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スカーレットたちは、次々新商品を出し、ついにはブラームス商会を立ち上げたのである。スカーレットが最後にひと手間かけるだけで、それ相応の効果があるので、飛ぶように売れるのである。
気休めだけど、単なる気休めではない。実際に効果があるのだから。
セレブランドでは、2番目に大きな商会となり、ついには国王陛下より爵位の授与があったのだ。
ウィリスでの爵位が考慮され、またヴィーヴルちゃんの縁もあり、公爵を任命されましたわ。領地も手に入り、ウィリスにいた時より隆盛になりました。
さて、そうなれば残るは、スカーレットの婚活です。
いままで ロクな男がいなかったから、でも他国へ嫁に行くのも、なかなか大変なので、できればご近所の人がいいなぁ。
転移魔法があると言っても、なにかと里帰りはたいそうである。
商会の経営も大事だが、ウィリスの領地組と両親は、領地への視察を兼ねて、本拠地を移すことになったのである。
スカーレットは、というとヴィーヴルちゃんがなかなか離してくれず王都に留まることになったのである。
ある時、スカーレットしか手が空いている者がいなく、仕方なく業務提携している商会にお使いに出ることがあった。その時に応対してくれた人が、少しイケメンでなぜだか心臓がドキドキしてうるさくなったのです。
こんな若い人いたんだ。いつもはオジサンばっかりだったのに、でもそう思っているのは、スカーレットだけではなく、相手もこんな若い女性が来ることがなかったので、明らかに戸惑っているようだったのである。
「あのぉ、良ければお茶でもご一緒にいかがですか?」
ナンパか!普段なら、怒るところなのだが、相手はイケメンなので、つい
「はい、喜んで。」
イケメンと二人でお茶することになりました。商会の奥にサロンがあり、そこまで案内されて、商会の使用人だろうか?お茶の支度をしてくれる。
何かお茶菓子を、と思っていたら新製品のバームクーヘンがあったので、それをお茶うけに出す。お客がお茶うけを出すというのも変だが、ドキドキ緊張しているスカーレットはお構いなしに、テーブルにブラームス商会の新商品を並べていくのである。
普通なら、途端に商売の話になるのだが、相手も美しい所作で次々出されるお菓子とスカーレットに見とれている。
お互いがモジモジしあって、奇妙なお茶会が始まる。
お茶会というより、もはやお見合い状態。
「え……と、お名前と年齢をうかがってもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。スカーレット・ブラームスと申します。年齢は18歳です。ウィリスの学園を卒業しました。」
「スカーレット、美しい名前だ。あなたにピッタリだ。」
「ありがとう存じます。」
「また、会っていただきたいのですが?よろしいでしょうか?」
「はい、もちろんです。」
なにも実がないお茶会だった。ただ、スカーレットの名前と年齢を聞かれただけ、もう二人とも真っ赤でモジモジしていて、一目惚れ状態だったのだが、最後に相手の名前を聞くことを忘れているスカーレットは、勇気を振り絞って、聞くと
「申し遅れました。私は、モルガン・バトラーと申しまして、バトラー公爵の嫡男です。」
このセレブランドは、大きな商会の資本を他国に盗られないようにするために、皆、公爵の爵位を与えているらしい。
その日はそのまま、王都の公爵邸に戻ったスカーレット、でもどうしてもモルガン様のことが気になる。
領地にいる父に相談してみようかと思っていたところ、モルガン・バトラー様から正式に婚約の打診があったのだ。
一度は婚約破棄されて死のうとまで、思いつめたスカーレットにも、ようやく幸せが来たのだ。
それからは、とんとん拍子で婚約話が進んでいく。
そして結婚式当日、父ブラームス公爵は、スカーレットが聖女であることを明かし、二人はいつまでも幸せになりました。
司祭様はというと、このセレブランドの教会で無事、司祭の職にありつけ、ここで定住されることになります。
気休めだけど、単なる気休めではない。実際に効果があるのだから。
セレブランドでは、2番目に大きな商会となり、ついには国王陛下より爵位の授与があったのだ。
ウィリスでの爵位が考慮され、またヴィーヴルちゃんの縁もあり、公爵を任命されましたわ。領地も手に入り、ウィリスにいた時より隆盛になりました。
さて、そうなれば残るは、スカーレットの婚活です。
いままで ロクな男がいなかったから、でも他国へ嫁に行くのも、なかなか大変なので、できればご近所の人がいいなぁ。
転移魔法があると言っても、なにかと里帰りはたいそうである。
商会の経営も大事だが、ウィリスの領地組と両親は、領地への視察を兼ねて、本拠地を移すことになったのである。
スカーレットは、というとヴィーヴルちゃんがなかなか離してくれず王都に留まることになったのである。
ある時、スカーレットしか手が空いている者がいなく、仕方なく業務提携している商会にお使いに出ることがあった。その時に応対してくれた人が、少しイケメンでなぜだか心臓がドキドキしてうるさくなったのです。
こんな若い人いたんだ。いつもはオジサンばっかりだったのに、でもそう思っているのは、スカーレットだけではなく、相手もこんな若い女性が来ることがなかったので、明らかに戸惑っているようだったのである。
「あのぉ、良ければお茶でもご一緒にいかがですか?」
ナンパか!普段なら、怒るところなのだが、相手はイケメンなので、つい
「はい、喜んで。」
イケメンと二人でお茶することになりました。商会の奥にサロンがあり、そこまで案内されて、商会の使用人だろうか?お茶の支度をしてくれる。
何かお茶菓子を、と思っていたら新製品のバームクーヘンがあったので、それをお茶うけに出す。お客がお茶うけを出すというのも変だが、ドキドキ緊張しているスカーレットはお構いなしに、テーブルにブラームス商会の新商品を並べていくのである。
普通なら、途端に商売の話になるのだが、相手も美しい所作で次々出されるお菓子とスカーレットに見とれている。
お互いがモジモジしあって、奇妙なお茶会が始まる。
お茶会というより、もはやお見合い状態。
「え……と、お名前と年齢をうかがってもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。スカーレット・ブラームスと申します。年齢は18歳です。ウィリスの学園を卒業しました。」
「スカーレット、美しい名前だ。あなたにピッタリだ。」
「ありがとう存じます。」
「また、会っていただきたいのですが?よろしいでしょうか?」
「はい、もちろんです。」
なにも実がないお茶会だった。ただ、スカーレットの名前と年齢を聞かれただけ、もう二人とも真っ赤でモジモジしていて、一目惚れ状態だったのだが、最後に相手の名前を聞くことを忘れているスカーレットは、勇気を振り絞って、聞くと
「申し遅れました。私は、モルガン・バトラーと申しまして、バトラー公爵の嫡男です。」
このセレブランドは、大きな商会の資本を他国に盗られないようにするために、皆、公爵の爵位を与えているらしい。
その日はそのまま、王都の公爵邸に戻ったスカーレット、でもどうしてもモルガン様のことが気になる。
領地にいる父に相談してみようかと思っていたところ、モルガン・バトラー様から正式に婚約の打診があったのだ。
一度は婚約破棄されて死のうとまで、思いつめたスカーレットにも、ようやく幸せが来たのだ。
それからは、とんとん拍子で婚約話が進んでいく。
そして結婚式当日、父ブラームス公爵は、スカーレットが聖女であることを明かし、二人はいつまでも幸せになりました。
司祭様はというと、このセレブランドの教会で無事、司祭の職にありつけ、ここで定住されることになります。
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