6 / 25
6転落
しおりを挟む
裕介の奴、学生時代に高校の時イジメに遭っていた話をしたら、「今度はイジメた奴から、必ず俺が守る」と耳障りのいいことを言っておきながら、あれはウソだったのね。
裕介は女性に気を持たせるところがある。その気遣いが優しさだと信じているから始末に悪い。
そう言うところが、女神様の弁を借りれば、女を幸せにできない男と言われるところだと思う。
優柔不断で、その場限りの耳障りのいい言葉を紡ぐ。
もうじき、桜が送った資料の採決が下りる。
年末に離婚話が出て、3月31日に離婚成立。翌日の4月1日に臨検に行き、その火に殺された。
紗々は、4月1日に紗々と会わずに、その部署に配置換えで行ったことで臨検は桜一人の手柄となっている。
4月に臨検を行うのは、理由があり、4月に局長が新しくなる。そのため、新しい局長に手柄を立てさせるため、新体制を印象付けるため、臨検を行う。
まさに桜は、そこを狙ったのだ。だから、もし桜に何かあっても、必ずその件は立件されるということを踏まえて、臨検に入ったのだ。
博衛堂と言えば、業界大手の広告代理店だから、マスコミ関係は叩きごたえがある。普通の会社員よりも年収が多いから、世論の反感を招きやすい。そう言うところが不正を行っていたとわかれば、国策として、処分できる。
一罰百戒を狙い、裕介を奪った鈴に対しても復讐できると踏んだ。
二人に近づいたのも、相手の動向を探るため、紗々(桜)は、昔から、そう言うところは、自分の目で確かめたい性格。
裕介はもうエリートではないにもかかわらず、紗々や鈴の前では、まだエリート面をしている。
それだけが、裕介のプライドなのだろうか?
博衛堂は3か月間の営業停止処分となる。
今迄桜と婚姻関係を継続中の頃は、桜から何らかの目こぼしがあったと考える会社は、その縁を断ち切ってしまった裕介に対する恨みが増す。
会社は、裕介へのさらなる処分を検討する。そうとは知らない裕介は、3か月間の長期休暇を貰えたと勘違いして、鈴との新婚旅行を計画している。
預貯金、会社の株券は、桜へ慰謝料として渡したものの、まだ会社の持ち株がある。それを売れば、新婚旅行の費用ぐらいねん出できると思っているようだが、持ち株会で得た株券は、退職してからでないと売れない。ということを知らない。
財形貯蓄と同じように考えている。
結婚した時から、持ち家の苦労をしないできた裕介は、その意味、ボンボンということ。
さらなる追い打ちをかける事件が起きた。
それは、鈴に届いた1通のメール。
その内容は、4月1日の夕刻、臨検を終え、霞が関の交差点で鈴が桜の背中を押している画像だった。
「警察に知らされたくなければ、50万円を持って、霞が関の交差点へひとりで来い。」
ウソでしょ?50万円も払えるわけがない!指定された日時に、鈴はすっぽかし行かなかった。次の日、またメールが来る。
「払えないなら、カラダで払ってもらう。」
ヤダ。まさか?……と、そこに玄関チャイムが鳴る。
「ピンポーン!佐倉さん、宅配便です。」
なんだ、宅配化と思って、玄関ドアを開けるとそこには、見知らぬ男性が複数人立っており、玄関を開けた途端、部屋の中になだれ込んできた。
「ちょ、ちょっと。」
「カラダで払ってもらうって、言ったでしょ?人殺し。」
鈴は両手両足を押さえ付けられ、着ていた服をビリビリに裂かれる。
複数人の男たちに輪姦され、その模様をビデオに撮られている。
「俺たちから逃げられるなど、思ってないよね?服を破られたくなければ、明日は全裸で待っているがいい。」
次の日も男たちは、来た。昨日とは、メンバーが違うように見える。
「なんで、こんなひどいことを?」
「ひどいこと?それは奥さんのほうだと思うぜ、高校時代から被害者をイジメ、旦那を寝取り、そのあげく殺したんだもんな。恐ろしい女だ。」
裕介は女性に気を持たせるところがある。その気遣いが優しさだと信じているから始末に悪い。
そう言うところが、女神様の弁を借りれば、女を幸せにできない男と言われるところだと思う。
優柔不断で、その場限りの耳障りのいい言葉を紡ぐ。
もうじき、桜が送った資料の採決が下りる。
年末に離婚話が出て、3月31日に離婚成立。翌日の4月1日に臨検に行き、その火に殺された。
紗々は、4月1日に紗々と会わずに、その部署に配置換えで行ったことで臨検は桜一人の手柄となっている。
4月に臨検を行うのは、理由があり、4月に局長が新しくなる。そのため、新しい局長に手柄を立てさせるため、新体制を印象付けるため、臨検を行う。
まさに桜は、そこを狙ったのだ。だから、もし桜に何かあっても、必ずその件は立件されるということを踏まえて、臨検に入ったのだ。
博衛堂と言えば、業界大手の広告代理店だから、マスコミ関係は叩きごたえがある。普通の会社員よりも年収が多いから、世論の反感を招きやすい。そう言うところが不正を行っていたとわかれば、国策として、処分できる。
一罰百戒を狙い、裕介を奪った鈴に対しても復讐できると踏んだ。
二人に近づいたのも、相手の動向を探るため、紗々(桜)は、昔から、そう言うところは、自分の目で確かめたい性格。
裕介はもうエリートではないにもかかわらず、紗々や鈴の前では、まだエリート面をしている。
それだけが、裕介のプライドなのだろうか?
