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第1章

突然の提案

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〈Jack〉『今日は遅かったねーーーー』
〈Soulking〉『聞いてって、どうしたのー?』

 みんなを代表して、何やらテンションが高そうなゆめに、嫁きんぐが尋ねる。

〈Yume〉『フラれちゃったーーーー』

 その発言に、ダンジョンから出たて俺たちは全員が固まった、気がした。

〈Yume〉『今日は活動日だから帰るねーって言ったら』
〈Yume〉『いつまでゲームやってんのって言われて』
〈Yume〉『ケンカなって』
〈Yume〉『フラれました!!』
〈Yume〉『誰か私を慰めて!』

 怒涛のログラッシュゆめの言葉に、少なくとも俺はなんと声をかければいいのかわからなかった。
 ま、まぁこういうのは女性に任せるに限るよな……!
 頼んだぞ嫁きんぐ!

〈Pyonkichi〉『人の趣味に口出すとか、ひどい男だなー』
〈Daikon〉『そうだな、嘘つかずにちゃんと言ってんのにひどい男だ』
〈Yukimura〉『ゆめ可哀想・・・』
〈Jack〉『女々しい男だねーーーー』
〈Soulking〉『よしよし、いっぱい愚痴っていいよー』
〈Earth〉『男なんて、星の数だけいるからねっ』

 え、みんな、かける言葉あるのか……!
 でも、なんていうか、「彼女がゲーム優先したい→付き合いきれない→別れる」って、何となくデジャヴ感があって……やっぱり俺は何も言えない……!

〈Pyonkichi〉『よし!明日オフ会やろうぜ!ゆめを慰める会だ!』
〈Yume〉『え!それ超いい!みんな私を慰めて!;;』

 ええええええ!! 
 そんなあっさり開催するもんなの!?

〈Pyonkichi〉『昼からカラオケでも行って叫んで、夜は飲もう!』
〈Yume〉『歌う!飲む!みんな来て!』
〈Jack〉『急だなーーーーw』
〈Yukimura〉『む、明日は予定いれてしまった・・・』
〈Pyonkichi〉『そんなのキャンセルだー!仲間のピンチだぞー!』
〈Yume〉『そうだそうだ!』

 何こいつらのテンション、どうなってんの!?

〈Gen〉『今日の明日でいきなりは無理だろw』
〈Soulking〉『ごめんね、行きたいのはやまやまだけど、まだ子ども小さいから・・・』
〈Pyonkichi〉『それはしょうがない』
〈Yume〉『うん、それはしょうがない。家庭優先』
〈Pyonkichi〉『ゆめって、どこに住んでるん?』
〈Yume〉『横浜!』

 おおう、あっさり言ったなー。
 でも横浜か、行ける距離ではあるな。

〈Pyonkichi〉『いい場所だ!じゃあ明日は横浜オフ開催!』
〈Pyonkichi〉『関東民挙手!ノ』
〈Pyonkichi〉『ノ町田!』
〈Soulking〉『栃木の北関東は仲間にいれてもらっていいのかなー、行けないけど』
〈Yukimura〉『ノ大宮。次回あれば、行く』
〈Jack〉『ノ千葉ーーーーでも明日はごめんねーーーー俺も次回あれば行くーーーー』
〈Earth〉『えーーーーみんな関東なのっ、いいなぁ・・・』
〈Yukimura〉『あーすはどこなの?』
〈Earth〉『大阪やで☆』
〈Gen〉『関西人だったのか~』
〈Daikon〉『ノ都内』
〈Pyonkichi〉『都内!だい確保!』
〈Yume〉『だい確保!』
〈Pyonkichi〉『ゼロやんは!』
〈Yume〉『ゼロやんは!』
〈Zero〉『お、俺も都内』
〈Pyonkichi〉『都内!確保!』
〈Yume〉『ゼロやん確保!』
〈Pyonkichi〉『ゼロやんは強制な!』
〈Yume〉『強制な!』
〈Zero〉『なんでだよw』
〈Daikon〉『ゼロやん行けるのか?』
〈Zero〉『あー、予定はない。だから行くよ、行かなきゃどうせ文句言うんだろ?』
〈Pyonkichi〉『ええ、強制ですから』
〈Yume〉『来なかったら一生恨んでやる』
〈Zero〉『こえーよw』
〈Daikon〉『俺、昼はちょっと予定あるから、夕方からでもいい?』
〈Pyonkichi〉『もち!飲むぞ!』
〈Yume〉『飲むぞ!』
〈Earth〉『男子3人で、ゆめちゃん逆ハーレムだねっ☆』

