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17 婚約
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モンマルトルに着き、早速、私邸部分に異空間通路を設けてから、サンドラに戻る。
モンマルトルに住むつもりはない。でも、王家からのたっての願いで、一度だけ舞踏会に出席することが決まる。
ワルシャル国での、クリスティーヌの活躍が認められ、モンマルトルで噂になったそうです。
仕方なく、サンドラ国から来た風を装い、出席することになる。
装わなくても、実際サンドラから異空間を通り来ているのだから、間違いはない。
当日は、朝からサンドラで風呂に入り磨き上げられる。ただでさえ美少女のクリスティーヌが磨き上げられたら、どんな美少女になるかなど、想像に難くない。絶世の美少女?ともいうべき姿になってしまったのである。もう聖女様であろうがなかろうが、この美貌だけで、世の中の男性はノックアウトしてしまうだろう。
その姿を見て、ヴィクトリアは心配する。モンマルトルの王子様がクリスティーヌに恋をしてしまわないか?ということを。
縁談がくれば、断ればいいだけなのだが、旦那の大使の仕事に影響が出るのでは?と心配をしている。
母の予感は的中した。クリスティーヌより10歳も年上の王子様から見初められる。
「お菓子をあげるから、こっちへおいで。」
「かくれんぼしよう。僕が鬼になるよ。」
当人のクリスティーヌはと言うと、「気持ち悪いオジサン」と言い、まだ男性として見ていないようだから、少しは安心。
舞踏会からこっち、毎日10通ぐらいのラブレターが届いているが、本人は、メモ帳代わりに裏紙を使っている。
何度公爵家として、お断りをしても「クリスティーヌは、どう思っているかわからない。」という言い分で、困っているのだ。
で、本人に断らせたところ、「君はまだ幼いから、結婚の意味が分かっていない。」
曽祖父に遭った魔法書の中に人の気持ちや真意がわかる魔法書があったので、一応一通り勉強したので、その成果を試そうとオジサン王子様に使うと、
「大人の女性に対する恐怖心とコンプレックス」「幼い女の子を支配したい欲求」のふたつが読み取れたのである。なにそれ?支配したい欲求って、やっぱり気持ち悪い変態オジサン王子様ということだけしかわからない。
クリスティーヌは、その結果を両親に伝える。
「ああ、大人の女性に対する恐怖心というのは、なんとなくわかる。過去に何かあったのだろうな。でもそれと幼い女の子を支配したいというのが、よくわからない。それは単なる変質者ということか?クリスが年を取れば、もういらないとも取れる。」
アントワネット公爵は、毎日大量に送られてくるラブレターとともに、サンドラ国王に面会して、赴任先を替えてもらうことにしたのである。
「なに!モンマルトルの王子が、帥の娘を狙っているなど?まぁ、確かに帥の娘は美形であるが、年齢が違い過ぎるだろう?」
ラブレターの山を見せる。
「うむ。わかった。この前のサスペンダー卿への働きを認め、赴任先を替えることとしよう。追って沙汰を待て。」
父の新しい赴任先は、サンドラの南の国ベルサイユと決まった。また、引っ越しに駆り出されるクリスティーヌ。
モンマルトルの異空間通路を閉じ、荷物を整理していく、もう4回目の引っ越しは、慣れたものである。
いったん転移魔法で、サンドラに戻った後、ベルサイユに発つことにする。
サンドラ国に戻っても、懐かしさや久しぶり感が全くない。しょっちゅう公爵邸の者が赴任先に出入りしているし、クリスティーヌの転移魔法で頻繁に王城へ行っているからである。
ベルサイユへ発つ前に、アントワネット公爵は、領地に立ち寄ってから、行くことにする。4年間外国へ行ったきり、王都へは帰ってきたが、領地は、しばらく顔を出していない。
