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2回目の人生
居座り泥棒1
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しばらくは、平穏な日が流れるが、聖女様だとわかってから、とっかえひっかえ縁談が舞い込むようになり、公爵邸は忙しい日々を過ごす。
ただもうすでに爵位持ちの聖女様であったことから、相手はおのずと決まってくる。どこかの国の王族か、公爵形状の次男坊以下、誰でも彼でもが名乗り上げてくることはないが、なかなか断るとこじれる可能性があるところばかりの縁談に疲れ果てる。
あの入学式の日に隣に座ったというだけで、親友面してくるルーシーさんには、ほとほと愛ったている。
あの日以来、しょっちゅうお泊りに来るのだが、その度にアレが欲しいこれが欲しいとせがまれて、ついついプレゼントしてしまう。
というのも、あれ以来、学園には一度も行けてない。教会が学園以上のことを教えるので、教会に来てくださいとせがまれるのと、休みの日には、領地からの税収の計算や、様々な公爵としての仕事があるから、忙しくて学園の制服は一度しか着ていないのである。
これでは、入学式に参加しただけで、まあ……エドモンドを始末することができたことは、よかったけど、聖女様になったということが分かったのだから、聖女様の力をもってすれば、なんとでもなったような気がしたけど、とにかくエドモンドが処刑されることになったことは良かったこと。
この前など、髪飾りに枕カバーまで、軽微な安いものだから、文句を言っているのではない。
ルーシーは、それをどこかで売りさばいているのでは?と思うようなフシがある。
それを問いたださずに、いた方も悪いとは思うが、慣れない公爵の仕事が忙しくて、かまっていられなかったというところも事実なのである。
そうこうしているうちに、ルーシーが自分の母親までもを公爵邸に招き入れるようになった。それを執事から聞かされ、どんどん公爵家所有のモノが減っていくと言われ、ビックリして、ルーシー母の部屋?勝手に部屋を主張して、居座っているだけの部屋を訪ねる。
コンコンコン!
「どうぞ。」
「この家の主、マドレーヌ・アームストロングです。こちらへはいつまでいらっしゃるおつもりでしょうか?早々に出て行っていただきたいのです。確かに、学園で、お嬢様とは同級生のようですが、わたくし、ほとんど学園にも参れませんから、こうして来られることが大変迷惑をしております。できましたら、今日中に出て行ってください。」
「あら、ごめんなさい。娘のお友達の家だからと、つい甘えてしまいましたが、ここのところ、伯爵が外出しておりまして、家に一人でいても寂しかったので、娘がお邪魔させていただいたことをいいことに、こちらへご厄介になった次第でございます。できましたら、明日、帰ります。今夜はこちらで止めてください。」
「わかりました。明日、必ず、帰ってくださいね。」
それから3日経ってもルーシー母娘は帰らないどころか、このテーブルクロスがいいとか、無心をしてばかりいる。
なんとなく、マドレーヌは、最近の縁談攻防と教会が爵位を返上して、教会内で寝泊まりするよう強要されていることが鬱陶しくて、たまらない。さりとて、家を出て、どこかに逃げようとしたら、ルーシー母娘に好き勝手にされるのではないかという心配もある。
そのことをマドレーヌは、家令に相談する。家令は、
「お嬢様(本当は旦那様予備しなければならないが、あえて若い娘さんに旦那様とはいいがたいと言うので、今でもお嬢様呼びしてもらっている。)が、出て行かれるのでしたら、わたくしども使用人全員が、出て行きましょうぞ。お嬢様は、聖女様なのですから、本よりこの国に束縛されるいわれはございません。」
「そうなのですね。では、この住み慣れた屋敷ごと引っ越すことにいたしましょう。問題は、あの母娘がいつ外出するかが分かればいいのだけど……?」
「ルーシーさんは、学園に行かれるとき、お留守をされますが、伯爵夫人の方は、時折、屋敷の品物を持って売りに行くときぐらいですかね?」
