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第1章
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私の名前は大森真理亜26歳、菱友商社に勤めるOLで、結婚間近、お相手は同じ会社に勤める安藤康夫29歳、!私たちは、会社に来てから知り合った。いわゆるオフィスラブである。
結婚式のためにウエディングプランナーのところへ来ているのだけど、ウエディングドレスでお気に入りがない。あれこれ探しているうちに、どんどん時間が過ぎて、いつの間にか康夫の姿が見えない。
「え?やすおー、どこ行ったの?」
非常階段の踊り場付近に康夫と同じ背広の袖を見かける。なんだぁ、たばこ休憩か?と思って、非常階段へ近づくと何やら揉めているような声がしている。
そっと覗いてみると、同じ会社の松本小百合さんと康夫が、何やら喧嘩しているみたい。
松本小百合さんは、確か松本常務取締役のお嬢さんだったはず。
「いったい、いつ大森さんと別れるのよ!アンタは出世したくないの?もう父にアンタと付き合っていると言ったのよ。」
「わかってるさ。でも真理亜が納得しなくて、しつこいんだよ、あいつは。必ず迎えに行くから待ってて。」
「うーん♡本当に迎えに来てよ。愛している。康夫。」
チュッチュとキスをはじめ、小百合の胸を揉み、スカートの中に手を…。もう、見ていられなくなり、その場を離れた。
康夫は。真理亜と小百合の二股をしていたのである。色仕掛けと出世をちらつかせて、真理亜から康夫を奪おうとしたのか?それとも?出世に目がくらんだ康夫が仕掛けたのか?いずれにせよ、真理亜にプロポーズしておきながら、小百合にも含みを持たせていたのかもしれない。
真理亜は所詮、当て馬に過ぎなかったのだろうか?真理亜を婚約者に見せかければ。必ず小百合が黙っていられなくなり、小百合との縁談を有利に進めるため、当て馬にされたのかもしれない。
康夫とは、入社式後研修の翌日、社内で声をかけられたのがきっかけであった。その時、康夫は「美人の青田買い」だと言ってくれたる。食事デートに誘われ、付き合い始める。
真理亜は、小さい時から、容姿にコンプレックスがあった。それが大学生になる頃には、一気にモテはじめ、最初は騙されているのか?とわが身を疑った。
年頃になり、いつの間にか美人になっていたのである。
それでも時々、悪夢を見て「ブス」「ガリガリ」と虐められているときのことを思い出す。潜在的に、自分が美人だとは思えないので、常にコンプレックスの塊であり、康夫はいつか美人に取られるのではないかという懐疑心を常に持っていたのだが、小百合はお世辞にも美人とは、言い難い。浅黒い肌を塗りたくって、反射により白く見せているだけ。
「小百合さんと、お付き合いしているのなら、もう私たちはお別れしましょう。」
「俺は、真理亜と別れる気はない。」
横断歩道上で、康夫に捕まって、放してくれない、康夫と揉めている最中に小百合さんも来て、そこへ「パッパーン!」
トラックが三人に突っ込んだ。意識が遠のく……。
気が付けば、ヨーロッパの大聖堂の床に寝転がっていた。小百合さんと康夫とともに……。
「おおー!成功したようだ。」
「聖女様だけのつもりが、なんだー?こいつら?」
「もうこれで、失敗したなら向こう100年は召喚儀式ができないから、成功してよかった。それにしてもおかしな身なりだのぉ。」
真理亜は目が覚めた時、康夫と小百合が見えたので「ひっ!」と叫び、後ずさった。
小百合は、「ここどこ?」
ヨーロッパのオジサンは、「なんだぁ?この色黒のブスは?魂が真っ黒な色をしている。色黒だけでなく、心根まで真っ黒だのぉ。」
「失礼な毎月10万円もかけて、美白しているのよ!」
真理亜は、心底嫌そうに顔をゆがめる。小百合の金持ち自慢が始まろうとしていたから。
ヨーロッパのオジサンたちは、それを見逃さなかった。
「聖女様いかがなされましたか?」
康夫を指さして、「この男が色黒と二股をかけているの。」
ヨーロッパのオジサンは、目配せして、康夫と小百合をどこかへ引きずっていく。
それからというものの、真理亜は「聖女様」と傳ずかれて、豪華な一室まで与えられ、美しいドレス、豪華な食事、昔ヨーロッパへ旅行した時もこんなんじゃなかったというぐらいの豪勢さである。
