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介護
6.
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結局、義祖母を含め、3人が救急搬送されるが、全員、命に別状はnあく早期隊員が決まる。
あの場にいた3人の内訳は、義祖母、康夫、それに6年以上前からの愛人麻由里の3人だということがわかる。
康夫は平日荷車だと言うのに、会社をサボり麻由里と浮気をしていたということが、社長の太一にバレ、会社をクビになることが決まった。
当然、美桜とも離婚が確定する。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
ピンポーン♪
玄関チャイムが鳴ると、そこには見知らぬ男性が立っていた。
「私、弁護士の宗像俊三と申します。この度は、神崎美桜様の法定代理人として参りました。」
玄関で立ち話をされて、近所の人にでも聞かれたら困るので、とにかく中へ入ってもらうことにした。
弁護士を名乗る男は、書類を鞄の中から取り出し、説明を始める。
「いや。俺は美桜と離婚する気などない。それは確かに浮気したことは事実で認める。おふくろやお婆さんのことも含めて、申し訳ないことをしたと思っている。だが、まだやり直せるチャンスがあると思っている。弁護士の先生に言うのもなんだけど、もう一度、話し合いのチャンスを頂けませんか?」
「今まで、何度もあったと思いますがね?それでは家庭裁判所に離婚調停の申し込みをされるということでいいですか?それとも離婚訴訟に踏み切りますか?」
「いや、それは……恥の上乗りになるだけで……。」
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
そして、美桜が無休のタダ働きの看護師として、義祖母の面倒を見ていたことが明るみになり、姑は、離婚させられることになったのだ。
なぜなら、4年も前から大姑の介護のために必要な費用と称して毎月200万円を太一から支給されていたにもかかわらず、その金でヘルパーさんを雇うことも、介護保険の適用を受けることもせず、4年間で1億円にも及ぶお金を着服していたことになることが離婚原因だそうです。
その金は、康夫と折半し、康夫はスポーツカーを買ったり、遊興費として使ったり、あの花束もそのお金で買い続けていたそうだ。
元姑は、そのお金を姑の実家に贈り、借金返済に使い果たしてしまっていた模様で、返すに返せない状態になっていた。
麻由里と康夫は、6年以上前に学生同士の合コンで知り合って、意気投合して、その日のうちにベッドイン。
その愛を大事に育てていたかどうか知らないけど、4年前に結婚話が持ちあがったのがだが、そのころ義祖母が倒れ、その介護をどうするかで、共犯関係になったらしい。
たまたま大卒の看護師を医療ジャーナルで見た康夫と、その大卒看護師に心当たりがあった麻由里。
そういえば、麻由里から新人看護師として、働き始めた頃に電話をもらっていたことなんて、あったような気がする。
そう。確かにあの時、結婚するとか言っていたような?でも、その後、何の連絡もなかったからもうすっかり忘れていたのだ。
あの時は、忙しくて、早く一人前になりたいと奮闘していた時だったもんね。
麻由里はこの騒ぎで、両親から勘当され、行く当てがない。それで、康夫に結婚を迫ったらしいけど、この騒ぎで、大姑ともみあいになった挙句、ベッドサイドのテーブルの角におでこをぶつけて、何針か縫った。その時の出血が顔面の方に落ちてきて、顔にアザのような痕が残ってしまったのだ。
康夫は、そのあざを見て、あざ笑い、「誰がお前のようなブスと結婚するか!」と言い放ち、今度こそ、刃傷沙汰に発展しそうな気配にまでなっている。
元義父の太一は、1801号室を解約し、3301号室を新たに買い、それを慰謝料代わりに美桜にプレゼントするも、康夫と麻由里からも、金銭できっちり慰謝料を支払わせるつもりでいる。
艶子さんは、神崎工業の株をすべて売却し、3302号室を買い取り、美桜の隣に引っ越してくることになった。
美桜は仕事に復帰し、今も元気で病院で働いている。
美桜の休みの日には、二人で観光がてらお買い物をして、美味しいものを食べて、楽しくデートをしている。
重症のアルツハイマーもすっかり、鳴りを潜め、天寿を全うするまで、元気に過ごされました。
そもそも、あの徘徊は、家に帰りたい一心で、出かけたものの、帰り道がわからなくなっていたことを徘徊と勘違いされていただけのことだったと後から聞きましたもの。
艶子さんの遺言で、3302号室も美桜のものとなりました。
元姑と元夫の康夫は、二人して、神崎家から追い出されたことを機に、一緒に同居生活を始めるが、今まで一度も就職したことがない姑は、皿洗いも掃除の仕事も満足にこなせず、いつも怒鳴られてばかり、康夫も時給の良い工事現場の仕事を始めるが、プライドが許さなく、職を次々に変わっていく。
麻由里も両親から勘当され、大学を出てから一度も就職したことがないうえ、顔にあざがあるという容姿では、なかなか就職先が見つからない。
