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46結界
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オリヴィアが連れてきたライオンちゃんの奥さんたちは、出産だけを領地の森で済ませた後は、さっさとオアシスの周りにあるジャングルへと戻って行ったようだった。
子育ては、ジャングルのほうが、都合がいいのだろう。
転移魔法が常時発動しているゲートがあるから、来たいときにいつでも来れる安心感があるのだろう。
でも誰でも来れる状態は危険だから、ライオンちゃんの血を少しいただいて、それぞれのゲートに塗る。
ライオンちゃんと情を交わした奥さんか、その子供たちでなければ入れないように工夫する。
そのほかの生き物、虫や魔獣などが絶対に入れないようにする。
このゲートは、動物専用なので、当然、人間も弾く。アンダルシアの追手や盗賊団がオアシスの存在を知り入り込まれたら、たまらないから。
何度かオアシスとの間を行ったり来たりしていると、ジャングルの動物たちが何か騒いでいる。
ライオンちゃんを伴い、様子を伺うと、アンダルシアの辺境領から、騎士団が何かを探索しているらしい。
もうそれが何かなど、言われなくってもわかっている。絨毯を王都で売りさばいたから、聖女様を探しに来られているのだろう。
人間が通った形跡がないかどうかを入念に調べているのだろう。
だけど、騎士団が踏み荒らしていては、実際のところわからないだろう。それでも、何か報告する必要があるのだろう。
でも、それってほとんど捏造ではないのか?
ライオンちゃんが、威嚇すれば、ここに聖女様がいらっしゃった?もしくは、いらっしゃる可能性が出てくるので、下手な動きはできない。
そういう時は、ライオンちゃんの奥さんの出番で、最初にジャングルに入った時からの最古参の奥さんが、子供のライオンを連れて、といってももう子供ではない、立派に成人している。
奥さんファミリーが行ってくれるけど、怪我をされたら困るから、ライオン戦士にそれぞれ、結界を張る。
これなら槍で突かれたところで、槍を跳ね返せるから、まぁ大丈夫だろう。
それで送り出したは、良いものだけど、そのライオン戦士の様子を見ていた他の動物たちから、自分も「あの結界」を張ってくれと、依頼が殺到したのだ。
それはまぁ、構わないけど?出会い頭にぶつかった時などは、発動しないかもよ?
なんと!アンダルシアの騎士団は、探索と称して、小動物などを狩って遊んでいるらしい。
許せない!なんなら、ジャングルごと結界を張ってやろうか?ついでに、辺境領にも。
でも、もうアンダルシアの辺境伯令嬢ではないから、めったなことはできないかもしれない。
それにしても腹が立つ。遊び半分で、動物を狩るなどとは。
ライオン戦士ファミリーに恐れをなしたか、騎士団はだんだん下がっていく。完全にジャングルに出たことを見計らって、ジャングルのアンダルシア側のほうを結界で、通せんぼすることにする。
もう二度と来るな!の意思表示である。
それから、すぐに転移魔法で、辺境領へ飛び、辺境領の全体を覆う結界を張り巡らす。辺境領でビバークしようたって、そうはさせませんからね!
食べるためなら仕方がないとしても、遊び半分は許されない!
騎士団は、ジャングルとアンダルシア国とのはざまで、前にも後ろにも進めず、誰一人帰ってくる者がいなかった。
この話に尾ひれがつき、辺境伯領から出て、国境付近に行くと、魔物がでて、全員戦死したと言われるようになったのだ。
まぁ、その場所は国境付近というより、ほとんどクランベール国の中だから、それ以上は、追及も探索もなされなかった。
下手すれば、外交問題に発展するし、他国の魔物討伐をしたならまだしも、全員殉職では話にならないから。
子育ては、ジャングルのほうが、都合がいいのだろう。
転移魔法が常時発動しているゲートがあるから、来たいときにいつでも来れる安心感があるのだろう。
でも誰でも来れる状態は危険だから、ライオンちゃんの血を少しいただいて、それぞれのゲートに塗る。
ライオンちゃんと情を交わした奥さんか、その子供たちでなければ入れないように工夫する。
そのほかの生き物、虫や魔獣などが絶対に入れないようにする。
このゲートは、動物専用なので、当然、人間も弾く。アンダルシアの追手や盗賊団がオアシスの存在を知り入り込まれたら、たまらないから。
何度かオアシスとの間を行ったり来たりしていると、ジャングルの動物たちが何か騒いでいる。
ライオンちゃんを伴い、様子を伺うと、アンダルシアの辺境領から、騎士団が何かを探索しているらしい。
もうそれが何かなど、言われなくってもわかっている。絨毯を王都で売りさばいたから、聖女様を探しに来られているのだろう。
人間が通った形跡がないかどうかを入念に調べているのだろう。
だけど、騎士団が踏み荒らしていては、実際のところわからないだろう。それでも、何か報告する必要があるのだろう。
でも、それってほとんど捏造ではないのか?
ライオンちゃんが、威嚇すれば、ここに聖女様がいらっしゃった?もしくは、いらっしゃる可能性が出てくるので、下手な動きはできない。
そういう時は、ライオンちゃんの奥さんの出番で、最初にジャングルに入った時からの最古参の奥さんが、子供のライオンを連れて、といってももう子供ではない、立派に成人している。
奥さんファミリーが行ってくれるけど、怪我をされたら困るから、ライオン戦士にそれぞれ、結界を張る。
これなら槍で突かれたところで、槍を跳ね返せるから、まぁ大丈夫だろう。
それで送り出したは、良いものだけど、そのライオン戦士の様子を見ていた他の動物たちから、自分も「あの結界」を張ってくれと、依頼が殺到したのだ。
それはまぁ、構わないけど?出会い頭にぶつかった時などは、発動しないかもよ?
なんと!アンダルシアの騎士団は、探索と称して、小動物などを狩って遊んでいるらしい。
許せない!なんなら、ジャングルごと結界を張ってやろうか?ついでに、辺境領にも。
でも、もうアンダルシアの辺境伯令嬢ではないから、めったなことはできないかもしれない。
それにしても腹が立つ。遊び半分で、動物を狩るなどとは。
ライオン戦士ファミリーに恐れをなしたか、騎士団はだんだん下がっていく。完全にジャングルに出たことを見計らって、ジャングルのアンダルシア側のほうを結界で、通せんぼすることにする。
もう二度と来るな!の意思表示である。
それから、すぐに転移魔法で、辺境領へ飛び、辺境領の全体を覆う結界を張り巡らす。辺境領でビバークしようたって、そうはさせませんからね!
食べるためなら仕方がないとしても、遊び半分は許されない!
騎士団は、ジャングルとアンダルシア国とのはざまで、前にも後ろにも進めず、誰一人帰ってくる者がいなかった。
この話に尾ひれがつき、辺境伯領から出て、国境付近に行くと、魔物がでて、全員戦死したと言われるようになったのだ。
まぁ、その場所は国境付近というより、ほとんどクランベール国の中だから、それ以上は、追及も探索もなされなかった。
下手すれば、外交問題に発展するし、他国の魔物討伐をしたならまだしも、全員殉職では話にならないから。
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