なんでも聖女召喚は今年になり3度目で、1度目は80歳ぐらいのおばあちゃんが呼ばれ、次は56歳の病気もちのおばちゃん、最後は私で、もし、失敗すると100年後まで呼べないらしいんだって。私以外の2人は、こちらの世界に来て、すぐ亡くなられたそうで、お気の毒です。
ところで、私と一緒に来た康夫と小百合がどうなったかって?なんでも罪人として奴隷になり強制労働させられているらしい。今さら助ける気もないから、ほっとく。
康夫は康夫で、なんで俺が!? 鞭で打たれながら力仕事をしている。
あの時、真理亜を引き留めても引き留めなくても、異世界召喚されたのだろう。俺が巻き込まれたのだ。そして、小百合も、あいつ根性真っ黒と言われてたな。やっぱりな。
ほかの奴隷の奴らに聞くと、たいてい巻き込まれ者は、聖女様と関係がいい場合は、元の世界に戻してもらえるそうだが、俺は小百合と出会わなければ、今頃真理亜と幸せになれたのに。不運だ。と思う。
小百合と出会ったのは、同じ会社ではあったが、部署が違う。あいつは経理課、俺は営業課、社員旅行でたまたま、席が隣り合わせだったことから、親しくならされた。俺は狙われていたのである、常務の娘で行かず後家のオバハンに、出世をちらつかせられ、犯された。男が手籠めにされるなど、外聞が悪い。しかし、真理亜が入社したときは、心臓が撃ち抜かれた思いをした。「なんて、可愛い子なのだろう。」
真理亜から、別れ話を切り出されたときは、来るべきものが来たとは思ったが、別れる気などさらさらない。俺の本命は、真理亜だけなのである。あんな年増の色黒ブスと持参金100億円もらったって絶対にイヤだ。それを話そうとしたら小百合の奴が俺を追いかけてきやがった。しつこい女は小百合のほうだ。醜女の深情けというやつだろうか?
このまま、一生異世界で終わるのか。
その頃、小百合はというと、「誰が色黒の年増よ、当たっているけど腹が立つ。それになんで大森さんが聖女様で、私が奴隷になるのよ。おまけにヨーロッパのオジサンが私に鏡を渡して、これが本来のお前の姿だ。って、ヒキガエルの姿を見せるのよ、ったく、腹の立つ!どうにかして、ここからにげだしたいのに、康夫のやつ、抵抗せずさっさと奴隷に収まっちゃって。逃がさないわよ。私から逃げようなんて、100年早いわよ!」
小百合はヒキガエルを通り越して魔女になったみたい。すごい執念である。
聖女様が国王陛下と婚約したらしい。結婚すれば、恩赦で自由の身になれることもあるらしい。俺は、どうかな?なんせ、真理亜を国王に取られるぐらいなら国王を暗殺するか?もし、恩赦になっても行く宛てがない。元の日本へ戻れないなら、せめて、あいつを見守ろうか。
その頃、王城では、「なんで!あんなジジイと結婚しなきゃならないの?」
聖女様が荒れていた。年頃の王子様には、皆、幼い時からの婚約者がいて、愛し合っているからという理由で、王妃様を亡くされた国王陛下しか、独り身がいないということ。
逃げ出したいわ。あんなハゲデブに抱かれるぐらいなら死んだほうがマシよ。
あぁ。帰りたい。聖女の力で何とかなるかもしれない。結婚が決まってから、図書室に籠って、帰る方法を探す。
とりあえず、康夫と面会した。ひどくやつれているのかと思えば、意外と元気そうだった。
「ねえ、どうにかして日本に帰りたいの。康夫、何か知らない?」
「巻き込まれた場合は、聖女の手により帰ることができるらしい。」
「あなた、また私を騙そうとしているのね、期待した私がバカだったわ。」
「ち、違うよ!できれば、一緒に帰りたいと思ってる。でもこっちで、いい暮らししてんだろ?でも、真理亜に酷いことしてしまったから、許されないことをしたから。」
「何不自由ない暮らしをね。」
「俺のことは気にするな、一人で帰れよ。」
「うん。そうするね。じゃ、また。」
一度も振り返らず、そのまま帰った。でも後味が悪い。もう一度、康夫のところへ戻り、あとから思い返してみるとなぜ、そう言ったのかわからないけれど康夫に
「一緒に逃げよう。」と言ってしまいます。
「いいのか?真理亜?俺と一緒で後悔はしないのか?」
「うん、でも小百合さんはどうする?どこにいるかもわからないけど。」