 まぁこうなってはしょうがない。
 人生初のオフ会で、緊張しないわけではないが、まぁみんな教師なら、話は合うだろ。
 しかしだいも都内だったのか。公立か私立か知らないけど、同じ高校教師だし、もしかしたら、どっかの研修で会ったことあるのかな。

〈Gen〉『明後日は平日だからなー。大人としての節度は守るんだぞ?』
〈Pyonkichi〉『それはどうかな!』
〈Zero〉『いや、それは守れw』
〈Pyonkichi〉『集合時間はどうする?』
〈Zero〉『おい、無視すんなw』
〈Yume〉『桜木町のサンデイズ前に11時で!』
〈Daikon〉『けっこう長丁場で歌うんだなw』
〈Yume〉『ぴょんとゼロやん一緒にお昼食べよ!』
〈Pyonkichi〉『昼飯からか!おk!
〈Zero〉『それはいいけど、どうやって合流する?』
〈Yume〉『ロンTにバラ柄のスカート履いてく!』
〈Pyonkichi〉『おお、それはわかりやすい!』
〈Yume〉『元カレがくれたスカートwww』
〈Daikon〉『身を削ったボケだなw』
〈Yume〉『あんな男忘れてやるー!』
〈Yume〉『あー、みんなと話して元気出てきた!明日楽しみ!』
〈Soulking〉『よかったよかったー』
〈Earth〉『ゆめちゃんは元気が一番だね☆』
〈Yukimura〉『次回は、必ずいくから』
〈Jack〉『そうだねーーーー次回は新宿でーーーーwww』
〈Gen〉『宇都宮でやるときがあれば、案内するぞw』
〈Daikon〉『餃子・・・』
〈Pyonkichi〉『餃子いいね!夏にやろうぜ!』
〈Zero〉『色々気が早いなw』

 やはり教師という職業を選ぶだけあり、みんな初めて会うメンバーだというのに、抵抗などほとんどないようだ。
 まぁ俺も初対面の人が苦手などもう言えないくらいに、この仕事を始めてから慣れてはきたが……ほんと、教師ってのはノリの仕事だな。

〈Pyonkichi〉『遅刻禁止だぞ!』
〈Yume〉『だぞ!』
〈Daikon〉『あ、夕方組はどうすればいい?』
〈Yume〉『16時に朝と同じ場所で!』
〈Daikon〉『飲み始め早いなwりょーかい』
〈Yume〉『あー、明日楽しみ!』

 まぁ、来たときは悪い意味でテンションが壊れていたゆめが、今はこうして前向きなことが言えてるから、よしとするか。
 なんか会話の流れの中で、だいも普通に会話できてたし、これはwin-winだな。
 いやぁ、でもオフ会かぁ……みんなどんな奴なんだろうな。

 尽きない会話で、気づけば既に0時近くになっていた。
 リダ夫妻の解散の合図で今日の活動が終了する。
 寝て起きたら、オフ会か。
 ゆめに、ぴょんに、だい。みんなどんな奴なんだろう。

 遠足前日の小学生のように楽しみで寝付けない、なんてことはなく、俺はしっかりと睡眠を取り、オフ会に備えるのだった。
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