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取り敢えず大聖堂という所に行く前にこの服装をどうにかしたい。
上の白いVネックシャツは腹辺りが破れており、水に濡れてビショビショ。下のジーパンは片方破れて半分短パン状態だ。膝は擦りむけ、髪はボサボサ頭には大きな傷。
この状態で立ってられる桃太は体力だけはあるようだ。しかし空腹には耐えられなかった。
思い出した途端、左脚を地面に着くほどのめまいに襲われた。
また……臭い花に……。
そんなこと気にしては居られない。
「モモ……これを」
アルベルトは自分のローブを俺の肩に被せた。
綺麗な白いローブなのに俺なんかのために勿体ない。
手には赤い美味しそうな果物を持っていた。
それを桃太の口の前に出す。
「非常食用の物だけど……かじってごらん?体力が回復するはずだから」
嗅いだことない良い香りに唾液が溢れた。
3日ぶりのご飯にありつけた桃太はその果物にがっついた。
「うまっ……な、なんじゃこりゃ、甘いだけじゃない、酸味も少し効いてて爽やかな味わいだな」
あまりの美味しさにガツガツと必死で食べ尽くした。これだったら後2.3個いけるな。
「ふふっ、美味しかったようで何より、そんなに美味しそうに食べる人は初めてだよ、良かった」
アルベルトはふんわり満足そうに笑うと俺の前に手を出した。
「取り敢えず大聖堂に移動するよ、そこで君に起こった事を教皇様に話してくれるかな?」
移動、また魔法か!しかも瞬間移動か。
「よし!頼むアルベルト……さん?」
さん付けで呼ぶのも変な感じだが、騎士様だからな。
色々これから世話にもなるだろうし。
「アルって呼んで欲しいな……」
目を細め、俺の腰を抱き締め。詠唱をまた唱えはじめる。
体格のいい身体に身を任せ、抱きしめられている事に違和感はあるが……。
まぁ……うん。ダチならいっか。
「おう……アル……頼んだ」
そう一言発言したと同時に光と共に俺とアルの身体はそこから消えていた。
ここは、メアマリク大聖堂というらしい。
如何にも神聖な場所!!!といった建物が目の前に聳え立っている。
純白と黄金という色合いの大聖堂、天使が飛んでてもおかしくない、それくらい綺麗な場所だった。
扉の前には190くらいだろうか、全身甲冑姿の門番が2人立っていた。
「例の異世界人を連れてきた、通してくれ」
例の……とは。俺の事は知れ渡っているのか。
この短時間で。
よく分からない世界だな。
門番はスっと構えていた槍を下げ、扉を2人がかりで開けた。
相当重量のある門なのだろう。こんな大きな男が2人がかりで開けるのだから。
ポンッとアルベルトに背中を押される。
こんな場所恐れ多くて入れんわ。
緊張に押しつぶされ青い顔をしながら桃太はしぶしぶ門の中に入る。
大丈夫、私も君の後ろについて行くから安心して。
安堵する様な声。少し緊張が解れた。
上の白いVネックシャツは腹辺りが破れており、水に濡れてビショビショ。下のジーパンは片方破れて半分短パン状態だ。膝は擦りむけ、髪はボサボサ頭には大きな傷。
この状態で立ってられる桃太は体力だけはあるようだ。しかし空腹には耐えられなかった。
思い出した途端、左脚を地面に着くほどのめまいに襲われた。
また……臭い花に……。
そんなこと気にしては居られない。
「モモ……これを」
アルベルトは自分のローブを俺の肩に被せた。
綺麗な白いローブなのに俺なんかのために勿体ない。
手には赤い美味しそうな果物を持っていた。
それを桃太の口の前に出す。
「非常食用の物だけど……かじってごらん?体力が回復するはずだから」
嗅いだことない良い香りに唾液が溢れた。
3日ぶりのご飯にありつけた桃太はその果物にがっついた。
「うまっ……な、なんじゃこりゃ、甘いだけじゃない、酸味も少し効いてて爽やかな味わいだな」
あまりの美味しさにガツガツと必死で食べ尽くした。これだったら後2.3個いけるな。
「ふふっ、美味しかったようで何より、そんなに美味しそうに食べる人は初めてだよ、良かった」
アルベルトはふんわり満足そうに笑うと俺の前に手を出した。
「取り敢えず大聖堂に移動するよ、そこで君に起こった事を教皇様に話してくれるかな?」
移動、また魔法か!しかも瞬間移動か。
「よし!頼むアルベルト……さん?」
さん付けで呼ぶのも変な感じだが、騎士様だからな。
色々これから世話にもなるだろうし。
「アルって呼んで欲しいな……」
目を細め、俺の腰を抱き締め。詠唱をまた唱えはじめる。
体格のいい身体に身を任せ、抱きしめられている事に違和感はあるが……。
まぁ……うん。ダチならいっか。
「おう……アル……頼んだ」
そう一言発言したと同時に光と共に俺とアルの身体はそこから消えていた。
ここは、メアマリク大聖堂というらしい。
如何にも神聖な場所!!!といった建物が目の前に聳え立っている。
純白と黄金という色合いの大聖堂、天使が飛んでてもおかしくない、それくらい綺麗な場所だった。
扉の前には190くらいだろうか、全身甲冑姿の門番が2人立っていた。
「例の異世界人を連れてきた、通してくれ」
例の……とは。俺の事は知れ渡っているのか。
この短時間で。
よく分からない世界だな。
門番はスっと構えていた槍を下げ、扉を2人がかりで開けた。
相当重量のある門なのだろう。こんな大きな男が2人がかりで開けるのだから。
ポンッとアルベルトに背中を押される。
こんな場所恐れ多くて入れんわ。
緊張に押しつぶされ青い顔をしながら桃太はしぶしぶ門の中に入る。
大丈夫、私も君の後ろについて行くから安心して。
安堵する様な声。少し緊張が解れた。
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