博衛堂は3か月間の営業停止処分となる。
今迄桜と婚姻関係を継続中の頃は、桜から何らかの目こぼしがあったと考える会社は、その縁を断ち切ってしまった裕介に対する恨みが増す。
会社は、裕介へのさらなる処分を検討する。そうとは知らない裕介は、3か月間の長期休暇を貰えたと勘違いして、鈴との新婚旅行を計画している。
預貯金、会社の株券は、桜へ慰謝料として渡したものの、まだ会社の持ち株がある。それを売れば、新婚旅行の費用ぐらいねん出できると思っているようだが、持ち株会で得た株券は、退職してからでないと売れない。ということを知らない。
財形貯蓄と同じように考えている。
結婚した時から、持ち家の苦労をしないできた裕介は、その意味、ボンボンということ。
さらなる追い打ちをかける事件が起きた。
それは、鈴に届いた1通のメール。
その内容は、4月1日の夕刻、臨検を終え、霞が関の交差点で鈴が桜の背中を押している画像だった。
「警察に知らされたくなければ、50万円を持って、霞が関の交差点へひとりで来い。」
ウソでしょ?50万円も払えるわけがない!指定された日時に、鈴はすっぽかし行かなかった。次の日、またメールが来る。
「払えないなら、カラダで払ってもらう。」
ヤダ。まさか?……と、そこに玄関チャイムが鳴る。
「ピンポーン!佐倉さん、宅配便です。」
なんだ、宅配化と思って、玄関ドアを開けるとそこには、見知らぬ男性が複数人立っており、玄関を開けた途端、部屋の中になだれ込んできた。
「ちょ、ちょっと。」
「カラダで払ってもらうって、言ったでしょ?人殺し。」
鈴は両手両足を押さえ付けられ、着ていた服をビリビリに裂かれる。
複数人の男たちに輪姦され、その模様をビデオに撮られている。
「俺たちから逃げられるなど、思ってないよね?服を破られたくなければ、明日は全裸で待っているがいい。」
次の日も男たちは、来た。昨日とは、メンバーが違うように見える。
「なんで、こんなひどいことを?」
「ひどいこと?それは奥さんのほうだと思うぜ、高校時代から被害者をイジメ、旦那を寝取り、そのあげく殺したんだもんな。恐ろしい女だ。」
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

都合の良い言葉
篠崎汐音
恋愛
木山美咲は、友人の間橙百合音から結婚式の招待状を送られる。
新郎の欄には、半年前に別れたはずの彼氏・江島の名前が記されていた。
美咲は、彼氏を友人に奪われていたのだ。
彼氏にも友人にも裏切られていたことを知った美咲は、悲しみと憎しみの中、彼らに復讐することを決意するが・・・。
※エブリスタさんで投稿した話と同一のものです。

断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません
天宮有
恋愛
侯爵令嬢の私ルリサは、元婚約者のゼノラス王子に断罪されて処刑が決まる。
私はゼノラスの命令を聞いていただけなのに、捨てられてしまったようだ。
処刑される前日、私は今まで試せなかった時間を戻す魔法を使う。
魔法は成功して一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
離婚から玉の輿婚~クズ男は熨斗を付けて差し上げます
青の雀
恋愛
婚約破棄から玉の輿の離婚版
縁あって結婚したはずの男女が、どちらかの一方的な原因で別れることになる
離婚してからの相手がどんどん落ちぶれて行く「ざまあ」話を中心に書いていきたいと思っています
血液型
石女
半身不随
マザコン
略奪婚
開業医
幼馴染
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる