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健介のLIMEには、陽子の腹の中の子供は自分の子供でない可能性があるから、生まれてきたらDNA鑑定をするつもりであると書かれていた。
もし、それで自分の子供でなかったら、もう一度はるかとヨリを戻したいと、そのための打診の連絡に、はるかは困惑する。
「それは、健介と陽子さんの問題でしょ。わたしには関係のないことだし、それにわたしには結婚話があるから、もう連絡しないでほしい。」
「愛している。はるか、浮気したことは許してくれ。だから、もう一度はるかとやり直したい。」
「わたしには、もうほかに好きな男性がいるの。勝手なこと、言わないで。」
そこで、はるかは再びLIMEのブロックをした。自分勝手だと思うし、腹が立つ。はるかが社内でどんな噂を流されていたか、知っているくせに、この言い草は何だと思う。
それに、もし、健介とヨリを戻しても、はるかは初婚だけど健介はバツイチだから、つり合いが取れないということに気づいていない様子に腹が立つ。
それからも社内でストーカーまがいの待ち伏せをされたけど、佳代子、早苗をはじめとする同期入社の女子社員の協力を得て、健介が近づいてくる機会をことごとく、潰してくれる。
こういう時に、同期は心強い。
結婚式に招待すると言えば、一丸となって、協力してくれる。お相手は、招待状が届いてからのお楽しみ。
健介は、自分と同じ営業部の中に緑子の相手が複数人いることを知っていたから、それにエコー検査で、あまりにも自分と似ていない姿に疑問を感じる。
だいたい超音波では、そこまで正確に見えないもの。白黒の影でしか見えないから、似ていなくて当然だともいえる。
緑岡陽子は、公衆便所との異名があったほど、営業部員の男性のほとんどと寝ていたということも、結婚してから明らかになったのだ。
それも緑岡部長が健在だった時の話で、今や、佐渡の出向社員の身分だから、誰もそんな娘と関係を持ちたいなどと思わない。
健介はババを掴まされた。ということは、三栄の営業部員全員の見解が一致している。
健介が外回りに出ていて、帰ってきたときに、部署でその話が持ちきりになっていた時に知ってしまう。
プロポーズをしたカノジョがいながら、カノジョを泣かせるようなことをした罰が当たったと噂されていたことに愕然とする。
そうでなければ、他人の口から聞かされなければ、今でも陽子の言葉を信じていただろう。
それにあのエコー写真が加わり、あれはどう見ても自分の子供ではないと確信をもってしまったようだ。
正孝は、はるかへの業務連絡はメールか内線電話しか使わないけど、はるかの周りに最近、はるかと同期入社の女子社員がまとわりついていることに気づき、帰宅してから、はるかに事情を聴き、激怒した挙句、荻島健介を異動させることを検討する。
どちらにせよ、結婚式後、株主総会後のことになるだろう。
はるかとしては、もうどっちでもいい。健介のことは、どうでもいいことなのだ。
過去に悲しい別れをしたという事実以外は何も残っていない。
その後すぐに、同期入社の女子社員のところに、結婚披露宴の招待状が届き、新郎の友人に期待を寄せ始める。
白は着ていけないけど、振袖なら、問題はないよね?
同期女子社員の間では、異常な盛り上がりを見せている。それをうるさい雀どもは首をひねって、見つめている。
それに最近、経理部長の同期社員としか社長も食堂で見かけなくなったことと、関係があるのだろうか?
いくら社長をお誘いしても、連れがいるから、と断られている。
何分、相手が社長なので、断られても仕方がない。
それに経理部長の同期入社の女子社員は、最近やたらと結束が固いようにも思える。
以前に、経理部長のことを捨てられ女と、呼んだことともしかしたら関係があるのかな?
もし、それで自分の子供でなかったら、もう一度はるかとヨリを戻したいと、そのための打診の連絡に、はるかは困惑する。
「それは、健介と陽子さんの問題でしょ。わたしには関係のないことだし、それにわたしには結婚話があるから、もう連絡しないでほしい。」
「愛している。はるか、浮気したことは許してくれ。だから、もう一度はるかとやり直したい。」
「わたしには、もうほかに好きな男性がいるの。勝手なこと、言わないで。」
そこで、はるかは再びLIMEのブロックをした。自分勝手だと思うし、腹が立つ。はるかが社内でどんな噂を流されていたか、知っているくせに、この言い草は何だと思う。
それに、もし、健介とヨリを戻しても、はるかは初婚だけど健介はバツイチだから、つり合いが取れないということに気づいていない様子に腹が立つ。
それからも社内でストーカーまがいの待ち伏せをされたけど、佳代子、早苗をはじめとする同期入社の女子社員の協力を得て、健介が近づいてくる機会をことごとく、潰してくれる。
こういう時に、同期は心強い。
結婚式に招待すると言えば、一丸となって、協力してくれる。お相手は、招待状が届いてからのお楽しみ。
健介は、自分と同じ営業部の中に緑子の相手が複数人いることを知っていたから、それにエコー検査で、あまりにも自分と似ていない姿に疑問を感じる。
だいたい超音波では、そこまで正確に見えないもの。白黒の影でしか見えないから、似ていなくて当然だともいえる。
緑岡陽子は、公衆便所との異名があったほど、営業部員の男性のほとんどと寝ていたということも、結婚してから明らかになったのだ。
それも緑岡部長が健在だった時の話で、今や、佐渡の出向社員の身分だから、誰もそんな娘と関係を持ちたいなどと思わない。
健介はババを掴まされた。ということは、三栄の営業部員全員の見解が一致している。
健介が外回りに出ていて、帰ってきたときに、部署でその話が持ちきりになっていた時に知ってしまう。
プロポーズをしたカノジョがいながら、カノジョを泣かせるようなことをした罰が当たったと噂されていたことに愕然とする。
そうでなければ、他人の口から聞かされなければ、今でも陽子の言葉を信じていただろう。
それにあのエコー写真が加わり、あれはどう見ても自分の子供ではないと確信をもってしまったようだ。
正孝は、はるかへの業務連絡はメールか内線電話しか使わないけど、はるかの周りに最近、はるかと同期入社の女子社員がまとわりついていることに気づき、帰宅してから、はるかに事情を聴き、激怒した挙句、荻島健介を異動させることを検討する。
どちらにせよ、結婚式後、株主総会後のことになるだろう。
はるかとしては、もうどっちでもいい。健介のことは、どうでもいいことなのだ。
過去に悲しい別れをしたという事実以外は何も残っていない。
その後すぐに、同期入社の女子社員のところに、結婚披露宴の招待状が届き、新郎の友人に期待を寄せ始める。
白は着ていけないけど、振袖なら、問題はないよね?
同期女子社員の間では、異常な盛り上がりを見せている。それをうるさい雀どもは首をひねって、見つめている。
それに最近、経理部長の同期社員としか社長も食堂で見かけなくなったことと、関係があるのだろうか?
いくら社長をお誘いしても、連れがいるから、と断られている。
何分、相手が社長なので、断られても仕方がない。
それに経理部長の同期入社の女子社員は、最近やたらと結束が固いようにも思える。
以前に、経理部長のことを捨てられ女と、呼んだことともしかしたら関係があるのかな?
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