそろまどかの部屋も引き払った方がいいかな?まどかの荷物は全部、ここに運べばいい。それとも、どこか新居を探そうか?ウチの管理物件ならどこでも入れると思うけど、まどかはどこがいい?後で、いろいろ見に行こうか。」

 まどかは、正式に結婚したとはいえ、独身時代にずっと過ごしてきた、あの部屋を出ることは寂しい。あの部屋には愛着がある。

 とにかく着替えがないと話にならないから、ということでまどかは部屋に取って返すことにしたのだが、なぜだか海斗が付いてくる。

 部屋に入り、クローゼットから着替えを出したまどかは、バスタオルを抱えて、バスルームに飛び込んだ。

 すると、あとから海斗もバスルームの中に入ってきたので、びっくりして、海斗の裸から目をそらす。

 「まどか、洗ってやるよ。」

 頼みもしないのに、タオルにボディソープを着け、泡立ててから、まどかの背中や腕、足、前を順に洗ってくれる。特に、前は念入りに太ももから始まり、中心部までを何度も何度も上下させながら洗ってくれると、次第に妙な気分になってくる。

 まどかが髪の毛を洗っていると、先に海斗が湯船に浸かる。狭いお風呂の中では、エッチなことがやりにくいから助かったみたい。まどかも湯船に浸かり、のぼせてしまわない程度に風呂から、上がる。洗面所では、バスタオルが一枚しかないので、海斗の分のバスタオルを出し、お互いに拭き相っこする。

 ふいに、海斗に後ろから抱きしめられビックリしていると、

 「まどか、前を見て。」

 前には、洗面所の大きな鏡がある。バスタオルがはらりと下に落ちれば、全裸のまどかが、後ろから海斗に抱きしめられている姿が映っている。

 海斗は、まどかの表情を見ながら胸を揉みしだき、頂をつまんでみせる。みるみる悶え始めるまどかの首筋にわざと音を立てながらキスをしていく。耳たぶを嚙み、耳の穴に舌を入れると

 「ひゃぁっ!」

 昨夜のように、また大きな声を出してしまう。

 「いやっ、見ないで。こんなところではいや。」

 「いいじゃないか、感じているまどかの顔が見たい。」

 海斗は後ろから左手で、まどかの胸の頂を引っ張って、つまみ。右手は下へ伸びていき、足の間をまさぐる。

 まどかは後ろから抱きしめられているものの、ほとんど腰砕け状態で立っていられない。

 「まどか、洗面台に手をついて、顔を上げてよく見ていて。」

 またまどかの背後で、ビリッという音がしたかと思うと、背後から一突きにされる。

 「つながっているところが見えるか?いま、まどかとひとつになっているよ。」

 まどかは、昨日に比べれば幾分、痛みはマシになっているとはいえ、まだつらいので、思わず苦悶の表情をする。

 海斗は、後ろから挿入し、両手でまどかの胸を揉み、背中と首にキスをする。

 ゾクゾクという快感がまどかのカラダを駆け巡る。

 「あっ……あ……、あっ。……もう、お願い。」

 「ダメだ。よく前を見ろ。もう、こんなにトロトロにしているではないか。」

 海斗は右手を胸から外し、まどかの顎の下に手を添え、上を向かせる。

 「まどかは俺の妻だ。俺のオンナだ。カラダで覚えろ。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

一年で死ぬなら

朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。 理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。 そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。 そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。 一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・

いじめから助けた後輩を数合わせで部活に入れただけなのに異常に懐いてきてもはや怖いんだが

森 拓也
恋愛
 三年の先輩が卒業したことで所属しているゲーム部を廃部に追い込まれた俺、半田 巻(16)は自身の悪人顔のせいで部員集めに苦労していた  行き詰まっていたある日、持ち前の悪人顔を駆使していじめから助けた後輩の佐藤 白(15)を入部させることで廃部の危機を免れる しかし、安心したのも束の間――「先輩……何で私以外の女と喋ってるの??」やたらと重たく絡まれ続けることとなる――

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

処理中です...