クリスティーヌにとっても、久しぶりの領地だから、ワクワクしてくる。思えば、物心ついてからというもの、一度も行っていないのではないか?と思う。前々世の記憶を頼りに、転移魔法で行く。うまく飛べて、公爵邸の玄関口あたりに降りる。
領地の公爵邸の中にも、異空間通路を作り、領地と王都を結ぶ。ベルサイユ国へは、領地から行った方が近い。
アントワネット公爵は3日を領地の視察に費やし、後は帳簿整理をしてから、ベルサイユに発つことにしたのである。
視察には、なぜかクリスティーヌも同行する。兄のほうがいいのでは?兄は、異空間通路を使えば、いつでも領地へ来られるからという理由で、今回でなくてもよいという判断がなされたのである。
それに何か起これば、すぐ公爵邸に引き返せるクリスティーヌを連れて行く方が、利便性が高い。
領地の視察2日目のこと、今日は隣接する領地のところまで行く。隣の領地は、ダルカン侯爵領である。将来、お兄様と結婚されるはずのお義姉様、ダルカン様の領地でもあるが、その領境付近の柵が壊れかけている。大した問題ではないので、クリスティーヌの魔法で片が付くのだが、ダルカン様側からも、ちょうど視察にいらしていて、お義姉様の弟後のフランツ様と初めてお会いしたのである。
そのフランツ様は、なんと!前世、前々前世のフェルゼンそっくりの容姿だったのである。まるっきり、瓜二つだったから、ビックリした。
そういえば、前世、前々前世のフェルゼンは、いったい誰に似たのかと思うほど、アントワネット家の男とは顔立ちが違っていた。それは、ダルカン家の血筋を引いた顔立ちだったということか?
息子は頭脳や才能面において、母親の遺伝子を強く受け継ぐ、と言われているから納得のいく話である。
フランツもクリスティーヌも一目で相手を気に入る。もうフランツは顔を真っ赤にして、クリスティーヌに見とれているのである。
クリスティーヌは、前世フェルゼンとあんな恥ずかしい関係にいながらも、雷に打たれたかのように、その場から動けないでいる。
フランツ様とクリスティーヌは、運よく?同い年であったのだ。
「わたくし、フランツ様と……、フランツ様のお嫁さんになりたいですわ。」
基本的にクリスティーヌは、フェルゼンタイプの顔立ちが好きなのである。男前かどうかは、別として、だからモンマルトルのロリコン王子様なんて、気持ち悪いだけで、男としては見られない。
「おおー、公爵家の令嬢が侯爵の家に嫁に来てくださるというのか?これはまた願ってもないこと、フランツどうだ?クリスティーヌ様をお嫁さんにするか?」
「はい、喜んで!」
ということで、とんとん拍子に婚約が決まる。クリスティーヌと言えば、世界の王族を相手にできる美貌の持ち主。魔力も聖女様並みに持ち合わせている。
それが格下との縁談など、父アントワネットは少々渋い顔をしているが、本人同士が気に入ったのだから仕方あるまい。
そして兄も、クリスティーヌとフランツの婚約式の時に、お義姉様のミレイユ様に一目惚れされて、その場でプロポーズされましたのよ。ついでだからと、ダブル婚約式になってしまいましたことは言うまでもないこと。
今迄の人生と違う展開になり、ワクワクしますわ。
前世、前々前世のお兄様とお義姉様は、どこで知り合われたのかは、存じ上げませんが、きっと学園が同じだったのかしらね。同い年だから、同じ学園の同級生であったとしても、おかしくない。
クリスティーヌは、前々世、前々前々世もお妃教育が忙しくて、兄と義姉のなれそめを知らない。
いずれ二人は間違いなく結婚するのだから、少しぐらい出会いや婚約が早くても問題にならないだろう。
今世は違う人生を絶対に生き抜くのだから、と決意を新たにする。
意気揚々とベルサイユ入りしたクリスティーヌ、でも父はまだ渋い顔をしている。だって、モンマルトルのジジィ王子より1000倍はマシなんだから。と言っても、
「あ奴は変態。あ奴と比べるのがおかしい。」
いったい、お父様はフランツ様の何が気に食わないのかしらね。
10歳で娘が、自分以外の男に目を向けたことです。単なるヤキモチだということに、クリスティーヌは気づいていない。
モンマルトルに住むつもりはない。でも、王家からのたっての願いで、一度だけ舞踏会に出席することが決まる。
ワルシャル国での、クリスティーヌの活躍が認められ、モンマルトルで噂になったそうです。
仕方なく、サンドラ国から来た風を装い、出席することになる。
装わなくても、実際サンドラから異空間を通り来ているのだから、間違いはない。
当日は、朝からサンドラで風呂に入り磨き上げられる。ただでさえ美少女のクリスティーヌが磨き上げられたら、どんな美少女になるかなど、想像に難くない。絶世の美少女?ともいうべき姿になってしまったのである。もう聖女様であろうがなかろうが、この美貌だけで、世の中の男性はノックアウトしてしまうだろう。
その姿を見て、ヴィクトリアは心配する。モンマルトルの王子様がクリスティーヌに恋をしてしまわないか?ということを。
縁談がくれば、断ればいいだけなのだが、旦那の大使の仕事に影響が出るのでは?と心配をしている。
母の予感は的中した。クリスティーヌより10歳も年上の王子様から見初められる。
「お菓子をあげるから、こっちへおいで。」
「かくれんぼしよう。僕が鬼になるよ。」
当人のクリスティーヌはと言うと、「気持ち悪いオジサン」と言い、まだ男性として見ていないようだから、少しは安心。
舞踏会からこっち、毎日10通ぐらいのラブレターが届いているが、本人は、メモ帳代わりに裏紙を使っている。
何度公爵家として、お断りをしても「クリスティーヌは、どう思っているかわからない。」という言い分で、困っているのだ。
で、本人に断らせたところ、「君はまだ幼いから、結婚の意味が分かっていない。」
曽祖父に遭った魔法書の中に人の気持ちや真意がわかる魔法書があったので、一応一通り勉強したので、その成果を試そうとオジサン王子様に使うと、
「大人の女性に対する恐怖心とコンプレックス」「幼い女の子を支配したい欲求」のふたつが読み取れたのである。なにそれ?支配したい欲求って、やっぱり気持ち悪い変態オジサン王子様ということだけしかわからない。
クリスティーヌは、その結果を両親に伝える。
「ああ、大人の女性に対する恐怖心というのは、なんとなくわかる。過去に何かあったのだろうな。でもそれと幼い女の子を支配したいというのが、よくわからない。それは単なる変質者ということか?クリスが年を取れば、もういらないとも取れる。」
アントワネット公爵は、毎日大量に送られてくるラブレターとともに、サンドラ国王に面会して、赴任先を替えてもらうことにしたのである。
「なに!モンマルトルの王子が、帥の娘を狙っているなど?まぁ、確かに帥の娘は美形であるが、年齢が違い過ぎるだろう?」
ラブレターの山を見せる。
「うむ。わかった。この前のサスペンダー卿への働きを認め、赴任先を替えることとしよう。追って沙汰を待て。」
父の新しい赴任先は、サンドラの南の国ベルサイユと決まった。また、引っ越しに駆り出されるクリスティーヌ。
モンマルトルの異空間通路を閉じ、荷物を整理していく、もう4回目の引っ越しは、慣れたものである。
いったん転移魔法で、サンドラに戻った後、ベルサイユに発つことにする。
サンドラ国に戻っても、懐かしさや久しぶり感が全くない。しょっちゅう公爵邸の者が赴任先に出入りしているし、クリスティーヌの転移魔法で頻繁に王城へ行っているからである。
ベルサイユへ発つ前に、アントワネット公爵は、領地に立ち寄ってから、行くことにする。4年間外国へ行ったきり、王都へは帰ってきたが、領地は、しばらく顔を出していない。
クリスティーヌにとっても、久しぶりの領地だから、ワクワクしてくる。思えば、物心ついてからというもの、一度も行っていないのではないか?と思う。前々世の記憶を頼りに、転移魔法で行く。うまく飛べて、公爵邸の玄関口あたりに降りる。
領地の公爵邸の中にも、異空間通路を作り、領地と王都を結ぶ。ベルサイユ国へは、領地から行った方が近い。
アントワネット公爵は3日を領地の視察に費やし、後は帳簿整理をしてから、ベルサイユに発つことにしたのである。
視察には、なぜかクリスティーヌも同行する。兄のほうがいいのでは?兄は、異空間通路を使えば、いつでも領地へ来られるからという理由で、今回でなくてもよいという判断がなされたのである。
それに何か起これば、すぐ公爵邸に引き返せるクリスティーヌを連れて行く方が、利便性が高い。
領地の視察2日目のこと、今日は隣接する領地のところまで行く。隣の領地は、ダルカン侯爵領である。将来、お兄様と結婚されるはずのお義姉様、ダルカン様の領地でもあるが、その領境付近の柵が壊れかけている。大した問題ではないので、クリスティーヌの魔法で片が付くのだが、ダルカン様側からも、ちょうど視察にいらしていて、お義姉様の弟後のフランツ様と初めてお会いしたのである。
そのフランツ様は、なんと!前世、前々前世のフェルゼンそっくりの容姿だったのである。まるっきり、瓜二つだったから、ビックリした。
そういえば、前世、前々前世のフェルゼンは、いったい誰に似たのかと思うほど、アントワネット家の男とは顔立ちが違っていた。それは、ダルカン家の血筋を引いた顔立ちだったということか?
息子は頭脳や才能面において、母親の遺伝子を強く受け継ぐ、と言われているから納得のいく話である。
フランツもクリスティーヌも一目で相手を気に入る。もうフランツは顔を真っ赤にして、クリスティーヌに見とれているのである。
クリスティーヌは、前世フェルゼンとあんな恥ずかしい関係にいながらも、雷に打たれたかのように、その場から動けないでいる。
フランツ様とクリスティーヌは、運よく?同い年であったのだ。
「わたくし、フランツ様と……、フランツ様のお嫁さんになりたいですわ。」
基本的にクリスティーヌは、フェルゼンタイプの顔立ちが好きなのである。男前かどうかは、別として、だからモンマルトルのロリコン王子様なんて、気持ち悪いだけで、男としては見られない。
「おおー、公爵家の令嬢が侯爵の家に嫁に来てくださるというのか?これはまた願ってもないこと、フランツどうだ?クリスティーヌ様をお嫁さんにするか?」
「はい、喜んで!」
ということで、とんとん拍子に婚約が決まる。クリスティーヌと言えば、世界の王族を相手にできる美貌の持ち主。魔力も聖女様並みに持ち合わせている。
それが格下との縁談など、父アントワネットは少々渋い顔をしているが、本人同士が気に入ったのだから仕方あるまい。
そして兄も、クリスティーヌとフランツの婚約式の時に、お義姉様のミレイユ様に一目惚れされて、その場でプロポーズされましたのよ。ついでだからと、ダブル婚約式になってしまいましたことは言うまでもないこと。
今迄の人生と違う展開になり、ワクワクしますわ。
前世、前々前世のお兄様とお義姉様は、どこで知り合われたのかは、存じ上げませんが、きっと学園が同じだったのかしらね。同い年だから、同じ学園の同級生であったとしても、おかしくない。
クリスティーヌは、前々世、前々前々世もお妃教育が忙しくて、兄と義姉のなれそめを知らない。
いずれ二人は間違いなく結婚するのだから、少しぐらい出会いや婚約が早くても問題にならないだろう。
今世は違う人生を絶対に生き抜くのだから、と決意を新たにする。
意気揚々とベルサイユ入りしたクリスティーヌ、でも父はまだ渋い顔をしている。だって、モンマルトルのジジィ王子より1000倍はマシなんだから。と言っても、
「あ奴は変態。あ奴と比べるのがおかしい。」
いったい、お父様はフランツ様の何が気に食わないのかしらね。
10歳で娘が、自分以外の男に目を向けたことです。単なるヤキモチだということに、クリスティーヌは気づいていない。
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