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*摂取
しおりを挟む(いや、なんか、見えないからってさ……)
ちょっとしょっぱいんだな、などと普通に考えている自分に驚いた。
そこまで抵抗も嫌悪感もないのは、ユアンのものだからだろうか。これがアールやトキなら……。そう考えても、同じ状況なら平気な気がして、どういう事だと自分の事ながら理解が出来なかった。
(ていうか、先っぽだけで口いっぱい)
あまり大きくない口には、これ以上入る気がしない。だが、目的は体液の摂取だ。ユアンを感じさせる為に、指も使って太いモノを扱いた。
「ん……、上手だよ、神子君」
髪を撫でられ、風真はぴくりと震える。
(ユアンさん、気持ちよさそう?)
吐息混じりの甘い声。表情は見えないが、微かな吐息と、口の中でピクリと反応するモノで、感じているのだと分かる。
同じ男としてどこが弱いかは知っている。それがユアンにも当てはまる事に不思議な気持ちになりつつ、感じてくれている事が嬉しくて、もう少しだけ奥まで咥えた。
(でも……やっぱり、変な味……)
先端からじわりと溢れる液体を、頑張って飲み下す。
元の世界で生きていたら一生口にしなかっただろうもの。初めての他人の体液は、何とも言えない味だった。
(これは薬……薬……)
薬は苦いもの。そう思い込む。それなのに熱いものが口の中で生き物のように震え、同じ男のモノを舐めているのだと実感してしまった。
「神子君、可愛い」
無理かも、と思った時、ユアンの手が頬を撫でた。
いつも美味しい食べ物で膨らんでいる頬が、今は己の一部でいっぱいに膨らんでいる。両手でそっと撫で、本当に風真の中にいるのだと何度も確かめた。
「一生懸命に頬張って、いい子だね」
小さな口をいっぱいにして、懸命に奉仕している。治療とはいえ、この状況に愛しさと喜びが湧き起こった。
(なんか……、頑張れそう)
髪や頬を撫でられ、いい子だと褒められる。子供ではないが、こうして褒められるのは素直に嬉しかった。
指を動かしながら、先端や裏筋に舌を這わせる。咥えた経験はないが、口の中で反応を見せる部分を探り、懸命に舌を動かした。
徐々に勃ち上がり、大きく固くなるモノ。これ以上大きくなってはもう口に入らず顎も痛い。早く達して貰おうと指の動きを速める。
「ふ……、んっ、んぅッ」
そこで突然、胸の尖りを摘まれた。風真は慌てて口を離す。
「俺はいいですからっ」
「咥えさせるだけなんて、俺のポリシーに反するんだよ」
「でもっ、これは治療ですしっ」
「ほら、口を開けて」
「んうっ!」
口に押し込まれたモノは、先程より太くなっていた。
「んっ、んんっ」
緩く腰を揺らされ、口の中を逆に犯されている錯覚。ユアンの手が胸に触れ、指先で引っ掻くように弾かれる。
(これっ、なんかやばいっ)
触れられていない下肢にまでじわりとした甘い快感が溜まり、無意識に腰が揺れた。
咥内を固いモノで擦られる度にゾクゾクする。唾液と先走りが混ざり合ってじゅぷじゅぷと卑猥な音が響き、聴覚からも犯される感覚。
「ふ、ぅっ、んッ」
目が見えない分、感覚が敏感になっている。ユアンの手が胸に、首筋に触れる度、ビクリと震え軽く達してしまった。
ユアンのモノを噛んでしまう心配もしていたが、これだけ口をいっぱいにされては噛む力もない。
感じさせていたはずが完全に逆転して、されるがままに感じるしかなかった。
「んっ、……んっ、ん」
咥内と胸を責められ続け、小さな快楽が甘く身体を苛む。
気持ちいい。酸素の足りない頭は、ぼんやりと快感だけを受け入れ始める。生理的な涙が零れ、頬を伝うそれを指先がそっと拭った。
褒めるように髪を撫でられるのが嬉しくて、ただただ、気持ちがいい。
可愛い、と囁く、吐息混じりの甘い声。ユアンが悦んでいる事が嬉しくて、力の入らない舌で咥内のモノを懸命に舐めた。
「んうッ……」
その瞬間、ビクリと震えたモノから熱い体液が放たれる。
喉の奥に打ち付けられる衝撃。苦しくて溺れそうな、それすらも快感になる。溢れる液が甘く感じて、一滴も零すまいと懸命に飲み下した。
「は……ぅ……」
くたりと倒れ込んだ風真を、ユアンはそっとベッドの背に凭れさせる。ギシ、と軋む音がして、気配は離れて行った。
(……気持ちよかった)
まだぼうっとした頭でも、下肢が濡れている事に気付く。それも、べっとりと。
困った事に、この体は触れられもせずに達する事に慣れてしまったようだ。
はふ、と息を吐くと、またベッドが揺れた。
「神子君、水だよ」
「ありがとうございます……」
グラスの縁を口元に当てられ、コクコクと喉を鳴らす。
咥内の不思議な味が流され、安堵したような、少し寂しいような。良く分からない感情は後で考えようと、ユアンの手で飲まされる丁度良い冷たさの水を流し込んだ。
「ふはぁ……」
水を一気に飲み干し、息を吐いた。
ぼんやりしていた頭もすっきりとして、清々しい顔。ユアンは何とも言えない顔で笑った。
「そんなに嫌だった?」
「え? あ、いえ、普通に喉が渇いてたので」
「そんなに、……そうか、見えないなら、水も飲めなかったね」
「そうなんです。あ、でも、見えるうちにトイレ行ってて良かったです」
「……行ってなかったら、俺がそっちも世話出来たのかな」
ぼそりと低く呟かれる。
(いやいや、お漏らしイベント多すぎでは?)
もしトイレに行けていなかったら、先にそのイベントが発生していたのかもしれない。風真はぶるっと震えた
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