「どちらにしても、このままのさばらせるわけにはいかないということね。今は、まだ亡き両親の形見などには、手を付けてないようだけど、もう時間の問題かもしれない。」
ただもうすでに爵位持ちの聖女様であったことから、相手はおのずと決まってくる。どこかの国の王族か、公爵形状の次男坊以下、誰でも彼でもが名乗り上げてくることはないが、なかなか断るとこじれる可能性があるところばかりの縁談に疲れ果てる。
あの入学式の日に隣に座ったというだけで、親友面してくるルーシーさんには、ほとほと愛ったている。
あの日以来、しょっちゅうお泊りに来るのだが、その度にアレが欲しいこれが欲しいとせがまれて、ついついプレゼントしてしまう。
というのも、あれ以来、学園には一度も行けてない。教会が学園以上のことを教えるので、教会に来てくださいとせがまれるのと、休みの日には、領地からの税収の計算や、様々な公爵としての仕事があるから、忙しくて学園の制服は一度しか着ていないのである。
これでは、入学式に参加しただけで、まあ……エドモンドを始末することができたことは、よかったけど、聖女様になったということが分かったのだから、聖女様の力をもってすれば、なんとでもなったような気がしたけど、とにかくエドモンドが処刑されることになったことは良かったこと。
この前など、髪飾りに枕カバーまで、軽微な安いものだから、文句を言っているのではない。
ルーシーは、それをどこかで売りさばいているのでは?と思うようなフシがある。
それを問いたださずに、いた方も悪いとは思うが、慣れない公爵の仕事が忙しくて、かまっていられなかったというところも事実なのである。
そうこうしているうちに、ルーシーが自分の母親までもを公爵邸に招き入れるようになった。それを執事から聞かされ、どんどん公爵家所有のモノが減っていくと言われ、ビックリして、ルーシー母の部屋?勝手に部屋を主張して、居座っているだけの部屋を訪ねる。
コンコンコン!
「どうぞ。」
「この家の主、マドレーヌ・アームストロングです。こちらへはいつまでいらっしゃるおつもりでしょうか?早々に出て行っていただきたいのです。確かに、学園で、お嬢様とは同級生のようですが、わたくし、ほとんど学園にも参れませんから、こうして来られることが大変迷惑をしております。できましたら、今日中に出て行ってください。」
「あら、ごめんなさい。娘のお友達の家だからと、つい甘えてしまいましたが、ここのところ、伯爵が外出しておりまして、家に一人でいても寂しかったので、娘がお邪魔させていただいたことをいいことに、こちらへご厄介になった次第でございます。できましたら、明日、帰ります。今夜はこちらで止めてください。」
「わかりました。明日、必ず、帰ってくださいね。」
それから3日経ってもルーシー母娘は帰らないどころか、このテーブルクロスがいいとか、無心をしてばかりいる。
なんとなく、マドレーヌは、最近の縁談攻防と教会が爵位を返上して、教会内で寝泊まりするよう強要されていることが鬱陶しくて、たまらない。さりとて、家を出て、どこかに逃げようとしたら、ルーシー母娘に好き勝手にされるのではないかという心配もある。
そのことをマドレーヌは、家令に相談する。家令は、
「お嬢様(本当は旦那様予備しなければならないが、あえて若い娘さんに旦那様とはいいがたいと言うので、今でもお嬢様呼びしてもらっている。)が、出て行かれるのでしたら、わたくしども使用人全員が、出て行きましょうぞ。お嬢様は、聖女様なのですから、本よりこの国に束縛されるいわれはございません。」
「そうなのですね。では、この住み慣れた屋敷ごと引っ越すことにいたしましょう。問題は、あの母娘がいつ外出するかが分かればいいのだけど……?」
「ルーシーさんは、学園に行かれるとき、お留守をされますが、伯爵夫人の方は、時折、屋敷の品物を持って売りに行くときぐらいですかね?」
「どちらにしても、このままのさばらせるわけにはいかないということね。今は、まだ亡き両親の形見などには、手を付けてないようだけど、もう時間の問題かもしれない。」
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