「あいつはいい。俺が愛しているのは真理亜だけだ。信じてくれ!」
「わかった。信じるよ。」
こうして、二人だけの逃避行は始まる。
結婚式のためにウエディングプランナーのところへ来ているのだけど、ウエディングドレスでお気に入りがない。あれこれ探しているうちに、どんどん時間が過ぎて、いつの間にか康夫の姿が見えない。
「え?やすおー、どこ行ったの?」
非常階段の踊り場付近に康夫と同じ背広の袖を見かける。なんだぁ、たばこ休憩か?と思って、非常階段へ近づくと何やら揉めているような声がしている。
そっと覗いてみると、同じ会社の松本小百合さんと康夫が、何やら喧嘩しているみたい。
松本小百合さんは、確か松本常務取締役のお嬢さんだったはず。
「いったい、いつ大森さんと別れるのよ!アンタは出世したくないの?もう父にアンタと付き合っていると言ったのよ。」
「わかってるさ。でも真理亜が納得しなくて、しつこいんだよ、あいつは。必ず迎えに行くから待ってて。」
「うーん♡本当に迎えに来てよ。愛している。康夫。」
チュッチュとキスをはじめ、小百合の胸を揉み、スカートの中に手を…。もう、見ていられなくなり、その場を離れた。
康夫は。真理亜と小百合の二股をしていたのである。色仕掛けと出世をちらつかせて、真理亜から康夫を奪おうとしたのか?それとも?出世に目がくらんだ康夫が仕掛けたのか?いずれにせよ、真理亜にプロポーズしておきながら、小百合にも含みを持たせていたのかもしれない。
真理亜は所詮、当て馬に過ぎなかったのだろうか?真理亜を婚約者に見せかければ。必ず小百合が黙っていられなくなり、小百合との縁談を有利に進めるため、当て馬にされたのかもしれない。
康夫とは、入社式後研修の翌日、社内で声をかけられたのがきっかけであった。その時、康夫は「美人の青田買い」だと言ってくれたる。食事デートに誘われ、付き合い始める。
真理亜は、小さい時から、容姿にコンプレックスがあった。それが大学生になる頃には、一気にモテはじめ、最初は騙されているのか?とわが身を疑った。
年頃になり、いつの間にか美人になっていたのである。
それでも時々、悪夢を見て「ブス」「ガリガリ」と虐められているときのことを思い出す。潜在的に、自分が美人だとは思えないので、常にコンプレックスの塊であり、康夫はいつか美人に取られるのではないかという懐疑心を常に持っていたのだが、小百合はお世辞にも美人とは、言い難い。浅黒い肌を塗りたくって、反射により白く見せているだけ。
「小百合さんと、お付き合いしているのなら、もう私たちはお別れしましょう。」
「俺は、真理亜と別れる気はない。」
横断歩道上で、康夫に捕まって、放してくれない、康夫と揉めている最中に小百合さんも来て、そこへ「パッパーン!」
トラックが三人に突っ込んだ。意識が遠のく……。
気が付けば、ヨーロッパの大聖堂の床に寝転がっていた。小百合さんと康夫とともに……。
「おおー!成功したようだ。」
「聖女様だけのつもりが、なんだー?こいつら?」
「もうこれで、失敗したなら向こう100年は召喚儀式ができないから、成功してよかった。それにしてもおかしな身なりだのぉ。」
真理亜は目が覚めた時、康夫と小百合が見えたので「ひっ!」と叫び、後ずさった。
小百合は、「ここどこ?」
ヨーロッパのオジサンは、「なんだぁ?この色黒のブスは?魂が真っ黒な色をしている。色黒だけでなく、心根まで真っ黒だのぉ。」
「失礼な毎月10万円もかけて、美白しているのよ!」
真理亜は、心底嫌そうに顔をゆがめる。小百合の金持ち自慢が始まろうとしていたから。
ヨーロッパのオジサンたちは、それを見逃さなかった。
「聖女様いかがなされましたか?」
康夫を指さして、「この男が色黒と二股をかけているの。」
ヨーロッパのオジサンは、目配せして、康夫と小百合をどこかへ引きずっていく。
それからというものの、真理亜は「聖女様」と傳ずかれて、豪華な一室まで与えられ、美しいドレス、豪華な食事、昔ヨーロッパへ旅行した時もこんなんじゃなかったというぐらいの豪勢さである。
なんでも聖女召喚は今年になり3度目で、1度目は80歳ぐらいのおばあちゃんが呼ばれ、次は56歳の病気もちのおばちゃん、最後は私で、もし、失敗すると100年後まで呼べないらしいんだって。私以外の2人は、こちらの世界に来て、すぐ亡くなられたそうで、お気の毒です。