それでも借金返済のため、家政婦として、頑張っていたが、派遣先の主人と関係を持ってしまい、すぐに追い出されるということを繰り返している。
あの場にいた3人の内訳は、義祖母、康夫、それに6年以上前からの愛人麻由里の3人だということがわかる。
康夫は平日荷車だと言うのに、会社をサボり麻由里と浮気をしていたということが、社長の太一にバレ、会社をクビになることが決まった。
当然、美桜とも離婚が確定する。
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ピンポーン♪
玄関チャイムが鳴ると、そこには見知らぬ男性が立っていた。
「私、弁護士の宗像俊三と申します。この度は、神崎美桜様の法定代理人として参りました。」
玄関で立ち話をされて、近所の人にでも聞かれたら困るので、とにかく中へ入ってもらうことにした。
弁護士を名乗る男は、書類を鞄の中から取り出し、説明を始める。
「いや。俺は美桜と離婚する気などない。それは確かに浮気したことは事実で認める。おふくろやお婆さんのことも含めて、申し訳ないことをしたと思っている。だが、まだやり直せるチャンスがあると思っている。弁護士の先生に言うのもなんだけど、もう一度、話し合いのチャンスを頂けませんか?」
「今まで、何度もあったと思いますがね?それでは家庭裁判所に離婚調停の申し込みをされるということでいいですか?それとも離婚訴訟に踏み切りますか?」
「いや、それは……恥の上乗りになるだけで……。」
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そして、美桜が無休のタダ働きの看護師として、義祖母の面倒を見ていたことが明るみになり、姑は、離婚させられることになったのだ。
なぜなら、4年も前から大姑の介護のために必要な費用と称して毎月200万円を太一から支給されていたにもかかわらず、その金でヘルパーさんを雇うことも、介護保険の適用を受けることもせず、4年間で1億円にも及ぶお金を着服していたことになることが離婚原因だそうです。
その金は、康夫と折半し、康夫はスポーツカーを買ったり、遊興費として使ったり、あの花束もそのお金で買い続けていたそうだ。
元姑は、そのお金を姑の実家に贈り、借金返済に使い果たしてしまっていた模様で、返すに返せない状態になっていた。
麻由里と康夫は、6年以上前に学生同士の合コンで知り合って、意気投合して、その日のうちにベッドイン。
その愛を大事に育てていたかどうか知らないけど、4年前に結婚話が持ちあがったのがだが、そのころ義祖母が倒れ、その介護をどうするかで、共犯関係になったらしい。
たまたま大卒の看護師を医療ジャーナルで見た康夫と、その大卒看護師に心当たりがあった麻由里。
そういえば、麻由里から新人看護師として、働き始めた頃に電話をもらっていたことなんて、あったような気がする。
そう。確かにあの時、結婚するとか言っていたような?でも、その後、何の連絡もなかったからもうすっかり忘れていたのだ。
あの時は、忙しくて、早く一人前になりたいと奮闘していた時だったもんね。
麻由里はこの騒ぎで、両親から勘当され、行く当てがない。それで、康夫に結婚を迫ったらしいけど、この騒ぎで、大姑ともみあいになった挙句、ベッドサイドのテーブルの角におでこをぶつけて、何針か縫った。その時の出血が顔面の方に落ちてきて、顔にアザのような痕が残ってしまったのだ。
康夫は、そのあざを見て、あざ笑い、「誰がお前のようなブスと結婚するか!」と言い放ち、今度こそ、刃傷沙汰に発展しそうな気配にまでなっている。
元義父の太一は、1801号室を解約し、3301号室を新たに買い、それを慰謝料代わりに美桜にプレゼントするも、康夫と麻由里からも、金銭できっちり慰謝料を支払わせるつもりでいる。
艶子さんは、神崎工業の株をすべて売却し、3302号室を買い取り、美桜の隣に引っ越してくることになった。
美桜は仕事に復帰し、今も元気で病院で働いている。
美桜の休みの日には、二人で観光がてらお買い物をして、美味しいものを食べて、楽しくデートをしている。
重症のアルツハイマーもすっかり、鳴りを潜め、天寿を全うするまで、元気に過ごされました。
そもそも、あの徘徊は、家に帰りたい一心で、出かけたものの、帰り道がわからなくなっていたことを徘徊と勘違いされていただけのことだったと後から聞きましたもの。
艶子さんの遺言で、3302号室も美桜のものとなりました。
元姑と元夫の康夫は、二人して、神崎家から追い出されたことを機に、一緒に同居生活を始めるが、今まで一度も就職したことがない姑は、皿洗いも掃除の仕事も満足にこなせず、いつも怒鳴られてばかり、康夫も時給の良い工事現場の仕事を始めるが、プライドが許さなく、職を次々に変わっていく。
麻由里も両親から勘当され、大学を出てから一度も就職したことがないうえ、顔にあざがあるという容姿では、なかなか就職先が見つからない。
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