ところで、私と一緒に来た康夫と小百合がどうなったかって?なんでも罪人として奴隷になり強制労働させられているらしい。今さら助ける気もないから、ほっとく。
康夫は康夫で、なんで俺が!? 鞭で打たれながら力仕事をしている。
あの時、真理亜を引き留めても引き留めなくても、異世界召喚されたのだろう。俺が巻き込まれたのだ。そして、小百合も、あいつ根性真っ黒と言われてたな。やっぱりな。
ほかの奴隷の奴らに聞くと、たいてい巻き込まれ者は、聖女様と関係がいい場合は、元の世界に戻してもらえるそうだが、俺は小百合と出会わなければ、今頃真理亜と幸せになれたのに。不運だ。と思う。
小百合と出会ったのは、同じ会社ではあったが、部署が違う。あいつは経理課、俺は営業課、社員旅行でたまたま、席が隣り合わせだったことから、親しくならされた。俺は狙われていたのである、常務の娘で行かず後家のオバハンに、出世をちらつかせられ、犯された。男が手籠めにされるなど、外聞が悪い。しかし、真理亜が入社したときは、心臓が撃ち抜かれた思いをした。「なんて、可愛い子なのだろう。」
真理亜から、別れ話を切り出されたときは、来るべきものが来たとは思ったが、別れる気などさらさらない。俺の本命は、真理亜だけなのである。あんな年増の色黒ブスと持参金100億円もらったって絶対にイヤだ。それを話そうとしたら小百合の奴が俺を追いかけてきやがった。しつこい女は小百合のほうだ。醜女の深情けというやつだろうか?
このまま、一生異世界で終わるのか。
その頃、小百合はというと、「誰が色黒の年増よ、当たっているけど腹が立つ。それになんで大森さんが聖女様で、私が奴隷になるのよ。おまけにヨーロッパのオジサンが私に鏡を渡して、これが本来のお前の姿だ。って、ヒキガエルの姿を見せるのよ、ったく、腹の立つ!どうにかして、ここからにげだしたいのに、康夫のやつ、抵抗せずさっさと奴隷に収まっちゃって。逃がさないわよ。私から逃げようなんて、100年早いわよ!」
小百合はヒキガエルを通り越して魔女になったみたい。すごい執念である。
聖女様が国王陛下と婚約したらしい。結婚すれば、恩赦で自由の身になれることもあるらしい。俺は、どうかな?なんせ、真理亜を国王に取られるぐらいなら国王を暗殺するか?もし、恩赦になっても行く宛てがない。元の日本へ戻れないなら、せめて、あいつを見守ろうか。
その頃、王城では、「なんで!あんなジジイと結婚しなきゃならないの?」
聖女様が荒れていた。年頃の王子様には、皆、幼い時からの婚約者がいて、愛し合っているからという理由で、王妃様を亡くされた国王陛下しか、独り身がいないということ。
逃げ出したいわ。あんなハゲデブに抱かれるぐらいなら死んだほうがマシよ。
あぁ。帰りたい。聖女の力で何とかなるかもしれない。結婚が決まってから、図書室に籠って、帰る方法を探す。
とりあえず、康夫と面会した。ひどくやつれているのかと思えば、意外と元気そうだった。
「ねえ、どうにかして日本に帰りたいの。康夫、何か知らない?」
「巻き込まれた場合は、聖女の手により帰ることができるらしい。」
「あなた、また私を騙そうとしているのね、期待した私がバカだったわ。」
「ち、違うよ!できれば、一緒に帰りたいと思ってる。でもこっちで、いい暮らししてんだろ?でも、真理亜に酷いことしてしまったから、許されないことをしたから。」
「何不自由ない暮らしをね。」
「俺のことは気にするな、一人で帰れよ。」
「うん。そうするね。じゃ、また。」
一度も振り返らず、そのまま帰った。でも後味が悪い。もう一度、康夫のところへ戻り、あとから思い返してみるとなぜ、そう言ったのかわからないけれど康夫に
「一緒に逃げよう。」と言ってしまいます。
「いいのか?真理亜?俺と一緒で後悔はしないのか?」
「うん、でも小百合さんはどうする?どこにいるかもわからないけど。」
「あいつはいい。俺が愛しているのは真理亜だけだ。信じてくれ!」
「わかった。信じるよ。」
こうして、二人だけの逃避行は始まる。
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